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たけち博幸 質疑抜粋 大阪市 令和5年5・6月定例会常任委員会(都市経済) 05月30日-01号

◆たけち博幸委員 大阪維新の会のたけちでございます。
 本委員会に付託されました議案第103号、令和5年度大阪市一般会計補正予算(第2回)につきまして質疑を行いたいと思います。何分初めての質疑でございますので、聞き苦しい点であったり、また未熟な点等、多々あるかと思いますが、どうか御容赦のほどよろしくお願いいたします。
 それでは、早速質疑に入らせていただきます。
 このたびの補正予算案におきまして、大阪・関西万博開催時における自動運転バスの実装事業が計上されました。万博の開催までいよいよ2年を切り、開催も目前に迫ってきました。万博の舞台でもある私の地元此花区でも、万博の機運醸成に向けた様々なイベントや取組が盛んに行われており、住民による積極的なにぎわいづくりの連鎖が生まれているところでございます。
 2025年4月13日から10月13日の184日間にわたって開催されます大阪・関西万博、この総来場者数は、現在約2,820万人と想定されておりまして、日本中、世界中からの来場者の円滑な輸送は、万博成功のための特に重要な要素であると考えております。
 来場者の輸送については、此花区が地元である私としては特に気になるところではございますが、先日、来場者輸送具体方針の第2版が公表されており、現在の来場者輸送の計画がどのようなものになっているのか、また、万博会場周辺の道路交通の混雑についてどのような対策を講じていくのか確認させてください。お願いします。

◎小林万博推進局整備調整部整備調整課長 お答えします。
 万博来場者の安全かつ円滑な来場を実現するため、博覧会協会が学識経験者や大阪府市、国、警察などの行政機関を含む関係団体などによる2025年日本国際博覧会来場者輸送対策協議会を設置し、具体的な対策について各種検討を行っているところであります。
 この協議会におきまして、昨年10月に取りまとめられた来場者輸送具体方針初版では、鉄道やバスなどの公共交通の利用を基本とすることや、Osaka Metro中央線、JR桜島線、淀川左岸線2期を主要なルートとすることが位置づけられております。
 今月26日に公表されました来場者輸送具体方針第2版では、新たに水上交通利用及び関西MaaSと連携して混雑状況・予測の情報や駅シャトルバスの予約サービスを提供することでありますとか、鉄道・バスでの乗換えにおける雑踏対策などの項目が盛り込まれております。
 万博会場周辺の道路交通につきましては、渋滞対策として、此花大橋や夢舞大橋を4車線から6車線に拡幅することに加え、舞洲東交差点の立体交差化などのハード整備に取り組むとともに、さらにソフト面におきましても、舞洲駐車場の利用に当たりまして、一般道への影響について、当該駐車場の時間予約制の導入による来庁時間の平準化や舞洲駐車場の集中利用を避けるための尼崎・堺の駐車場料金の引下げなどの交通円滑化対策を進めていくこととしております。
 来場者輸送具体方針は、半年に1回のペースで改定していくこととしております。引き続き来場者輸送対策協議会において議論を重ね、一般交通への影響を極力防ぎながら、万博会場へ安全、円滑に来場していただけるよう取り組んでまいります。以上でございます。

◆たけち博幸委員 ありがとうございます。来場者輸送計画の具体内容と混雑対策について御説明いただきました。円滑な輸送の実現に向けて、引き続きしっかりと検討していただきますようよろしくお願いいたします。
 この輸送方針において、輸送手段の一つとして、主たる輸送手段の一つでございますが、シャトルバスが位置づいてるところでございます。その一部について、自動運転が検討されていると今聞いているところでございます。
 今回、当委員会に付託されました案件としまして、大阪・関西万博開催時における自動運転バスの実装に関して、国庫補助金として3.6億円を新たに計上する補正予算案が提案されました。未来社会の実験場たる万博にあっては、最先端の技術を使った新たなモビリティーを実現していくことが大変重要でございます。
 大阪市では、昨年12月に大阪市自動運転バス実装協議会を立ち上げましたということをお聞きしておるところでございますが、まずはこの実装協議会の経過について、御教示お願いいたします。

