気がついていないライブハウスの現実


アマチュアアーティストのほとんどが実は気がついていない現実。
「ライブハウスは商売である」という部分。
これ一見すると分かった風のコメントをするアーティストが多いが、実際のところ20~30代の若い音楽活動をしていて、それも月に東京都心部で何本もライブをやって貧しい兄ちゃんねぇちゃんに社会の構想を言っても理解出来ないであろう。
ライブハウスって都心部程l高額家賃でイニシャルコストが高く、日々営業することが大事だったりする。実は新店舗ほど家賃が高額で老舗は旧価格帯。ウチなんかは近隣が聞くと驚くほど安い。でもそれって老舗だからね。
ちと脱線したがライブハウス、とくに200キャパ以下の小箱は前記事でいう『音楽』と『音楽ビジネス』の混じり合う場所。
そして近年多いのが『サラリーマンミュージシャン』これは別に冷やかしているわけではなく、大学を卒業し就職しちゃんと会社員をしつつアーティスト活動もするという人。別にフルベットで音楽活動すれば良いとも言わないし、これも一つの選択肢なので良いとは思うが、それならばもう少し「ビジネス脳を働かせて欲しい」
まずライブハウスって「集客出来るアーティストと集客出来るアーティストをブッキングするが集客出来るアーティストと集客できないアーティストをブッキングすることはない」だってこれって集客出来るアーティストに何のメリットが無いし、それが原因で次出てくれなくなったら困るでしょ。
だから「Aってアーティストはお客さん呼べない」って認定されたら呼べないバンドが集う日にブッキングするの。
同じような音で切磋琢磨している仲間意識を持たせて。
もうこうなったら負のループ。
ただこのパターンでも息吹き返すアーティストも稀にいるのが不思議なんだけど、そういう例外もある。
でも特殊な例を除いて、そうなったら終わり。
マネージメント視点だと解散するなり、名前変えてリセットするなりアーティストとしてのパッケージ変更を推奨する。
じゃあ、どうすれば良いのか?
答えは簡単。
ライブハウス側が「このアーティスト、金になるかもしれない」って勘違いさせるしかない。
ライブハウスにも色々なタイプがあり、ただのレンタルホール的なとこもあればエネルギッシュなアーティストが連日熱いライブをやっているとこ、のんびりした空気感で酒場と共に音楽がある世捨て人〜社会人ミュージシャンの集う社交場みたいなとことかホント色々。
ただ言えることは新宿、渋谷、下北沢周辺で活動するアーティストで「音楽ビジネスの世界に身をおきたい」と思う人は少なくとも最低限の集客として15人以上集客できない限りライブはやるべきではない。
ちなみに15人なんて恥ずかしい数なのに、このエリアで活動するアーティストの50%〜70%はこの数字以下であろう。
バイトに来て知り合った若いミュージシャンが「ノルマ程度は集客出来ますよ」っていうからノルマって聞いたら5枚って。。。
一緒にいたプロミュージシャンが5人なんてメンバーの彼女だけで超えちゃうじゃんって笑ってたけど、実際のところそんなもん。

ただ最初は誰もお客さんなんて呼べないのよ。
それをどうするのかを含めて考えるの。
アーティストは楽曲や演奏も大事だが初めはマネージメントも自身で行う。
となれば「マネージメント」も大事な作業。
とくにライブハウスは素人アーティストが実は初めて接する音楽ビジネス側の人間。
ここには厄介なことに素人スタッフもいるのよ。
だってライブハウスがレンタルホール的だったり地元のサラリーマンミュージシャン相手だったらスタッフも実際のところは素人。
だからそういうライブハウスは活気もないし朽ちていく。

じゃあどういうライブハウスが良いのか?
①新宿、渋谷、下北沢エリアには近くない場所。
②レンタルホール的ではないこと。
③企画ものではなくブッキングを頑張っているとこ。
①はシンプルに新宿、渋谷、下北沢エリアは次のステージ、ようはちゃんと音楽ビジネスにチューン出来てから進出すれば良い。
②、③は単純に自身の状況を客観的に確認する相手が必要ということ。
大阪の人気芸人は大阪で売れてから東京進出するという流れがあるけど、アーティストもそれが必要。
余談だがメジャーに行くと東京出身アーティストは地方出身アーティストと異なり地元がないことで地元ローカルのラジオやTVへのプロモーションが出来ないとか東京出身故に損することも多い。
関東圏なら23区外の東京都下、神奈川、千葉、埼玉。
新宿、六本木、渋谷で勤務経験のある私としては都心部のライブハウスはブッキングも楽だしお客さんも集めやすい。しかしライブハウスにもよるのだろうがアーティストが消費されるのが都心部のライブハウス。
必要以上のターミナルエリアは地元色がない、それはシンドイ。
都心部のライブハウスって最低限集客出来るアーティストが鎬を削り向上する場所であってアーティストの基礎体力を作る場所ではないことをアーティストは気がつくべきだ。
普通に考えて基礎体力がないのにレースに出て勝つのも完走するのも難しいってわかるはずである。
ではどうやって基礎体力をつけるのか?





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