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「ごはん論法」と父の認知症について

「ごはん論法」という言葉、皆さんご存じですか?
私は不勉強ながら知りませんでした。

『今朝は、ごはん食べましたか?』
「食べてないよ(パンだったから…)」というところが語源?らしいのですが…。

つい笑ってしまったんですが、それは、自分の親父の認知症の時の会話そっくりだったからです。
まだ口が達者な認知症の頃、要介護認定の認定調査なるものがありまして、いろいろ質問されるわけですが、父は「分かりません」とは言わずに、全力で変化球を投げ込むわけです。先の『ごはん論法』を駆使して…。

『今日は何月何日ですか?』
 「何月何日というのは、人間が勝手に作り上げたものです。地球が太陽の周りを1年かけて回る。ただそれだけです」(私解釈:分かっていないな…)
『ここはどこですか?』
 「私にとっては地獄のようなところです」(家ではないという意味だな)
『お仕事は何をされていましたか』
 「それは、あなたの方が良くご存じでしょう?」(答えたくないんだな)
『今の季節はなんですか?』
 「そんな質問ばかりで飽きてしまいました」(秋と素直に答えたくない)

その直前まで、日付も分からない状況だったのに、この転身ぶり。
何度か私もひっくりかえることがありました。 

この頃は、父も身体が元気だったので、結構私自身も大変だった記憶があります。 父は、「分かっていない」と認めたくない、全力で「俺はまだやれるぞ!」とアピールしていたのです。

月日は経って、だんだんと問題行動も減ってきました。 私は、環境に慣れて落ち着いてきたのかな、と喜んでいたのです。
しかし、いま振り返ってみると「抵抗を諦めた」(→自分自身が介護される身だと、もう死を待つだけになってしまったことを受け入れた)という悲しむべき状態になってしまったのです。

そこからは、白髪も減り状態も落ち着いてきましたが、それは本当の父の姿だったのでしょうか…。 今思うと、そうではない気がします。
(誰でもそうなる、仕方ないんだ、というご意見も分かりますが…、)

 
さて本題の『ごはん論法』です。
最近、これが一番得意なのは、安倍さんであり菅さんでしょう。
森友学園・加計学園問題、桜を見る会問題、等々(数え上げればキリがない)でも明らかなように意図的に自身のスキャンダルを隠しまくり、あるいは何を聴かれても「承知していない」「そのような指摘はあたらない」…。

ああ、認知症なのに認知症と認めたくない気持ち、痛いほどわかります。
首相って本当に大変な職ですものね…。

ああ、そういえば、五輪についても、「反対する人は反日」とか、「安全安心に」とか言い過ぎて、天皇陛下にも信用されてない有様でしたものね…。

こういう人には、官邸にいらっしゃるよりも、別の建物に御入所頂いた方が遥かに日本国のタメになると思うのですがいかがでしょうか?
若手の議員(特に3回生議員)さん、いっぱいいらっしゃるでしょうに。

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