◎岩本計画調整局計画部都市計画課長 お答えします。
 令和4年12月に国際博覧会推進本部が策定しました2025年大阪・関西万博アクションプランVer.3におきまして、目指すべき取組として自動運転の一層の推進が位置づけられたことから、万博会場内や会場外から会場までの来場者輸送を担う一部のEVバスによる自動運転の実現を目指しているところです。
 大阪市では、2025年大阪・関西万博を契機とした自動運転バスの実装に向けまして、関係行政機関などによる十分な協議や意見交換、情報共有などを行い、実装ロードマップ等を検討し、もって都市交通の質の向上を図ることを目的としまして、令和4年12月に学識経験者、国、バス事業者等から成る大阪市自動運転バス実装協議会を発足させました。
 昨年度にはこの協議会を2回開催しており、3月に開催した第2回協議会におきまして、走行ルートや万博での実装に向けた想定スケジュールなどについて関係者間で確認してきたところとなっております。以上でございます。

◆たけち博幸委員 ありがとうございます。協議の経過について御説明いただきました。
 ただいまお聞かせいただきましたとおり、本市においても自動運転バスの実装に向けた積極的な協議が進められているところでございます。
 先に共有させていただいております国土交通省の資料によりますと、自動運転には様々なレベルがあり、現在はレベル2やレベル3の運用も各地で始まっています。
 そこで、現時点の我が国における自動運転機能、技術の段階・レベルやその一般的な運用方法について御教示ください。また、併せて自動運転の仕組みについても御教示お願いいたします。

◎岩本計画調整局計画部都市計画課長 お答えします。
 国が策定しております官民ITS構想・ロードマップ2020におきまして、自動運転につきましては、レベル1からレベル5が示されております。このうちレベル1から2までがドライバーによる監視、レベル3以降はシステムによる監視を行うものとなっておりまして、特定条件下における完全自動運転がレベル4、常時システムが運転を実施する完全自動運転がレベル5とされております。
 自動運転の仕組みとしましては、車に搭載されたカメラやセンサー、道路の空間情報、道路上での位置情報を確認するための磁気マーカーや特殊塗料などによりましてAIが空間や状況を認知し、判断し、また制御するものとなってございます。
 委員配付の資料のとおり、我が国におきましては、レベル2での実証事業などの取組が全国でも行われているとともに、特定条件下でのレベル3に対応する乗用車の発売なども行われておりまして、令和5年1月20日に開催されました第7回国土交通省自動運転戦略本部におきまして、今後はレベル4の実現、普及拡大が目標とされているところでございます。以上でございます。

◆たけち博幸委員 ありがとうございます。現在普及しつつあるレベル3、そして、国としても目標に掲げるレベル4とも、いずれも特定条件下で自動運転が可能となるというレベルとのことでございました。
 特定条件には場所や天候、速度などが含まれますが、安全面や設備面を考慮すると、特にルートの選定は重要なポイントになるかと思います。
 そこで、今回の自動運転バスのルートについてお聞かせください。先ほど理事者から説明がありました来場者輸送具体方針における公共交通を利用した来場者想定ルートについて、淀川左岸線が主要ルートの一つとして位置づけられており、現在整備中の淀川左岸線2期についても、万博時には暫定整備を行い、供用することとなっています。
 先ほど理事者から自動運転のレベルについて説明がございましたが、今年3月に開催された第2回協議会の資料によりますと、レベル4を目指し、自動運転バスの走行ルートとしてこの淀川左岸線も活用するとのことでございますが、自動運転バスを運行させるための環境が一定必要だと考えております。具体的にどういったルートで走行することになるのか、お伺いさせてください。

