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他人の詩を読むと、

他人の詩を読むと、体にロックがかかる。そして暗い暗い部屋に閉じ込められる。寒い寒い部屋。体が縛られるだけではなくて、思考も停止してしまう。僕はもう詩は書けない。そんな風にしか考えられなくなる。
ふと外を見ると、蜘蛛が蝶を食べていた。蜘蛛の巣は美しい。どうしてあんなに均等な形を生み出せるのだろう。僕もあんなに美しい形を見てしまったら、魅かれてしまう。そしたら、手から足から全身にわたって貪りつくされるだろう。それも本望だと思う。
とか考えている間に、気づくと体が解放されるだろう。僕は疲れ切った脳から搾られてでてきた汁を大事に採集し、自分の子供を吐き出す。

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