明治「チョコレート効果」シリーズを食べる
第01章 カカオポリフェノールと明治「チョコレート効果」
株式会社 明治（以下同社）は1917年12月21日に設立された牛乳・乳製品、菓子、食品の製造販売企業である（1）。同社が製造販売するチョコレートのシェアは24.3％で、国内第1位である（2）。
同社は様々なチョコレートを製造販売しているが、「チョコレート効果」シリーズ（3）は同社が製造販売するチョコレートの1つで、同社の他のチョコレートと比較してもカカオやカカオポリフェノールの含有量が多い（4）。
なお、カカオポリフェノールが多く含まれているチョコレート（カカオ分72％のチョコレート）を摂取することで、アルツハイマー型認知症、並びに、記憶・学習等の認知機能と関連性が報告されている脳由来神経栄養因子が増え、脳血流量が増加し、かつ、動脈硬化に繋がる炎症や酸化ストレスが低下することがわかった（5）。
なお、ポリフェノールは植物が自分の体を守るために体内で生み出す成分で、身近な飲食物ではチョコレートに特に多く含まれている。
ポリフェノールは野菜や果物にも含まれているので、三度の食事をバランス良く摂りながら、チョコレートを間食として上手に摂取することが勧められる（3）。
なお、高カカオチョコレートの中には普通のチョコレートの1.2～1.5倍の脂質を含むものもあるため、摂取量に注意する必要がある（4）。
第02章 「チョコレート効果」各論
ここで、「チョコレート効果」シリーズの各チョコレートに関して述べる。
02．01．「チョコレート効果カカオ72％」（図01）
原材料は、カカオマス、砂糖、ココアパウダー、ココアバター／乳化剤、および、香料である。なお、原材料の一部に乳成分と大豆が含まれる。
2017年04月11日に近所のスーパーマーケットで購入、12日喫食。価格は消費税込みで224円である。
同社の他のチョコレートと比較して、苦味が比較的強く、渋味が強い。それ故、甘味が際立っている。
このチョコレートをカレーに加えると、甘味が強く出るので、カレーの味を損なう。その一方で、牛乳とこのチョコレートで作ったチョコレートソースは、果物、特にオレンジ類やバナナに合う。
02．02．「チョコレート効果カカオ86％」（図02）
原材料は、カカオマス、ココアパウダー、砂糖、ココアバター／乳化剤、および、香料である。なお、原材料の一部に乳成分と大豆が含まれる。
2017年04月13日に近所の菓子専門店で購入、14日喫食。価格は消費税込みで224円である。
甘味はほとんど感じられない。カカオの香り、苦味、および、渋味のみが感じられる。
このチョコレート1片をレトルトカレーに加えると、カレーにコクが出る。その一方で、多量（4片）加えると、却ってカレーの味を損なう。
02．03．「チョコレート効果カカオ95％」（図03）
原材料は、カカオマス、ココアパウダー、砂糖、ココアバター／乳化剤、および、香料である。なお、原材料の一部に乳成分と大豆が含まれる。
2017年04月16日に近所のスーパーマーケットで購入、17日喫食。価格は消費税込みで224円である。
甘味は全く感じられない。カカオの香り、苦味、および、渋味のみが感じられる。
カレーの隠し味等の調味料として役に立つ。また、ラムの焼肉にこのチョコレート1片を加えると、ラムの臭いが消え、コクが加わる。
02．04．「チョコレート効果カカオ72％ 素焼きクラッシュアーモンド」（図04）
原材料は、カカオマス、砂糖、アーモンドクラッシュ、ココアパウダー、植物油脂、ココアバター／乳化剤、および、香料である。なお、原材料の一部に乳成分と大豆が含まれる。
2017年04月18日に近所の菓子店で購入、19日喫食。価格は消費税込みで224円である。
苦味が比較的強く、渋味が強い。それ故、甘味が際立っている。
その一方で、クラッシュアーモンドの食感が心地よい。同社の「アーモンドチョコ」のアップグレード版の1つと言える。
02．05．「チョコレート効果カカオ72％ オレンジ＆大豆パフ」（図05）
原材料は、カカオマス、砂糖、蜜漬けオレンジピール、大豆パフ、ココアパウダー、ココアバター、植物油脂、乳化剤、香料、および、酸味料である。なお、原材料の一部に乳成分が含まれる。
2017年04月23日に近所のスーパーマーケットで購入、27日喫食。価格は消費税込みで237円である。
カカオの苦味と渋味、オレンジピールの苦味と甘味、ならびに、大豆パフの食感が互いを引き立てている。
02．06．「チョコレート効果カカオ72％ 粗くだきカカオ豆」（図06）
原材料は、カカオマス、砂糖、ココアパウダー、フライカカオニブ、ココアバター、植物油脂／乳化剤、及び、香料である。なお、原材料の一部に乳成分と大豆が含まれる。
2017年04月23日に近所のスーパーマーケットで購入、27日喫食。価格は消費税込みで224円である。
