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ペロシ米下院議長、台湾蔡総統と会談

昨日世界中が注目していたサイトがあります。

世界の航空機を追跡する「フライトレーダー24」です。世界中の飛行機の経路がオンタイムで最大70万人がフライトレーダーである飛行機を追跡していました。

その飛行機には、アメリカのペロシ下院議長が搭乗されていました。そして皆が注目した行き先は

ひとつの中国で揺れている「台湾」です。

中国が軍事拠点化を進める南シナ海上空をを避け、フィリピンの東側から北上して2日夜に台北の松山空港に到着しました。

「民主主義守る」

ウクライナ情勢から、世界のキーワードになっている、民主主義のあり方の難しさを感じます。

そして、これは中国側が再三訪問は控えて欲しいと要求していたことだっただけに、今かなり双方の緊張感が高まっています。

今日はそんな米中の台湾をめぐる関係を

*訪問は米国議会の台湾への揺るぎない支持
*中国の脅し座視できず
*中国、台湾取り囲む軍事演習

とみていきながら

法の支配の無視は続き、習近平国家主席は権力による支配を強めている

とロシアに次いで有事が発生してしまうのか?を考えていきたいと思います。

*訪問は米国議会の台湾への揺るぎない支持

3日午前、台北市内の総統府で会談した際に、訪問に

ペロシ氏は「台湾と世界の民主主義を守る」と表明し、
蔡氏h「米国議会の台湾への揺るぎない支持」と歓迎したのです。

そしてさらに
蔡氏は
軍事的脅威に立ち向かい民主主義を守る
と決意を示して
ペロシ氏は
米国は(台湾の自衛力強化を支援する)台湾関係法を通じ、台湾とともにある。米国は台湾と団結する
とサポートする決意を示したのです。

まさに心理戦のように相手に揺さぶりをかけているように見えます。

アメリカはあくまで公式訪問ではなく、ペロシ氏が単独で個別訪問であり、中国への内政干渉を促すものではないと言い張ります。

一方でペロシ下院議長は、副大統領についで3番目なる高い大統領職継承順位にあり、その彼女が台湾の民主主義を支援するといえば、それはかなりの重みがある言葉になります。

即日、中国はこのことを非難して台湾に制裁を発動しました。

7月28日の米中首脳電話協議で、習近平国家主席が
「火遊びは身を焦がす」
と強い表現で警告を発していました。

ペロシ氏が訪台に踏み切り、米中の対立激化は必至になっています。

一方ですごく印象的だったには、台湾市民に熱狂的な歓迎ぶりでした。

*中国の脅し座視できず

ペロシ米下院議長は2日、米紙ワシントン・ポストに寄稿して、自らの台湾訪問について説明していました。

軍事的威圧を続ける中国が

「近年、台湾との緊張を劇的に高めている」

と非難していたのです。

「中国共産党が台湾と民主主義を脅かしているのを座視できない」

と訴えた。

ペロシ米下院議長は、強硬対中派で有名です。

米国防総省は、最近の動向から中国軍が武力で台湾を統一する有事に備えている可能性が高いと結論づけています。

ロシアのウクライナ侵攻を受けて

平和的手段以外で台湾の将来を決めようとする試みは地域の平和と安全に対する脅威であり、米国にとって重大な懸念だ

と台湾を支援する事を強調しています。

それぞれの本音を想像してみると

民主党の苦戦が予想されている11月の中間選挙で、同じ地位に留まる事が難しそうなペロシ氏は、最後のレガシー作り(偉業達成の名誉)のためにスタンドプレーにでたとみる人もいます。

バイデン大統領は、出来ればあまり中国を刺激したくはなかったものの、下院議会のトップに配慮して押し切られた感じです。弱腰が見え隠れしそうです。

中国は、一時国内のウエーボーが使用不可になったそうです。これはいつもの中国世論統制の常とう手段です。
習近平主席自ら強い言葉でけん制したのに、阻止できず中国政府がなめられているとでも感じているのでしょうか?

どちらにしろもっと戦争にならないようにと真剣に考えて欲しいと思います。

*中国、台湾取り囲む軍事演習

早速、中国人民解放軍はペロシ米下院議長の台湾訪問に反発、2日夜から軍事演習を始めました

実弾を使った射撃も実施しています。4日から台湾を取り囲むように6カ所で訓練を開始しました。

北は台北市を封鎖するようなイメージ、南は高雄市を封鎖するようなイメージを感じる位置での軍事演習です。

ペロシ氏が台湾を離れても演習を続け、民進党の蔡英文政権に軍事圧力を強めています。

それは、アメリカに直接的に圧力をかけるとリスクは高いが、軍事力でも経済力でも中国より劣る台湾に圧力をかける方が簡単だからです。

だからアメリカに

法の支配の無視は続き、習近平国家主席は権力による支配を強めている

と言われてしまうのですよね。

しかし台湾を痛めつける事は、台湾人の結束をより強くさせるかもしれません。

ウクライナが侵攻を通じて強く結束して強い意志で抵抗していることが、ロシアの苦戦を生んでいるのです。
同じことが起きても不思議ではありません。

香港で上手く民主化暴動を制圧出来たからと言っても、いまウクライナの件で武力で支配する事を世界中で反対する中で同じように上手く行く確証はないと思います。

ただウクライナにせよ台湾にせよ、民間人の犠牲が出るのが戦争という手段です。

是非ロシアと中国は自分の考えだけが唯一無二と思わず柔軟な姿勢が協調と繁栄を生むと思って欲しいですね。

#ペロシ下院議長 #台湾訪問 #火遊び #日経新聞

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