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築200年の田舎の古民家を買って、梅干しを5000個以上片付けて、リノベをした話。

初回の記事では多くの方に読んでいただき、noteに慣れていない私はスキがもらえるたび、メールが来るデフォルトのままだったので、多くの方からスキのメールが来て、一人で「モテ期到来」と照れておりました。ありがとうございます。

令和3年8月に静岡の奥地、通称オクシズ に引っ越した。厳密に言えば、もっと前に移住をして賃貸一軒家に住んでいたが、令和3年3月に築年数不明の古民家を見つけて買った。
手続きで登記を取り寄せたら築200年以上だった。

前の家主のおばあちゃんが倒れるまでずっと一人で住んでいて、内覧時には思い出いっぱい、荷物もいっぱい状態で、譲ってくださる方が「片付けて譲りますので」と気を使って言ってくれたものの、「片付けますので、その分ちょっと値引きしてくれると嬉しいです」と返したことで、片付けの日々が始まった。

地域でも色々な活動をされていたようで、信頼も厚かったのだろう、たくさんの贈り物らしきものや着物、お茶の乾燥機(2畳分はある大きさ)洋服など出てきた。

一つ一つ中身を確認しながら、仕分けしていく作業。偶然にも前の家主さんが私と同じお仕事をされていたので、出てくる資料も面白い。バリバリ仕事されてたことがわかるスーツや革のバッグにヒール靴。
私の祖母の年代の方なのに、女性でバリバリ仕事していたのが、かっこいいなと思った。彼女の生き様を垣間見ることができて、大変だったけれど、良かったな、と改めて思った。

しかし話はここで終わらない。とにかくアクティブな家主さん、梅が取れる時期には梅仕事もされていたようで、キッチンや倉庫からは大量の梅干しが出てきた。私よりも年上の梅干したちは想定5000個以上。
梅干しは、塩分が強いこともあって庭の畑には埋められない。蓋も塩で固まってしまい、穴を開けて取り出す日々。1月から実施した片付けも、梅干しと格闘していたら気づいたら春になっていた。

空っぽになった家を見て建築士さんと共に、間取りや内装を考えていく。
「ここは新しい扉を入れて…」という提案にも、「前の襖を使って欲しい」とわがままを言わせてもらったり、

「片付けで出てきたガラス扉が可愛すぎるから二階の窓にはめて欲しい」という無理難題も叶えてくれる建築士さん。一方で女性なら時間をかけるであろうユニットバスに関しては「なんでも良いです」という私に、「本当にいいんですか?」と何度も確認してくれる丁寧さ。

そして床には地元のスギ材を引いてもらった。

レンガの色からコンセントの場所まで全て決めて、地元の大工さん、水道屋さん、電気工事屋さんのお力添えをえて、我が家が完成した。

ビフォーアフターはこちらの我が家のチャンネルより

吹き抜けはテレワークでものびのび仕事ができるし、冬でも杉の床材のおかげで暖かい。コロナ禍で居心地の良い空間を確保できて、(しかもウッドショック前の価格で対応していただけました、感謝!)本当によかったと思う。

20代の頃はフラフラと海外に行っていて、自分の家を買うなんて想像もしなかったけれど、このコロナ禍で、家に助けられていることが多い。

移住しても街まで近いので不自由することはないし、庭でバーベキューもお互いさま。そしてお隣さんにもとても良くしてもらっている。美味しいご飯が食べられることに感謝して、毎日を過ごしていきたい。

追記
今回お世話になった、あすなろ設計事務所さん。
きめ細やかなサービスですごくオススメ。
引き渡しの日に、ちょっとしたプレゼント、ということでDIY用の工具箱をくださったのがまた粋でした。

あすなろ設計事務所さん