H3ロケット打ち上げ成功失敗を乗り越えた技術者たちの執念
以下、TELESCOPE Magazineの記事より引用
2024年2月17日、鹿児島県の南に浮かぶ種子島は、一足早く春が訪れたような陽気に覆われていた。その南端にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターでは、日本の次期主力ロケット「H3」ロケットの試験機2号機が、天を見上げたたずんでいた。H3は2023年3月、試験機1号機の打ち上げに臨むも、第2段エンジンの着火ができず失敗に終わった。JAXAなどは総力を挙げて原因究明と対策を進め、1年足らずでリベンジにこぎつけた。関係者はこの試験機2号機に、2つの意味を持たせた「RTF」というモットーを掲げた。ひとつは「Return to Flight(飛行再開)」、もうひとつは「Retry of Test Flight(試験飛行の再挑戦)」である。そして9時22分55秒、多くの人々の期待と願いを背負ったH3ロケット試験機2号機は、閃光と轟音とともに発射台を飛び立った(図1)。
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