TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇

本作は「展覧会 岡本太郎」の広報作品で、岡本太郎(以下敬称略)に敬意を表している。
本作は70年代の特撮作品のオマージュなので、70年代を舞台としている。その一方で、当時や現在の特撮作品ではできないことも行っている。実際、タローマンの行動はヒーローらしくないし、奇獣の死に様は余りにもグロすぎるし。
アイ キャッチは結構凝っている。
鷲野ビルヂング社長はビルや造成地を、ことある毎にタローマンに破壊されるわけだし。
山口一郎(サカナクション)による虚実交えた談話には笑ったわ。
実を言うと、私は岡本の作品が好きであるが、本作からその理由が分かった。こうした作品は、怪獣的だからである。
なお、本作を見て、「タローマンの様なヒーローになる」と私は誓うw。

第01話「でたらめをやってごらん」feat.森の掟
本話は「芸術(人生)はいつでも行き詰まっている。行き詰まっているからこそ、ひらける。」と「すべては衝動から始まる、優れた衝動は後から計算が追いかけてくれる」という岡本の発言のオマージュである。
タローマンはトラックを踏み潰すか(苦笑)。
出鱈目なことは、実際はなかなかできないからね。しかも、出鱈目なことは、いわゆる「一発芸」だからな。
風来坊が現れた。

第02話「自分の歌を歌えばいいんだよ」feat.梵鐘・歓喜
1970年代初頭は、フォーク ソングやロックが大人気だったからね。
風来坊は何故、地球防衛軍の一員として戦闘機に乗っているw?
梵鐘・歓喜の棘は強力だが、タローマンによって自分を叩くための撥として利用された(泣)。
タローマンは梵鐘・歓喜の棘で、ビルの窓を割るなよ(苦笑)。
河童星人が現れた。

第03話「一度死んだ人間になれ」feat.未来を見た
1970年代は「受験戦争」の時代だったからね。一方、2007年春以降は、少子化の影響により18歳人口が減ったことで、「大学全入時代」が来ている。
未来を見たはペガッサ星人の焼き直しであるw。当時の無気力人間は、彼の被害者だったのかもw。
未来を見たの能力は常人に対して有効だが、タローマンには効かなかった。
「一度死んだ人間になれ」という岡本の発言は本質的には、「死んだと思うてみろ。死人は自由だぞ。何のしがらみもありゃしない…すべてを捨て雲のように生きてみるがいいさ…」という前田慶次『花の慶次 -雲のかなたに-』の発言と同じである。
タローマンはビルの上で遊ぶなよw。

第04話「同じことをくりかえすくらいなら、死んでしまえ」feat.駄々っ子
1970年代は育児に関しては非常に野蛮な時代で、子供を柱に縛り付けることは日常茶飯事だったからなぁ(ため息)。もっとも、当時は交通ルールが現在よりも緩かったからねぇ。
勝又常吉TVTニュース キャスターは無責任なギョーカイ人である。実際、タローマンに粛清された彼を見て、「ざまあみろ」と思った人は非常に多いはずw。
タローマンは、「同じことを繰り返すくらいなら、死んだほうがまし」と考えている。
タローマンが嫌いなものは、一般人の常識である。
タローマンはタローマン2号の申し出を断っただけでなく、駄々っ子と共に倒してしまった…。

第05話「真剣に、命がけで遊べ」feat.疾走する眼
タローマンは疾走する眼と鬼ごっこをしていただけであった。
タローマンは芸術を愛するがゆえに、常に厳しい態度で臨んでいる。実際、彼なりに、アマチュア画家に活を入れたわけだし。
疾走する眼の電磁バリケードは強力である。

第06話「美ってものは、見方次第なんだよ」feat.みつめあう愛
本話の元ネタは、『ガリヴァー旅行記』である。
1970年08月02日、歩行者天国が東京の銀座や新宿で始まったからね。
「困ったときは、ちょちょいとタローマンが解決してくれるさ」という少年隊員の発言は、「なぁに、いざと言う時は必ずウルトラマンが来てくれるさ、心配いらんよ。どわっはっはっはっ」という岸田地球防衛庁長官『帰ってきたウルトラマン』のパロディーである。
マミ隊員は自分の顔について悩んでいたが、タローマンのおかげで、惑星ゲルダの住人(みつめあう愛)もまた自分の顔について悩んでいることを知ったわけである。
タローマンは岡本と同様、外面上の「綺麗さ」には関心がなく、生命の誕生や開花などに「美しさ」を見出す性格らしい。もっとも、自分の顔を馬鹿にした河童星人を容赦なく攻撃したけどね。

第07話「好かれるヤツほどダメになる」feat.手-赤、手-青
赤い手と青い手はガスタンクでキャッチボールするかw。
タローマンは人々に好かれたくなかったので、敢えて赤い手と青い手の玩具になった。その結果、タローマンは嫌われたが、その結果、力を取り戻し、逆に赤い手と青い手を取り込んでしまった…。
この時のタローマンの元ネタは、『ゴジラ対エヴァンゲリオン 東宝30cmシリーズ エヴァンゲリオン初号機“G”覚醒形態』と思われる?
この時の自由奔放なタローマンに、社長は憧れてしまったw。
タローマン パンの元ネタは、「宣伝カーの上でアジる共産党幹部よりも集会場であんパンを売る労働者の方がより本質的である」(『擬制の終焉』、吉本隆明)と思われる。

第08話「孤独こそ人間が強烈に生きるバネだ」feat.傷ましき腕
本話の教訓は、「自分を助けた人間に対して、素直に感謝しなさい」である。実際、傷ましき腕に拉致され、電磁カプセルに幽閉された作家や画家は地球防衛軍やタローマンに対して、「余計なことをしてくれたな」、「もっと時間があれば、もっと凄いものが思い付いたかもしれないのに」、および、「カプセルの中の方が快適だった」と悪態をついた。その結果、タローマンは生活を犠牲にしてでも芸術を追求する作家や画家の心意気に感動して、彼らを電磁カプセルに閉じ込め、誰にも邪魔されず好きなだけ創作活動に打ち込めるよう、宇宙に追放してあげたのだった。当然、タローマンは地球防衛軍に感謝された。
ていうか、タローマンと傷ましき腕は電磁カプセルに幽閉された作家で、卓球するなよw。

第09話「なま身の自分に賭ける」feat.午後の日
午後の日達(典型的な怠惰な組織人)は河童星人と結託している。もっとも、前者は後者にとっては、只の道具でしかない。
宇宙船内で、午後の日達はタローマン暗殺の会議を行っていた。しかし、彼等の宇宙船はタローマンの玩具になった挙句、空の彼方に投げ飛ばされた。しかも、その宇宙船が河童星人の宇宙船に直撃したことで、河童星人の宇宙船は地球防衛軍基地に墜落し、基地と共に大爆発してしまった…。

第10話「芸術は爆発だ」feat.太陽の塔
太陽の塔の元ネタは、イスラフェル『新世紀エヴァンゲリオン』である。しかも、ラスボスなので、非常に強い。
タローマンは増殖した太陽の塔に苦戦している時、地球防衛軍や一般市民に非難された。その結果、タローマンは面倒くさくなって、または、開き直って、地球ごと増殖した太陽の塔を根絶やしにした…。
はっきり言って、酷い落ちである。

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