最近話題の4脚ロボットの使い道のまとめ(Boston Dynamics社Spotなど)
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最近話題の4脚ロボットの使い道のまとめ(Boston Dynamics社Spotなど)

安藤 健/ロボット開発者

最近、ちょくちょく4脚ロボットのニュースを見るなぁ、ということで、どんな使い方をされているのか、ネットサーチしてみました。結論としては、まだまだ色々と使われているとは言えなさそうな感じでしたが、着実に実社会での利用は出始めているようです。
今回は現在最も有名な4脚ロボットであろうBoston Dynamics社のSpotを中心にレビューしてみたいと思います。(Top写真は他社です。。)

Boston Dynamics「Spot」

文字通り、泣く子も黙るほどの圧倒的なパフォーマンスを発揮するBoston Dynamics社。一般の方々にも有名なのは、バク転など体操選手並みの機動性を有する二足歩行ロボット「Atlas」ではないでしょうか?

Boston Dynamics自体は、1992年にMITでLeg Labを率いていたマーク・レイバート先生がスピンアウトした会社で、2013年にGoogleに買収され、現在はソフトバンクグループの傘下になっています。最初の頃は、「BigDog」と呼ばれた15馬力の2ストローク単気筒ガソリンエンジンを搭載した大型モデルの4脚ロボットを軍事用に開発していました。

そんなBoston Dynamics社から2019年9月に発売が開始されたのが、4脚ロボット「Spot」。「BigDog」から比べるとかなり小さくなりましたね。秒速1.6mという小走りくらいのスピードで30度のスロープ、30cmの段差など不整地も難なく走行し、90分くらい走り続けることができます。また、複数のステレオカメラやLiDARを駆使して、自律移動も可能となっています。グリッパー付きアームを付けることで移動するだけでなく、ちょっとした作業もこなすことができるのも特徴です。

圧倒的な走破性、そしてしぶとさ(ロバスト性)が魅力と言えます。

価格は良く分かりませんが、基本はリースのようですが、買い切りだと「高級車くらい」(数百万円)という値段のようです。

実社会でのユースケース

レイバート先生は各種講演会などで警備会社と建設会社を第一ターゲットにするなどと言っていますが、実際はどんなもんでしょうか?ということで、調べてみました。海外サイトも見てみましたが、多くの事例は既に日本で紹介されているようです。

まずは警備。マサチューセッツ州警察が実際の監視目的で実際の事件の現場などにも導入をしている。

そして建設会社。こちらは日本企業も導入をし始めており、鹿島建設はトンネル内の作業の確認や計器チェックに使用したようです。

その他、中部電力での電略設備の巡視作業、石油採掘現場でのガス漏れや異常音の点検作業などにも活用されています。

また、最近ではコロナ対策として、ボストンの病院ではiPad経由で医師がコミュニケーションを取るために使用したり、シンガポールでは公園を巡回し、ソーシャルディスタンス確保の警告を出したりしているようです。

変わったところでは放牧犬というものありますね。

また、シルクドソレイユなどへも提供がされているという報道もあるので、そのうちアート、芸術、クリエイティブという文脈でも何か出てくるでしょう。

いずれにせよ、車輪型やクローラ型ではできない価値かつお金をかける価値がある作業がどれだけあるか、当面は色々な業界で試行錯誤がされるのかもしれません。基本的には多くの現場が既に人が働きやすいようにできるだけフラットに近い状態になっている、もしくはなっていくような気もするので、自然を生かしたような不整地環境などは可能性としてはあるのかもしれません。

ライバルたちは?

以下の動画は2019年に行われた世界最大のロボット系の国際学会であるIEEE ICRAでの企業展示ブースでの一幕です。こんな感じで4脚ロボットはまさにブーム。多くの企業が開発を進めています。

特に技術面では、Boston Dynamics以外の代表格はスイスの名門ETH発のベンチャーANYbotics。何年か前に見学させて頂きましたが、非常に高い完成度と共にRoland Siegwart先生グループのモータ制御、自律移動などに関する本質的な技術力の高さを強さを感じました。

中国はUnitree社のA1がSpotの半分くらいのサイズで128万円で商品化を始めました。前作のAliengoが約500万円だったところから、本気モードに入ってきてるかなぁという印象です。

自律移動ロボットのときもそうですが、中国の本気を出した時のスピード感、コスト感は本当に圧倒的です。四足ロボットもそうなるかは、もう少し市場が立ち上がりそうになってからかなぁという気もしますが、今がそのタイミングのような気もします。

将来、こんなクリスマスが当たり前になるかもですね。

4脚ロボットを作りたくなってしまった人は、spotもSDKが提供されていますが、なかなかハードウェアを買うことは容易ではない気もしますので、以下なんかが比較的簡単にトライできるようです。


では、また来週。

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安藤 健/ロボット開発者

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安藤 健/ロボット開発者
早大理工、阪大保健の教員経て、パナソニックロボ推進室室長。ヒトと機械の関係、Well-beingに興味有。AugLabリーダhttps://bit.ly/2YojcP1、DIGITALX連載 https://bit.ly/2BFzx80。ホントはロボよりヒトが好き。個人の意見です