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日記を書く、そして女子中学生になる

女子中学生になりたい。女子中学生になりたくないですか?女子高生では性的すぎて僕らしくないし、女子小学生では幼すぎるしメスガキすぎて、「らしく」ない。性的でもなく、メスガキでもない。たとえばスカートの下にジャージの半ズボンを履いたり、ランドセル型でクソデカい反射材のついた、野暮ったい学生鞄を背負っても許される宙ぶらりんな存在、それが女子中学生。現実の世界でなれなくても、インターネットの中ではきっと..…
それでは、女子中学生になります。いきます。
男もすなるnoteといふものを、(田舎住まい、真面目だが成績は中の下。夜中布団に潜り込んでPSPをしていたせいで視力が落ちてきたが、自らの流儀に反するので意地でも眼鏡はかけない)女子中学生もしてみむとて、すなり。


・肩ぐるんぐるんおじさんとわたし


先週の日曜は珍しく早く目が覚めたので、(土曜日は夜ふかしして2ちゃんねるやニコニコ動画を見ているので、日曜はいつもお昼まで寝てしまう)わたしは散歩に出かけた。すると、前方からジャージ姿のおじさんが現れた。
ストレッチだろうか。満面の笑みで肩をぐるんぐるんと回しながら歩いていた。なんだか釣られてわたしまで笑顔になってしまった。肩を回すだけで、人はあんなに笑顔になるのだろうか。そういえば最近、肩を回していなかったかもしれない。来週はわたしも同じように肩をぐるんぐるんさせながら、おじさんとすれ違おう。そう思いました。
そしてこの前の日曜、わたしはやっぱり早くに起きて(このためにスマホのアラームを5つかけた)肩をぐるんぐるんさせながら散歩に出かけた。わたしの姿を見て、他の誰かも笑顔になってくれるかもと期待しながら..…
でも今日は、おじさんにも、誰にも出会わなかった。せっかくの日曜なのに、わたしは少しがっかりした気持ちで家に帰った。
家にも、誰もいなかった。テレビをつけてもノイズと砂嵐だけが流れ、ラジオもつながらない。わたしはもうパニックになって、家の中をぐるぐると回ったり、おかずもないのにご飯を3杯もおかわりしたりした。
冷静になって思い出した。そういえば、木曜日の朝に核戦争が起こって地球上の生物『総て』が死に絶えたんだった。(わたしは『存在』が宙ぶらりんなので、無事だった)これからどうしよう。ああ、そうだ。どうせあしたもあさっても日曜日なのだから、今日はもう寝よう。寝て起きたら、きっとわたしはまた忘れて、肩をぐるんとさせながら散歩に出かけるだろう。そして、繰り返すだろう。

学校も先生もなにもない、時の止まったこの惑星では、わたしはいつまでも女子中学生なのだから。

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