絵本で読む「働くこと」【3】|うどんの「開かれ」とノラネコの「ほぐし」
なんとなく就職した会社でながく働く人もいれば、意中の会社に入社したのにわずかな期間に転職を決める人もいます。本人は勤めるつもりがその会社がなくなるなんて話もよく耳にします。
前回は『セミくんいよいよこんやです』(教育画劇、2004)と『ケチャップマン』(ブロンズ新社、2008・2015)を対比しながら、エンカレッジされた経験が自己実現の下地になる中曽根臨教審以後の世界と、とはいえ、現実社会はたとえ自己実現したかにみえても空虚な思いに満たされる「こんなはずじゃなかった」感につ