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#05 【ICT機器】他校との協働学習

 遠隔合同授業を実施するためには、ICT機器等を整備する必要があり、内容に応じて環境を整えたり、構築したりする必要があります。
 そこで、今回はMicrosoft365アプリケーションではなく、遠隔合同授業を行うためのICT機器についてご紹介いたします。

1 主に必要となるICT機器

ア 遠隔会議システム
 音声と映像などを相手校へ伝えるためのシステムです。ビデオ会議システムとWeb会議システムに大別され、遠隔授業を行う機関同士は TeamsやZoomなど同じシステムを導入する必要があります。

イ マイク
 接続先に教員や児童の声を届けるためのマイクです。音声の遅延や乱れは授業進行へ大きな影響を及ぼすため、教師や児童生徒の発言を確実に拾うことができるマイク選びが重要です。また、使用するマイクは学級人数や教室の大きさに合わせて確実に集音できるように、種類(指向性と無指向性など)や配置場所、設置する個数を選定することが必要です。

ウ スピーカー
 接続先の声を受け取るためのスピーカーです。本校には、Web会議用の円盤型マイクと対応スピーカーが導入されているため、私はこれらを活用しています。また、大型提示装置を活用し、互いの教室の映像を映し出すのであれば、内蔵されているスピーカーを利用することもできます。

エ 大型提示装置
 接続先の様子、板書やデジタル教材などを映す大型の提示装置です。接続先の様子だけでなく、教員用端末からは教材等を、児童用端末からは収集・整理・比較・表現等をの情報を提示し、協働学習を行うことができます。1教室あたり大型提示装置を複数台活用することが望ましいですが、1台しか用意できない場合は映像を切り替えたり画面を分割したりするなどして利用する必要があります。

オ カメラ
 自校の教員や児童の様子、黒板やホワイトボードなどに書かれた内容を写すためのカメラです。
 私は、教室全体を映すためにビデオカメラをパソコンに接続し、外部カメラとして利用しています。ビデオカメラの場合、パン(水平方向の動き)・チルト(上下方向の動き)・ズームなどの画角調整をすることができます。また、ビデオカメラにはマイクもついているため、映像だけでなくきれいに音声も取り込むことができます。接続の際は、映像や音声信号をパソコンに出力するために、キャプチャ―ボードが必要となります。

カ 情報端末
 遠隔地にいる児童と個別・グループごとにつながり、資料を共有したり自分の意見・考えの発表をしたりする際に活用します。また、協働学習ツールを活用することで、全員の児童生徒の考えを共有することもできます。
 私の勤務地域では、1人1台Windowsタブレット端末とMicrosoft365アプリケーションが配備されています。Teamsを活用し、遠隔地にいる児童と1つのコラボレーションプラットフォームを構築することで、他校との協働学習が可能となります。
 詳しくは「遠隔合同授業① 〜準備編〜」を参照
(https://note.com/takayuki_wayama/n/n51e66a3c59ea)

2 参考資料

・内田洋行教育総合研究所(2019)
「遠隔教育システム導入実証研究事業 遠隔教育システム活用ガイドブック 第1版」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1404422.htm

・文部科学省(2019)
「教育の情報化に関する手引」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html

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