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伝統芸能に継承の不安

龍ケ崎市の祭


茨城県龍ケ崎市のお祭りがあります。

この祭は関東三大奇祭の一つでして
最終日に行われる
撞舞(つくまい)というものがあります。

これは
高さ14mで命綱なしという環境での演技です。
演者は舞男と呼びます。
その舞男が高所で
逆立ちをしたり
綱を滑ったり
さまざまな曲技を繰り広げます。

本当に一見の価値ありです。
自分は子どもの頃はあまり見たことがなく
大学を卒業してから
生まれて初めて
ちゃんと見たんです。

それでちゃんと見たら
いろいろなことを感じて
涙が出ました。

さて、その撞舞ですが
下で笛や太鼓でのお囃子があります。

貝原塚おこど囃子です。
「おこと」囃子と言われたり
また、
祖父の代はなまりのせいか
「おごど」と言っていましたが
(なんと、おごど囃子で旗まで作ってました笑)
後によくよく調べると
土を起こすというところから
おこ土→おこど
となったようです。

名前の由来は他にもありますが
「おこと」でも「おごど」でもなく
おこど」というところは間違いないようです。

ちなみに私の実家は
貝原塚というところにありました。

そう、貝原塚です。
ですので撞舞そのものよりも
撞舞の時のお囃子になじみがありました。

なじみがあったどころか
小学5年生の時には
土曜日の夜に
そのお囃子の稽古が始まったのでした。

当時は急に始まったという印象でしたね。
いや、
実際急に始まりました。

理由は祖父の代が現役だったのですが
間の後継者がいない状態で
このままでは太鼓ができる人材がいなくなる
という危機感からだったようです。

その後高校までは稽古に通っていたのですが
大学に進学して一人暮らしになり
稽古から遠のき
地元に戻ってからも
稽古の内容が合わず
戻ることはありませんでした。

それからだいぶ経ったある年
おこど囃子保存会を
継ぐ人がいない
指導者がいない
ということになりました。

それで私も協力して
新体制を作ることになりました。

始めるにあたり
長い間に崩れていたものを
また本来の形に戻そうと
いろいろ調べていました。

すると貴重な音声が発見されました。
カセットテープです!笑

その新たに掘り起こした昭和のテープなどをもとに
内容を分析して
楽譜めいたものを作成し
試行錯誤の末に
本来の太鼓に戻しました。

名前も正式名称の「おこど」に変更しました。

そうして今に至るのですが
やはり新しく入ってくる子がなかなかいません。
入ってもだんだん塾や部活で
月2回の稽古にも来られなくなることも多くなります。

ですから今また
後継者が育っていない状況になってしまっています。
これをどうにかしなければと思うのですが
本来力を入れるべき存在の市が
あまり積極的ではない印象で
このままでは本当に太鼓がなくなってしまいそうです。

市の無形民俗文化財に指定されているんですけどね。
お囃子なしで問題ないと思っているのでしょうか。

そんな残念な状況の中
おこど囃子保存会は活動しているのです。
下の映像は市の行事に参加したときの映像です。

本来は上の画像にあるように
・笛1
・大太鼓1
・小太鼓2
・大鼓1(太鼓と兼業)
・小鼓1(太鼓と兼業)
で演奏します。

行事に参加するときは
できるだけ参加人数を増やせるよう
太鼓の数を多くします。
そんなわけで練度に差がありますが
そこはご了承ください笑

もしも貝原塚おこど囃子
興味がある方がいらっしゃいましたら
ご連絡いただければお繋ぎします。

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