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プロジェクトを作るときに意識する入口3Pと出口3P

最近、『何考えて仕事してるんですか?』と聞かれることが増えてきた。私が考えているのは、「周りのメンバーや自分が面白く仕事ができているのか?」「そのためにはどうしたら良いか?」ということがほとんど。ただ、そのような答えをすると、聞きたいのはそういうことではないんだよなーという顔をされる。どうやらアイデアやプロセスのフレームワークがあるはずで、それを教えてほしいということらしい。

そんなものは持ってない!というのが答えなんですが、せっかくの機会なので、ロボット開発部隊の責任者としてプロジェクトを起案、推進しようとしているときに何を考えているのか、何を強く意識しているのか考えてみたいと思います。

結果として

プロジェクトの入口としての3P【Philosophy, Problem, People】と
出口としての3P【Patent, Product, Paper】

というものを現時点では大事にしてるようです。あくまで大事にしてるということで、これを考えれば、漏れなく、ナイスなプロジェクトができるというものではないので、そこは勘違いしないでください。

入口の3P:Philosophy, Problem, People

Philosophy
どんな内容をプロジェクトを起案するのか、まず考えるのは私の場合は『どんな社会にしたいのか?』ということ。なぜそれをしたいのか。ここに正解はないですが、自分の哲学として何を目指すのかというのを考えます。一番大きな想いであり、問いを立てることです。もしかすると、ひろいいみでのUXというのも該当するかもしれません。

Problem
その上でその哲学を実現するための課題はなんなのか?おそらくいくつかある課題の中でどれを狙うのか?ここはロジカルには市場規模とか適社性、自社優位性などからキレイに導かれることもあるかもしれませんし、勘や想いがあり、そこに後付けのロジックを付けることもあるかもしれません。

People
そして、大事なのはその哲学を誰とシェアし、問題を誰と説くのか。そのメンバーを考えること。社内もそうですし、社外のパートナーもそう。初期の段階のメンバーは大事だと思いますが、将来的にどのようなメンバーに協力て貰えるようになりたいのか、ここもまずイメージを持つことが大事と思っています。
昔、大学の先生に言われたことがあります。『何をするかよりも誰とやるかが大事だ』と。ちょっと過激な表現ですが、ある意味真理をついているような気もしていて、良いパートナーを見つけられれば、問いをより洗練されたものにブラッシュアップすることができます。

出口の3P:Patent, Product, Paper

研究開発自体は愚直にやるしかないどう思ってますので、それはここでは省きます。もちろん、個別具体的な研究開発テーマのネタ、難易度の設定はアウトプットに大きく影響します。

テーマが設定できた後に意識してるのはシンプルで、Patent, Product, Paperをしっかり作るということ。エンジニアとしてはある種当たり前のことなんですが、これをきっちり遂行し続けるのは結構難しいです。みんな忙しいし、次から次へと仕事がある中で、モノは作れても特許、論文という書き物系はツイツイ後回しになってしまい、最終的には書けずに終わりがちになります。これを如何にきっちりできるか、さらに言えばPatent, Product, Paperという順番でできるかというのを常に意識してやってますし、メンバーにも事あるごとに言ってます。

そして、Projectを始める段階でみんなで沢山のPatentのブレストはしたいし、学術面でのオリジナリティは明確にしてきたいと思っています。欲を言えば、Paperの一章で書く先行研究を含めた整理、目的、実験方法なんかは、プロジェクトのキックオフの段階で作っておきたいくらいです。

Aug Labの例

では、現在進めている「Aug Lab」では何を考えていたのかと言うと、
(現段階では全ては言えないところはありますが)

・Philosophy:自動化による生産性向上と自己拡張による幸福度向上を両立できる社会にしたい

・Problem:効率至上主義は限界近い。でも、ロボットが直接的に幸福、Well-beingにアプローチする取組みはまだまだ足りていない

・People:エンジニア、アカデミアだけでなく、クリエータ、アーティストを含めたコミュニティにしていきたい。というのを個人名レベルで持ってました。

出口の3Pはまだまだ未公表のものが多いので、またの機会に書くようにします。

というわけで、このようなnoteというのは頭の中でぼんやり考えていることを、体系化するきっかけになりそうです。

また来週~。

安藤健@takecando

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