印刷博物館~印刷会社が描く印刷文化~【博物館オタ活日記#4】
こんにちは!
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部に通いながら「最前線で遺す」をモットーにいろんな遺す活動をする大学生荒井健です!
博物館オタクの僕視点から博物館について綴る『博物館オタ活日記』。第3回の今回は、先月フィールドワーク兼趣味で印刷博物館(以下:印博)を訪れたのでその様子をお伝えします。
普段は訪問してから一週間以内に投稿するのですが、先日投稿した学会前でバタバタしていて随分間が空いてしまいました…
プロローグ
企業ミュージアム
皆さんは、企業ミュージアム(企業博物館)をご存知だろうか。企業ミュージアムは、その名の通り、企業が運営する博物館です。企業が自社の活動や技術を公開保存や創業者などのコレクションを公開展示する博物館です。また、企業の顧客コミュニケーションやインナーブランディングにも利用するケースもあります。
印刷博物館について
印刷博物館(以下:印博)は、印刷会社のTOPPANホールディングスが運営する印刷文化に関する資料展示や体験活動を行うことのできる企業ミュージアムです。
文字文化の歴史を伝える
まず、エントランスを入ると、文字文化と印刷の歴史を象徴するものがずらりと並んでいます。石版や本など様々な文字文化にまつわる品々が配されていて、文字の歴史の偉大さを感じました。
日本の印刷史
プロローグが終わり、展示室に入ると、まず目に入ってくるのは、8世紀後半に称徳天皇が藤原仲麻呂の乱を鎮めた折に収めた百万塔陀羅尼です。これは、印刷時期がわかっている世界最古の印刷物とされており、日本を代表する印刷遺産なのではないでしょうか。
また、重要文化財に指定されている駿河版銅活字など印刷の道具や様々な時代を代表する印刷物を見ることができます。時系列に配されており、印刷の歴史を体感できます。
印刷技術の変遷
また、歴史と共に、印刷技術の変遷が描かれていました。技術の説明と共に、それぞれがどのようなものに使われたか資料と共に展示されていました。技術の進歩と共に扱われる情報の専門性が低くなり、大衆化していく様子を感じられ、印刷技術によって情報の民主化が起こっていったことを実感しました。
印刷の歴史より
今回、印刷の歴史に触れてみて印刷の歴史は文字文化の象徴であり、情報伝達の重要性を見たように感じます。また、人類に情報を遺す力を与えた文字に、伝え広めるという力を与えた印刷の偉大さを感じました。
企業ミュージアムならではの伝え方
印博では、単に印刷技術の紹介をするだけでなく、印刷を通じた情報コミュニケーションや社会への影響についても展示の節々で語られていました。ビジネスという社会の幸せを作っていく活動のなかで培われた自身の技術の社会的影響と起源についての探究が所々に見られました。
今回伺った印刷博物館以外にも素晴らしい博物館が日本のみならず世界中にあります。ぜひ、様々な博物館に足を運んでみてください!それでは良い博物館ライフを!