カカオの苦味、渋味、および、酸味とカカオニブの食感（ナッツ類のそれに似ている）が互いを引き立てている。
02．07．「チョコレート効果カカオ72％ さわやかオレンジ＆レモン」（図07）
原材料は、カカオマス、砂糖、ココアパウダー、蜜漬けオレンジピール、ココアバター、植物油脂、レモン果汁パウダー／乳化剤、香料、および、酸味料である。なお、原材料の一部に乳成分、オレンジ、および、大豆が含まれる。
2019年09月22日に近所のスーパーマーケットで購入、25日喫食。価格は消費税込みで213円である。
カカオの苦味・渋味とオレンジピールの酸味・苦味が互いを引き立てている。
02．08．「チョコレート効果カカオ72％ 旨み抹茶＆香ばし米パフ」（図08）
原材料は、カカオマス、砂糖、ココアパウダー、米パフ、ココアバター、植物油脂、抹茶／乳化剤、および、香料である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2019年09月22日に近所のスーパーマーケットで購入、25日喫食。価格は消費税込みで213円である。
抹茶の旨味と米パフの食感が互いを引き立てている。抹茶の味が強いためか、カカオの味はあまり感じない。
02．09．「チョコレート効果カカオ72％ 素焼きアーモンド」（図09）
原材料は、カカオマス、アーモンド、砂糖、ココアパウダー、ココアバター、植物油脂、還元水飴／乳化剤、香料、および、光沢剤である。なお、一部に乳成分、アーモンド、および、大豆が含まれる。
2021年02月18日に近所のスーパーマーケットで購入、03月01日に喫食。価格は消費税込みで324円である。
チョコレートはアーモンドチョコのそれと比較して、控え目な甘味と強い苦味を示す。
素焼きアーモンドは素朴で香ばしい風味を示す。
上記の両者が互いを引き立てている。
02．10．「チョコレート効果カカオ72％ コク深マカダミア」（図10）
原材料は、カカオマス、砂糖、マカダミアナッツ、ココアパウダー、ココアバター、植物油脂／乳化剤、および、香料である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2021年02月18日に近所のスーパーマーケットで購入、03月04日喫食。価格は消費税込みで324円である。
チョコレートはマカダミアチョコレートのそれと比較して、控え目な甘味と強い苦味を示す。
マカダミアナッツは淡白だが濃厚な風味を示す。
上記の両者が互いを引き立てている。
02．11．「チョコレート効果 カカオ72％パウチ」（図11）
原材料は、カカオマス（国内製造、外国製造）、砂糖、ココアパウダー、ココアバター、還元水あめ／乳化剤、光沢剤、および、香料である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2022年09月29日に近所のコンビニエンス ストアで購入、30日喫食。価格は消費税込みで181円である。
「チョコレート効果カカオ72％」と同様である。
ウィスキーと共に味わうと、ナッツ様風味を強く示す。
02．12．「チョコレート効果 カカオ86％パウチ」（図12）
原材料は、カカオマス（国内製造、外国製造）、ココアパウダー、砂糖、ココアバター、還元水あめ／乳化剤、光沢剤、および、香料である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2022年09月29日に近所のコンビニエンス ストアで購入、30日喫食。価格は消費税込みで181円である。
「チョコレート効果カカオ86％」と同様である。
ウィスキーと共に味わうと、ナッツ様風味を強く示す。
02．13．「チョコレート効果 カカオ72％蜜漬けオレンジ ピール パウチ」（図13）
原材料は、カカオマス（国内製造、外国製造）、砂糖、蜜漬けオレンジピール、ココアパウダー、植物油脂、ココアバター、水あめ、還元水あめ／乳化剤、酸味料、増粘剤（アラビアガム）、香料、および、光沢剤である。なお、一部に乳成分、オレンジ、および、大豆が含まれる。
2022年09月29日に近所のコンビニエンス ストアで購入、30日喫食。価格は消費税込みで181円である。
カカオの苦味・渋味と蜜漬けオレンジピールの甘味・酸味・苦味が互いを引き立てている。
02．14．「チョコレート効果 CACAOアイス 75ml」（図14）
原材料は、ココアパウダー（国内製造）、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、カカオマス、植物油脂／カゼインナトリウム、および、乳化剤である。なお、一部に乳成分が含まれる。
2022年09月21日に近所のコンビニエンス ストアで購入、22日喫食。価格は消費税込みで173円である。