◎岩本計画調整局計画部都市計画課長 お答えします。
 大阪・関西万博に関する来場者輸送具体方針の内容を踏まえまして、大阪市自動運転バス実装協議会におきましては、当面の間、2025年大阪・関西万博での自動運転バスの実装を目指し、新大阪駅・大阪駅ルート、舞洲駐車場から万博会場及び万博会場内の外周道路の3つのルートを対象として関係者間で検討を進めております。
 このうち新大阪駅・大阪駅ルートにおきましては、豊崎から海老江ジャンクションまでは現在整備中の淀川左岸線2期区間、海老江ジャンクションから淀川左岸舞洲までは供用開始済みの淀川左岸線1期区間、高速道路を降りた舞洲から万博会場までは一般道を通るルートとなってございます。
 万博時はシャトルバスなどのアクセスルートとして利用し、一般車が混在しない淀川左岸線2期の暫定整備区間におきまして、目指す自動運転システムのレベルをレベル4としており、今後関係者間で安全面、技術面及び運用面での検討を進め、実現可能なレベルを決定してまいります。以上でございます。

◆たけち博幸委員 ありがとうございます。走行ルートに関する具体的な検討状況について御説明いただきました。
 次に、スケジュールについて確認させてください。3月の協議会では、今後のスケジュールについても関係者間で確認したとのことでございますが、大阪・関西万博時の自動運転の実装に向けて、今後どのように進めていくのでしょうか。今回の補正予算の内容も含めて確認させてください。

◎岩本計画調整局計画部都市計画課長 お答えします。
 令和5年度に予定しておりますEV車両の調達、改造、試験走行に当たりまして、国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金、自動運転実証調査事業に関連するものでございますが、この活用を想定してございまして、当該補助金は自治体が事業主体となり、バス事業者と共に補助金申請を行った上でバス事業者に交付することが条件となっていることから、本市において予算計上を行うこととしてございます。
 この5月26日に国の公募が開始され、7月末が公募受付期間となっておりまして、3つのルートのうち、新大阪駅・大阪駅ルートでの申請を予定しております。
 まずは今年度、バス事業者と共に着実に当該国費を獲得し、EV車両の調達、改造及び試験走行に取り組んでまいりたいと考えております。
 続く令和6年度には、磁気マーカーなど自動運転の走行に必要となるインフラ整備の実施及び試験走行を行い、万博開催時の自動運転バスの実装を目指してまいります。以上でございます。

◆たけち博幸委員 ありがとうございます。
 今回は補正予算案として本委員会に付託されました自動運転バスに関する取組状況、また、それを取り巻く環境等について、いろいろお聞かせいただきました。淀川左岸線2期の暫定区間のように一般車が全く入ってこない環境は、実証の場としては特に貴重でございます。ぜひ有効に活用していただきますようお願いいたします。
 ここからは要望になりますが、御説明にもありましたとおり、今回の補正予算の内容としては、国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)の活用を想定されたものということでございます。万博開催時に向けた実装はもちろんのこと、決して一過性の社会実験で終わらせることなく、これらを地域の公共交通の確保、住民のための次世代モビリティーとして、行く行くは全市に展開していけるよう、ノウハウの共有をはじめ、対象エリアの拡大、拡充に努めていただきますようお願いいたします。
 冒頭にも述べさせていただいたとおり、2025年大阪・関西万博は、未来社会の実験場でございます。新たな次世代モビリティーである自動運転の実装に取り組むことは非常に重要であり、国費を確保することはもとより、関係者が参画する自動運転実装協議会などの場を通じて、規制緩和も含めて、改めて次世代に対応した環境づくりの検討を国に求めていくなど、住民のためのさらなる交通利便性向上に向けて、いろいろと挑戦していっていただきたく考えております。
 また、自動運転の実装に当たっては、安全面の継承も必須でございます。命がテーマの万博であります。運行に当たっては安全面の確保にもしっかりと留意していただくようよろしくお願いいたします。
 以上で私の質疑を終わらせていただきます。

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