光の啓示「第1章 3つの選択」
第1章 ダブルレインボーのつづき、3つの選択。
AYUに戻った私は昨日からの疲れがどっと出たのか、
気持ちが落ち着いたせいなのか、
倒れるようにベットに横たわった。
気が付くといつも夜9時ごろ流れてくる音楽が聞こえてきた。
もうそんな時間なのか、
バリ島に来たことのある方は聞いたことがあると思う。
曲名はDegung Sundanese
心地いいメロディー、落ち着く・・・。
私は知らぬ間に、深い眠りについていた。
ふと気がつけば、雄鶏の鳴く声。
朝だ。
いつものごとく
ワヤンの”マカーン パギ”(朝ご飯)。
相変わらず乗りがいいな。
タカ:今日はどうするの?
そうだ、
もうすぐビザが切れるのだった。
私:今日じゃなくて、あと1週間でバリを離れるか、どうしようか迷っている。
昨日アートをこころざす決断したはいいのだが、何から始めていいのやらさっぱりわからない。
これからアートを始めるにはどうすればいのだろうか?
このままバリに残って、絵をまなぶか、
予定どおりにこのあとオーストラリアとニュジーランドへ向かって
旅を続けるのか、
それとも、
日本へ帰国してアート活動を始めるのか。
この3つのうち、どれがいちばんベストなのかな?
しかし、ここ数日は決断の連続。
その中でも今回はこれからの人生にかかわる重要な決断。
ここは冷静に消去法でいこう。
まず、1つ目はどれを消すか、
そうだな、
オーストラリアとニュジーランド行きはやめよう。
のんきに旅を続けている場合じゃない。
次はどちらにするか、
これで今後
全ての運命が決まる。
バリか日本か?
どっちだ?
よし、ここはバリに運を任せてみるか。
コイントスで決めよう。
表が出たらバリに残る、
裏が出れば日本に帰る。
これでいってみよう。
私:少し待ってワヤン。
ひとり部屋に戻って100ルピーコインを手にした。
この100ルピーで運命が決まる。
表か裏か?
深呼吸をして上を見る。
フゥ~ッ!
そして、右手の親指で100ルピーをいきよいよく弾いた。
弾かれた100ルピーはまっすぐ天井に上がり落ちてきた。
すかさず左手の甲と右手の手のひらでキャッチ!!
さあ、どっちだ!?
つづく
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