コンセプトの合意をとる事が難しい理由を分析してみた

2月から企画部署に移り、今までのプロダクトデザインの仕事から、企画の仕事をするようになりました。

実績
まだまだKPI通りの行動実績まで結びついていません。月初に目標立てを行なって、週次で振り返りPDCAを回していますが、企画コンセプト出しが遅れ気味となります。

遅れる理由
コンセプトはたくさん出します。1週間で5件以上。細かいもの含めれば10案以上出しています。ですが、なかなかチーム内承認を得られるものが出せていません。これは何故なのか?を分析してみます。

1お互いのコンセプトに対する目線が違う。
2デザイナーとマーケター目線のギャップがある。
3過去のコンセプト評価バイアスがある。

主に上記のような目線の違いがあるのではないかと分析出来ます。

1お互いのコンセプトに対する目線が違う。
知識、背景などのバックボーンが異なる者同士が集まって議論をしているので、合意を得られるコンセプトが出ることはそもそもが稀なのかもしれないです。

2デザイナーとマーケター目線のギャップがある。
デザインとマーケティングではそもそも考え方が違うので、クロスさせられる領域が狭くなってしまい、その結果ダイレクトに考えたコンセプトはそのまま受け入れられることが少なくありません。
デザインはユーザー視点での切り口であり、マーケターは市場からの競合優位性でコンセプトを語ります。その両視点を持ち合わせながらも、ブランドコンセプトに合致したコンセプトを出すことはハードルがかなり高いということです。

3過去のコンセプト評価バイアスがある。
過去の経験値から売れる売れないを判断する、嗅覚に似た感覚で、コンセプトを評価されがちな為、客観的な事実よりも、直感的な経験による評価をされることが多くなってしまうことも挙げられます。

上記のような分析をしてみると、そもそもがお互いに合意コンセンサスを取れるコンセプトというのは非常に範囲外狭く、その擦り合わせ議論に終始してしまい、なかなか前に進められるコンセプトが出てこない理由に繋がっているということが分かりました。

改善策
・個の力を信用して、メインのコンセプト軸は個人の主観を大切にする
・メンバーはコンセプトを受容しつつも、ポジティブとネガティブな意見を出し合い、最終的にどのようにするかの判断は、アイデアの提案者に委ねる
・合意が取れていない場合でも、エンドユーザーのヒアリングを行い、ユーザーベネフィットがあるというデータが取れれば、進める

例えば上記のような流れでコンセプトを前に進められるようなプロセス設計も出来そうです。特にデザイナーはコンセプトをカタチにする場面ではフィニッシュまで持っていける表現力も伝達力もあるので、どんどんコンセプトをカタチにしていきながら、ユーザーのコンセプト受容性を測定していく、という流れが作れれば変わってくるのかなと思った次第です。

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