制度を生かしきれない育児男女格差の日本

もう皆さんはジェンダー平等ランキングやその他の指標で、男女差が激しいのが日本の現状だ!と耳にタコが出来るほど聞いているかもしれませんね。

でも、日本って本当に携帯じゃないけどガラパゴスのような気がしているのです。

世界の指数と比べてみると、あまりに大きな格差があるのに日々の暮らしの中でその格差を実感できないと思います。
だから「何とかしないと」ってところまで行かずに、改善しないのかもしれないですね。

それが回り回って出生率に影響を与えているのです。

そこで今日は

*OECD各国の男女労働時間の差と合計特殊出生率にみる日本
*日本の男性育休制度の整備について
*子育て支援にそそぐ予算

という切り口で日本とOECD各国との差を感じながら
じつは

若い世代夫婦は条件がそろえば子供が欲しいと思っている

と推測されるのですが

それを実現したいなら政府の支援・企業や男性の意識改革が必要

という寂しい結論を認めたいと思います。

日本の女性凄すぎます!堪忍袋が切れる前に掃除やります(苦笑)

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*OECD各国の男女労働時間の差と合計特殊出生率にみる日本

政府の男女共同参画局が毎年さまざまな指標を発表していて、生活時間の国際比較について書かれていました。

OECD各国の男女別でお給料の発生する有償労働時間、家事などの無償労働時間の差をみていきましょう。

日本は1994年以降人口が急激に減少するリスクがある1.5をずっと下回っている「合計特殊出生率」が問題とされていますよね。労働時間とどのように関係があるのでしょうか?

1日当たりの労働時間ですが、日本は女性が有償労働が272分に対して無償労働が224分です。
これに対して男性は有償労働時間452時間時間と長く反対に無償労働は41分と極端に短いのです。

有償労働時間の男女差は=452÷272で男性が1.7倍長く仕事をしているのですが、家事は224÷41で5.5倍家事を女性が担っています。

グラフを見ても韓国と日本が極端に女性の無償労働の比率が高いことを示していますよね。

男性の家事や育児に割く時間女性の2割ってちょっと格差がありすぎる気がします。

ちなみにこの格差が少ない国の出生率は1.5あたりで、極端な人口減少のリスクを負っていないと言えます。

*男性育休制度の整備について

では、制度として男性が出産直後に女性を重点的にサポート出来る体制かどうかを調べてみます。

世界で
90か国が、父親が取得可能な育休なし という体制です。
主な国はアメリカ、インド、中国などですね。

81か国が、短期間又は夫婦片方のみ取得可能 という体制です。
主な国はオーストラリア、カナダ などです。

20か国が、夫婦共に十分取得可能 という体制です。
驚く事に実は 日本、韓国、が含まれています
子育ての充実しているフランスや欧州諸国もあります。

制度として20カ国と非常に少ない恵まれた制度を生かせていないのですね。

ちなみに育休の取得率ですが

女性の育休取得 81.60%
男性の育休取得 12.65%

です。授乳などを考えると女性はしっかり子育てのために育休を取っていますが、男性は会社の目を気にしているのか、10人に1人しか取得していません。

2019年12月に施行された育児介護休業法ですが、2021年1月に改正されました。

子の生後8週間以内に最大4週間の育休取得可が取れる様になったのです。

まさにまだ絵に描いた餅ですね。

そういうこともあってか、20年の合計特別出生率1.34に落ち込んでいます。

では、若いカップルは子供はもう大変だからいらないと思っているのかと、未婚者で「いづれ結婚するつもり」という人に、結婚・出産の願いが叶ったときの出生率である「希望出生率」は1.8だそうです。

実際の出生率を大きく上回り、危険レベルの1.5も大きく超えていて、やっぱり子供を欲しがる若いカップルは多いのだと思いました。

子育て支援にそそぐ予算

また、出産を進めるには、実際に子供が生まれてからの公的サポートも大切です。

しかし日本は、児童手当・育休給付・保育サービスへの公共支出はGDP比1.79%止まりです。

これはフランス・スェーデンの半分のレベルなのです。

子育てや教育費が非常に高いのでこういう支援にも気を配らないといけないですね。

しかしお金を単に支給するより、保育園などの整備を進めて母親の負担軽減をする方が、効果も高くて実際にかかるコストも三分の一になると試算したデータもあります。

ともかく、子供は社会の宝と考えるなら、子供が欲しいカップルがより安心して産もうと思える体制つくりが本当に大切です。

若い世代夫婦は条件がそろえば子供が欲しい、その思いを諦めさせるわけにはいきません。

ただそれを実現したいなら政府の支援・企業や男性の意識改革が必要なのが今の日本です。

フィリピンはご近所で子供の面倒を見る文化もあります。昭和の懐かしい雰囲気が今も残っています。
良いコミュニティ作りが子育てにも必要かもと思いました。

#男女格差 #家事 #子育て #希望出生率

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幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ


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