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ポルノ中毒を「再起動」せよ - 『インターネットポルノ中毒』を読んで

ほとんどの利用者はインターネットポルノを解決策だと考えているー退屈や性的フラストレーション、孤独やストレスの解消法というわけだ。

『インターネットポルノ中毒』

健全な範囲で“解消法”に留まればよいが、刺激はさらなる刺激を求めていく。
受動的に高品質で高負荷の刺激を受け続けていく。「もっと」「もっと」と。

無料でアクセスできるコンテンツが多い現代、「もっと」を求めることは容易である。

ギャンブルにはまるような金銭的なリスクは少なく、麻薬を求めるような危険度もない。
安全に無料で容易にアクセスできる刺激物であるがゆえに、深みにハマり、蝕まれていく人が多い。

ゲーリー・ウィルソン 著 山形浩生 訳
『インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学』
(2021年第一刷)

本書では、ポルノ中毒の弊害と中毒症状から離脱できた事例に触れることが出来る。

多くの人が容易にアクセスでき、多大な時間を使う。時にはお金も支払う。
(一度払うと加速度的に「もっと」を求めて支払ってしまう)

結果として、多くのお金が動く。

稼げる場所になることによって、売り手も増える。

過激なものを求める中毒者が多い場合、売り手も過激を売りにすると手っ取り早く稼げる可能性が高くなる。
過激であることがお金に繋がる経験は、売り手の過激さを加速させ、過激さを求め続ける買い手とのWin-Winの中でデットヒートが繰り広げられる。

その流れに巻き込まれていると気づくか否か。
離れたいと思うか否か。
行動するか否か。

性的な興奮と中毒性ドラッグが同じ報酬系細胞群を刺激し、渇望を抱かせる研究もある。
中毒症状からの離脱には「再起動」が必要だ。

当初、再起動プロセスは大変だ。渇望を起こして要求したブツが素直に差し出されないと、脳はひどいかんしゃくを起こしかねない。だが自由を得るには、それを通常の感度に戻らせて、中毒経路をすべて弱める必要がある。それができてやっと、自分で自分の優先順位を決められるようになる。

『インターネットポルノ中毒』

“依存”の度合いは人それぞれあれど、自分でささいな“依存”を感じた時には、「再起動」を。

●“依存”関連

※イラストはChat-GPT / DALL-Eにて生成


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