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[note15]授業について考えていること-社会科における5つの技能-

英語の4技能(Reading、Writing、Speaking、Listening)が注目されている中で、社会科には5技能が必要だと思っています。上の4技能に加えて、様々な資料や統計、データ、絵、写真、動画を見る(WatchingやLooking)です。このことに関して、自分なりの考えをまとめてみました。

①読む→教科書はもちろん、資料やその他のテキストなどを読む
その際には原理原則の説明だけでなく、タイムリーで当事者感を抱くことが
できる素材を使うことが重要であると思っています。ポイントは「当事者」
として捉えることができるような働きかけをすることと、それに見合った素材を探すことです。社会科が「他人事」になった瞬間に生徒の興味関心は一気に低下するんだろうな…とこれまでも感じてきました。

➁聴く→教師のレクチャーを聴いたり、他者の意見や考えに耳を傾ける営みと言えます。教師のレクチャーをどの程度入れていくかがポイントですね。教材を全て説明する必要はないと思っています。生徒自身が理解できる部分は思い切って任せてみる、これは生徒に対する信頼と声掛けが必要です。
ただ、これがなかなか難しい。つい過剰に説明してしまう傾向があるように感じます。他者の意見や考えを聴く機会は相互説明や素材に対する意見、反論など色々と提供できるとは思います。

③書く→社会科はプリント授業を展開するケースが多いと思いますが、そのプリントは空所の穴埋め式になっていることが多いと思います。今年は思い切って穴埋めを全てなくし、重要用語は【 】で示し、教科書のようなテキストとして利用してみました。ここはまだ工夫が必要です。言葉を覚えるのは重要ですが、文章として内容を理解することを重視したいなと思います。

④話す→素材となるテキストや授業で得た知識を組み合わせて自分のものにすることが目標です。「子どもにも分かるように説明する」と表現することがありますが、自分が端的に説明できるかは自分の理解度を測る指標です。
③と④で気になることは、何かを自分の言葉でまとめる際に教師の模範解答を待ってしまうこと。模範解答って何だろう。原理や原則の説明には正しい説明がありますが、それ以外については自分の言葉で書いたり、話したりしなければ、結局、教師の知識のまま…自分自身の知識になっていません。

⑤見る→資料や統計、データ、絵、写真、動画を見て、それらに対して自分なりの解釈をしてみることです。もちろん、資料や統計、データは正しく見る必要があり、スキルとして学ぶことが重要だと思いますが、絵や写真、動画に対しては、それを捉える解釈に自由度を認めてあげたいところです。
それを相互に共有できることが重要になりそうです。

これら①~⑤を授業の中に、どのように配置するか。デザインが大切です。
45分もしくは50分の中で欲張りになると、全てが中途半端になることは重々分かっています。だからこそ、構造をしっかり作ることは不可欠になります。技能の振り分けと授業時間のバランス、進行を助けてくれるのは多様なアプリケーションなどICTの力なんだと感じます。現在、私が使っているのはGoogle classroomをプラットフォームとして、ノートアプリのMicrosoft OneNote、授業にアクセントをつけるKahoot、自学自習用のQuizlet、導入の数分動画に使っているCanvaなどです。
今年度の授業と試験も終わり、今は一瞬のシーズンオフ。この間に色々と振り返り、アプリを試したり、プリントを作りなおしたり、いわば自主トレです。とにかく日々、思考錯誤!!


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