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Amazonも「S字カーブ」か?

一般的に企業の寿命って確か30年ぐらいだと言われています。

導入期、成長期、成熟期、(飽和期)、衰退期と経て会社は無くなっていくんです。

それはどの企業にも当てはまると思います。だから多角化して一つの事業がダメになっても別の事業が支えるみたいな感じで生き残っていくんですよね。

今コロナ禍で巣ごもりを受けて、大きく業績を伸ばしたAmazon の4~6月期(2022年第2四半期)決算が注目されています。

同社が成長の節目を迎えている可能性があるからです。

なぜなら第1四半期は売上高が前年同期比7%強の伸び(純損益は赤字)にとどまったからです。

通年では前年比11%台の増収になる見通しですが、00年から21年までは平均28%の高い率で伸びてきたので、明らかに成長が鈍化しているように見えています。

成熟期に入る指数関数的な動きを始めているのです。

世界を取り巻く環境は、戦争での原油値上げによる物価高や商品供給の制約などがあるかもしれませんが、リーマンショック時でも電子取引事業がけん引してAmazonは売上を伸ばしているので、構造的問題が理由ではないか?と考えられています。

そんな成長の鈍化になった時

指数関数で育つ企業つくれ

ということが大切になってきますね

今日はそんな企業の成長に関して

*池の中の「捕食」が限界に
*ソフトで稼ぐテスラへの期待
*新しい経営モデルで経済に活力を

とみていきながら

指数関数成長が可能な産業、企業をいくつつくれるか?そこが日本の課題の本質

という沈みゆく日本の回避に大切な事を考える機会にしたいです。

*池の中の「捕食」が限界に

経営モデルの発展と衰退を示す「S字カーブ」と呼ばれる曲線があります。

成長のペースが「指数関数」から「緩やかな勾配」に転じると、グラフの形が「S」の文字に似てくるからそう呼ばれているのです。それは

「どんな市場にも成長の限界はある」

ことを示しています。

それをたとえ話にすると

破壊的で圧倒的強さを持つ生物でも広さに限りある池で暮らせば、エサになる他の生物が食べつくされて、圧倒的に強いのに種の繁栄を維持しにくくなる、という

「池の中の弱肉強食」の構図

になるのです。

冒頭に書いたAmazon の生きる電子商取引という大きな池がそうなって来たのか?と考えられているんです。

それは今まで身近な製品でも起きてきました。

例えば、レコード、リールテープ、カセット、ベータ、VHS、フロッピーディスク、CDなどはいずれも発展段階で驚異的な指数関数的な成長を示しました。

しかし、途中から成長率はS字カーブになって別の技術に覇権を譲り、多くが市場から姿を消してしまったのです。

*ソフトで稼ぐテスラへの期待

電子商取引は次第に成長が衰えていく兆しがあるものの、アマゾンはフロッピーディスクの会社のように無くなったりはしないだろうと考えられています。

しかし、主流の電子取引から経営の重心を別の分野に移していかざるを得なくなるとは予想をされているのです。

生き残りのために、新しい付加価値をビジネスに追加することが重要なのですから、ノーチョイスと言えます。

それはアップルでもアイフォンだけに頼るのではないことを求められていたり、日本ではガソリン車の売上低迷も当てはまります。

車の場合はEVが今勢力を伸ばしていますが、EVを自動車会社が開発しても単に買い替え需要しか見いだせない可能性があり、売上の伸びは期待できません。

そこでやっぱりキーワードは付加価値になるのです。

EVでもテスラの株式時価総額が世界6位に浮上して、好調を維持しているもは、ソフトウエアのアップデートサービスで稼げるからなんです。

1回100万円を超すことも多い「性能や機能の向上」を通じて、テスラは車を売った後もソフトで稼ぐことができるのです。車のオーナーもアップデートで買った時より車の価値を高め続けることが可能なんです。

ここが、名義登録をしただけでもグンと車の値段が落ちてしまうガソリン中古車と違う所で、企業の宝箱、付加価値と言えます。

*新しい経営モデルで経済に活力を

野村総合研究所の森健・未来創発センターグローバル産業・経営研究室長は、指数関数成長をもたらす経営の条件に7つの効果をあげています。

ネットワーク効果
学習効果
マッチング効果
いつでも効果
どこでも効果
だれでも効果
可視化効果

で、どれも最近の米テック企業に見られる潮流で、そうした価値創造産業が常に勃興している点に、米国の強さはあるのかもしれないと分析していました。
新しい経営モデルを次々と生めるなら、S字カーブを乗り越えて経済の活力は保たれるというのです。

経営学者のピーター・ドラッカーは

産業発展の最終形を「知財」と位置づけています。
経済を活性化するのは常に「人の活発な動き」

だとしています。

それは、

数関数成長が可能な産業、企業をいくつつくれるか?そこが日本の課題の本質

だというこいとを示唆しています。

毎日、色々な話題を記事にしていて感じるのは、どの話題からも結局大切なのは「人への投資」と「人のやる気」に戻ってきます。

日本では経済政策や成長戦略も大切ですが、人への戦略を進めないとすぐそこに迫る指数関数の曲がり角を転げ落ちかねないと危機感を感じています。

#指数関数 #成長 #付加価値 #S字カーブ #日経新聞

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