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逸失利益って考え方として古すぎる

今日はまたVoicyのちきりんさんの配信を聞いて、もっともだと思ったことを取り上げようと思います。

タイトルは

逸失利益って考え方として古すぎる
Voice of ちきりん まとめ記事2022/1/26 #472配信分

です。

不幸にも事故や事件で亡くなり残された家族は失意のどん底にいると思います。
そしてお金目当てではないにしても、お金を社会の物差しと考えれば、民事裁判で補償として支払われるお金は家族にとって「亡くなった人の価値を表す1つ」であると思うのです。

それが、もし納得できない理由で低く見積もられたらどんな気持ちになってしまうでしょうか?

今日は

*裁判の賠償基準「逸失利益」とは?
*4つの事例にみる逸失利益の現状
*今の日本の補償金、2つの賠償とは
*今の日本の補償金、逸失利益の計算方法を考える

とみていきながら

今の裁判で
加害者弁護士が逸失利益で見積り提案、被害者の神経を逆なでる

ということが起きていて

心の補償重視で逸失利益は一律の決まりで支給すべき

という考え方にシフトしないといけないと思います。

なので

償金は罰金ではないから、相手の悲しみ癒すことを考えて決めるといい

と思います。

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*裁判の賠償基準「逸失利益」とは?

「逸失利益」とは、

相手方の不法行為や違約がなかったら当然失わなかったはずの利益・収入

で、交通事故などで死亡した場合の賠償でも使用されています。

そして結構この算出方法が時代にそぐわなくなってきて、不合理な考え方が横行しているのです。

*4つの事例にみる逸失利益の現状

では、理解しやすいように実際の事例や、今の考え方でいくとこうなる、という具体的な話をします。

聴覚障害の子が交通事故死

2018年2月1日に事故は、大阪府立生野聴覚支援学校の前で発生しました。

被害者は11歳の聴覚障碍者で、加害者は持病のてんかんを隠して仕事で重機の運転を続けていて、発作を起こし少女に突っ込んできたのです。

犯人は危険運転致死傷罪で、懲役7年を受け現在服役しているそうです。

落ち度のない娘を亡くしたご両親は、納得がいかず民事で建設会社と犯人を訴えた時に補償金の審議で両親は思いもよらぬ申し立てに傷ついたと言います。

それは、障害で給与の高い仕事に付けないから普通より生涯収入を低く見積る(一般女性の40%)

という内容でした。

娘は耳が聞こえにくいことで、様々な差別を体験しながら努力してここまでやって来たのに、死んでからも差別するのは到底受け入れられない。

と心情を語っています。

大学受験へ向かう途中交通事故で障害

こちらは学歴による理不尽な裁判についてです。

だんじり祭りに参加するのが大好きだったという、坂本裕貴(ひろき)さん。
10年前、オートバイを運転中、対向車にはねられる事故に遭いました。一命は取り留めたものの、重い後遺障害が残っているそうです。

事故に遭ったのは、大学入試の筆記試験を終え、面接に向けた準備を進めていたときでした。事故がなければ、裕貴さんは大学へ進学していたはずだとご両親は言います。

しかし裁判では高卒扱いでした。

ご両親は「お金の問題ではない、この子は大学を卒業できたと認めてあげて」と涙ながらに話しています。

もし介護職に就きたいと言えば

もし、生前中に「人の役に立ちたい」とか「おじいちゃん子だったので恩返しの意味でもお世話したい」などの理由で介護職を目指していたら、介護職は一般に給与が低いとされていて、それを元に低く見積りをされることがあるかもしれません。

タイタニックで助けるべき人

もし、保険会社の人が沈みゆくタイタニック号に乗船していたとしたら、その人は救助に優先順位をつけなくてはいけなくて、

賠償金の大きい金持ちは逸失利益が大きいので、死ぬとたくさん補償金がかかるから優先的に助けて、
病人や女、子供、貧乏人は後回しになる

という考え方が成り立ってしまいます。

*今の日本の補償金、2つの賠償とは

補償金には2つの考え方があります

ひとつは、
いくら稼ぐはずだったかの逸失利益
もうひとつは
家族を失った傷心への心の補償

残された家族にとって、その人がどれだけ稼ぐかで悲しみは上下なんてしないと思いませんか?

補償金の中には悲しみに打ちひしがれる家族が経済的な事で更に心労を増さないように、せめて故人を偲べるぐらいゆっくり暮らせる時間をつくるためのお金であるべきだと思います。

弱者の逸失利益が低いと、「生前も色々と難問が降りかかっていたのに、死んでまで差別されるのか?」と憤ります。

ましてや事故を起こした加害者弁護士が逸失利益で低い見積り提案されることで、被害者の神経を逆なでることになります。

*今の日本の補償金、逸失利益の計算方法を考える

今の日本の実情で逸失利益を計算するうえで2つの基準が時代に合わないと言えます。

ひとつめが
学歴で計算の限界
です。

例えば、ヒカキンは高卒だけどめちゃめちゃ稼いでいます。

ユーチューバーにはあまり学歴や年齢、性別は関係していません。

学歴だけで計算はコンセプトが古い
といえますね。

障害で計算の限界

例えば「れいわ新選組」の議員もそうですが、今後の社会で障害者が国会議員になるも必要なことです。
国会議員は障害の有無で給与の差はありません。

又、IT技術が障害をカバーしていくと思います。最近は音声を文字お越しする機能も優れてきて、聴覚障害だから出来ないとは言い切れない事例も増えています。

障害に関わらず同じ給与
を支給することが多くなれば障害で賃金差を計算してはいけなくなります。

最後のまとめが

償金は罰金ではないから、相手の悲しみ癒すことを考えて決めるといい

と思っています。

罰金は罪の重さで金額が変わります。しかし命の重さに違いがないという平等の精神なら、平等に金額が決められても良いのではないかと思います。

お金に不自由していない高額年収者の逸失利益として多額の金額を支払われても家族は満足するでしょうか?
それよりもし故人がボランティアに熱心な人だとして、そういう団体を支援する事を故人を偲んでやります!というお金の提案の方が家族の癒しになるのではないか?と思います。

聴覚障害のお嬢さんを亡くされたお母さんは、テレビのインタビューに思わず手話を交えて話していました。
それだけ娘さんを密に会話をされていた、その時のことが体に染みついていると思います。

大切なものを突然奪われた悲しみに寄り添う補償が、真のつぐないにつながるのではと感じます。

ABCのニュースで聴覚障害の女児の交通事故の特集です。10分程ありますが是非ご両親の声をお聴きください

NHKクローズアップ現代の特集です。上記の事件も扱ってますが、大学受験当日に事故に遭った事件も取り上げています。

実際の逸失利益計算の関しての情報です


#逸失利益 #補償金 #障害 #裁判

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