濃厚なカカオの風味、特に苦味と控えめな甘味を示す。また、心地よい冷感も示す。
02．15．「チョコレート効果 カカオ72％プラス 75g」（図15）
原材料は、カカオマス（国内製造、外国製造）、砂糖、ココアパウダー、ココアバター、カカオエキスパウダー／乳化剤、および、pH調整剤である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2023年03月21日に近所のスーパーマーケットで購入、喫食。価格は消費税込みで429円である。
上立ち香と口中香は花香と焙煎香を示す。
強い苦味、控えめ目な甘味、および、柑橘類様風味を示す。
02．16．「チョコレート効果CACAOペースト 100g」（図16）
原材料は、植物油脂（国内製造）、ココアパウダー、砂糖、カカオマス／乳化剤、および、香料である。なお、一部に乳成分と大豆が含まれる。
2023年03月30日に外出先のスーパーマーケットで購入、31日に喫食。価格は消費税込みで375円である。
甘い香り、比較的強い苦味、および、濃厚な脂味を示す。
パンやスコーン用スプレッドとして重宝する。
図16．「チョコレート効果CACAOペースト 100g」。
第03章 まとめ
同社が製造・販売している「チョコレート効果」シリーズ全種類を、私は喫食した。なお、これらのチョコレートは同社の他のチョコレートと比較してカカオやカカオポリフェノールの含有量が多く、カカオの香り、苦味、渋味、および、酸味が強い。
いずれの種類も美味で、まさに大人の嗜好に合うチョコレートである。
なお、カカオポリフェノールが多く含まれているチョコレートを摂取することで、アルツハイマー型認知症、並びに、記憶・学習等の認知機能と関連性が報告されている脳由来神経栄養因子が増え、脳血流量が増加し、且つ、動脈硬化に繋がる炎症や酸化ストレスが低下することがわかったことは、チョコレート好きの私にとっても非常に喜ばしい。
ポリフェノールは植物が自分の体を守るために体内で生み出す成分で、身近な飲食物ではチョコレートに特に多く含まれている。なお、ポリフェノールは野菜や果物にも含まれているので、三度の食事をバランス良く摂りながら、チョコレートを間食として上手に摂取することが勧められる。
また、高カカオチョコレートの中には普通のチョコレートの1.2～1.5倍の脂質を含むものもあるため、摂取量に注意する必要がある。
カカオポリフェノールに優れた効果があるとはいえ、チョコレートは菓子である。無理して摂取する必要はないと私は考える。
通常の三度の食事の摂取こそが基本である。
参考文献
1 株式会社 明治．“会社概要”．明治 ホームページ．企業情報．会社情報．http://www.meiji.co.jp/corporate/about_meiji/outline/，（参照2019年09月21日）．
2 明治ホールディングス株式会社．“統合報告書2018 2018年3月31日終了年度”．明治ホールディングス ホームページ．IR・投資家情報．IRライブラリ．統合報告書．2018年．https://www.meiji.com/investor/library/integratedreports/2018/pdf/integrated-reports_2018_ja_all.pdf，（参照2019年09月21日）．
3 株式会社 明治．“チョコレート効果”．明治 ホームページ．商品情報．おかし・アイス．チョコレート．チョコレート効果．ブランドサイト．http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/chocokoka/，（参照2019年09月21日）．
4 独立行政法人 国民生活センター．“高カカオをうたったチョコレート[PDF形式]（515KB）”．国民生活センター トップページ．注目情報．発表情報．高カカオをうたったチョコレート．2008年03月04日．http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20080206_2.pdf，（参照2019年09月21日）．
5 株式会社 明治．“レポート1 チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究 最終報告”．明治 ホームページ．知る・学ぶ．スペシャルコンテンツ．みんなの健康 チョコライフ トップページ．チョコレートと健康効果に関するレポート．http://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/news/research_final.html，（参照2019年09月21日）．
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