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J1第9節 vsG大阪(H)

2024/4/20 16:00  IN埼玉スタジアム2002

前節フライデーナイトJリーグと位置付けられた金Jで柏相手にまさかの0-1の敗戦。試合内容は敗戦して当然とも言える走り負けかつ戦術的にも打開策が見つからず終わってしまった。今節の相手はナショナルダービーと呼ばれる対戦カードとなるガンバ大阪との対戦。

ガンバ大阪は現在3勝3分2敗の10位。現在11位の浦和と勝ち点差1で得失点差もほぼ互角の相手だ。
しかし、対ガンバは昨季4度の対戦で4連勝中。全て不調のガンバ相手にこの成績だったので、果たしてどうなるか。

そして柏レイソル同様、ガンバにもU23アジアカップで離脱している選手がいる。それはDF半田陸だ。
代表の両サイドバックを浦和とG大阪で担っているのは誇らしいが、ガンバには試合経験豊富なサイドバックが控えているので、特段穴にはならない。

注目の一戦を展望していきたい。

☆ガンバ大阪戦への展望

情報と印象
・システムは4-2-1-3
・カウンターの色が強まったサッカー
・主力に若手が加わってきた選手たち
・古巣対戦!佐藤瑶大選手
・ポヤトス体制での蕾ができていた印象

予想メンバー

希望メンバー

欠場濃厚: 大畑、酒井、岩尾、関根、松尾、ソルバッケン、安部、リンセン
出場停止: なし

GK〜DF

前節からのメンバー変更があるとしたら、副将ショルツ選手がスカッド入りするかどうか。
ベンチ入りはおそらくするだろうが、満を持してスタメン起用するか、次のカップ戦まで待たせるか。ここの判断は大切になってきそうだ。

MF〜FW

前節岩尾選手に筋肉系の痛みが発覚し、大事をとって休養となった。
彼がいるいないで戦術が機能するかが変わってきたので、今節戻ってこれれば理想だが、筋肉系はベテラン選手になればなるほど気をつけなくてはならない部位。メディカルの判断はいかに。

また松尾選手も腰痛で出場が怪しいとの情報もあるが、今節からガンバキラーと称されるリンセン選手が復帰してくる予想もあり、そろそろ出場を期待しつつ、活躍を願いたい。

注目の左ウイングでは、渡邊選手大久保選手をはじめ複数の選手が候補となっているが
中でも私は中島翔哉を推したい。
インサイドハーフに配置させるのではなく、独自にトップ下で途中出場の機会があるが、ついに先発を果たしイキイキとする姿を見られるのは今回かもしれない。

☆展開予想と相手の特徴

浦和の柏戦では、アウェイということも影響し後手に回って相手の自由にやらせてしまった。今節はホームということもあり、ガンバのスタイルも考慮して展開は基本的に優勢に進められるはずだ。

ガンバは昨年よりはチームとしての成績が良くなっている一方、シュート数はリーグトップクラスであるものの、決定力不足が深刻化し始めてきている。
このクラブが今季記録した得点数は7点で、得点者別で言うとFW宇佐美が6点と彼のチーム状態になっている。
2019年、当時のエース格の興梠慎三がなくてはならない彼頼みの状態で「興梠FC」と揶揄された浦和が懐かしいが、現在このような状態になりかける匂いはかすかにする。

昨年のリーグ戦では初めてショルツがFWジェバリを相手に1対1で完敗した。
どんな展開になろうと、90分間勝つ匂いを漂わせたい。

《攻撃の特徴》
単騎でのショートorロングカウンター

最前線にFWジェバリがいる場合には彼を狙ってロングボール、FW宇佐美の場合にはロングカウンターの頻度が多い。いずれにせよ前への推進力や姿勢は昨年よりも強まっており、単騎での打開も印象的だ。
攻撃の中心はやはりFW宇佐美であり、今季キャプテンも担いガンバの顔だ。セットプレーのキッカーまでも担当し、彼が交代するまでは最重要で警戒しておきたい。
またサイドには新加入FWウェルトンがフィジカルウインガーのように体幹が非常に強く、当たり負けをしても許容範囲だ。しかし最後の質はまだまだなので、一花咲かせないよう警戒したい。

あと注意しておく点は、横浜FM戦にゴール取り消しになったが、セットプレーでのサインプレーがあった。開幕戦でも直接FKを沈めており、また何か施してくるかもしれないので注意は必要だ。

《守備の特徴》
中を締めた最後はやらせない守備

パスコースを限定してくるような守備の仕方。相手のボールコントロールが甘くなったところではボランチのMFネタ・ラヴィやMF鈴木徳真、MFダワンがすかさず潰しにやってくる。

特にMF鈴木はパスコースを読んでインターセプトするのを得意としており、苦し紛れの前線へのパスはロングキックで逃げた方が良い。
そして違いを作るプレイヤーとしてMFネタ・ラヴィは挙げておきたい。ガンバで時間を作れるボランチとして開幕からコンディションが合えばフルタイム出場は当然の選手でカバー能力に定評がある。
またMFダワンも背丈はないがヘディングに強い武器を持っており、この三枚は鉄板だ。

そして何と言っても昨季最多失点の60を喫したディフェンダー陣に喝を入れるかのようにDF中谷が中心となって守っており、昨年のように容易く得点はできないだろう。経験のあるセンターバックDF中谷とDF三浦を中心に中を固める守備が特徴的で、昨季よりもシンプルなやり方を行っている。

☆キーマン

[浦和] M・ホイブラーテン選手 背番号5(LCB)

前節までの失点数は合計11。8試合を終えてこの数字はJリーグ年間最小失点を記録した昨年よりも多いペースである。大黒柱の相棒ショルツが離脱したとは言え、現在の相方佐藤瑶大との連携もそろそろ合わせたいところだ。
昨年の加入から離脱することなく、出場すれば90分フル出場の要はそろそろ鉄壁かつ攻撃でアクセントを加えなくてはならない。
この試合で完封し、改めてレベルの高さを示したい。

[大阪] 中谷進之介選手 背番号20(LCB)

今季新たに名古屋から加入したディフェンスリーダー。90分間集中力を欠かすことなくラインコントロールをさぼらない素晴らしいディフェンダーだ。
彼はガンバ大阪加入時に「このチームは喋らない」と評価し、自分が声で統率し最多失点チームを変えてやると意気込み再建させた。
裏を突かれるシーンは試合中何度か散見するが、最後のところはやらせないお手本のような選手。
簡単には崩せないだろうが、浦和攻撃陣に期待したい。

☆結びに

今季は得点も失点も多くあり、波のあるシーズンだ。
昨季の安定した抜け目のないサッカーだが得点が取れないサッカーとは違い、観ていて“面白さ”があり楽しいシーズンであると個人的には感じている。

Jクラブの中でも浦和は「喜怒哀楽」があるような充実したシーズンを送るチームだが、優勝するためにはそろそろ安定した闘いをしなくてはならない。

ホームは勝ちが必須。
引き分けでも許されるクラブではない。

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