実績が少なくても案件獲得する方法〜大事な考え方と4つの力〜
はじめに
個人で企業から直接案件を受注したいと思っている方で、「実績がないから…」という不安から一歩を踏み出せずにいませんか?
普段から営業のアドバイスをしていると多くの人がこの悩みを抱えているように感じます。でも、実績の有無はそこまで重要じゃないと思ってます。
私が重要だと思っているのは、
クライアントの信頼を獲得し、価値を提供する能力です。
「でたでたww価値提供ねw」
「どうせマーケティング力が大事とか言うんでしょw」
…もちろんマーケを勉強することは大事だし、今回の内容もマーケの話で捉えられる方もいるかもしれませんが、それよりもシンプルなんだよということを伝えたいと思ってます。
◾️注意点
解説していく前に、ひとつ注意点があります。
今見てくれているあなたが動画編集やデザイン、ライティング、WEB制作などの単発での作業案件”だけ”を受注したいということであれば、今回のnoteは若干合いません。「単発の作業案件だけ」で「いつまでも新規営業を続ける」のはしんどいと思っているからです。
ただ、もしあなたが
などを感じているのであれば、今回の記事はなにかしら気づきがあるんじゃないかと思います。
この記事では、実績が少なくても案件を獲得するための重要な考え方と、そのために必要な4つの力について解説します。
01.実績に対する考え方を変える
まず実績に対する考え方を変える必要があるかなと。
確かに実績は重要ですが、
私がこれまで実績を求められた場面を思い返すと、
・SNSやコミュニティ内での動画編集やSNS運用の案件
・大手企業へのプレゼンコンペ
というシーンです。
中小企業やベンチャー企業からも、もちろん実績の有無についての質問を受けますが、契約してもらえなかった際の理由を聞くと
・金額が予算オーバーだった
・お願いしたらどんなことをしてくれるのかが分かりづらかった
・提案内容がイメージと違った
・他の人の提案の方がわかりやすかった
という声をいただくことが多かったです。
(本音と建前なのでこのほかにも色々理由はあります。)
つまり、
ではどのようにしたらいいのか?
今回のnoteで一番伝えたいのが、下記の4つの力です。
現状を整理する力
ニーズを掘り下げる力
課題解決の未来を描く力
実行支援の流れを示す力
これらの能力を示すことができれば、実績が少なくても十分に信頼を得て、案件受注できる可能性があります。
冒頭でお伝えしたように大事なのは
クライアントの信頼を獲得し、価値を提供すること。
価値というのは何も数字で成果を出すことだけではありません。
迷っているクライアントの方向性を出してあげたり、困ったときに相談できる相手であるだけでも価値を提供することができ信頼に繋がります。
しかし、ただ単に「言われたこと」を「言われた範囲内」で行なって得られるのは作業者としての信頼でしかないので、あなたの時間単価は上がりにくいです。
そこで大事なのが全体を見渡し、状況を整理してクライアントの方向性を出すこと。やっていることを一言で言うならセールスであり、マーケティングなのかも知れません。
これは実績がなくても2種類の方法で案件獲得できます。
↑みたいな感じです。これ伝わりますかね?
これが理解できると、ライターの人がLINE構築を受注できたり、動画編集の人がホームページ制作を受注できるようになってきます。
つまり、1社あたりのLTVが大きくなる。継続的にお付き合いできるようになってくるんです。
そのために必要なのが先ほどの4つの力。
具体的に解説していきます。
02.案件獲得のために必要な4つの力
実績が少なくても下記の4つの力をイメージできれば、案件を獲得するのは難しくありません。
それが
つまり、
全体を見渡し、状況を整理してクライアントの方向性を出すことです。
1つ1つ解説していきましょう。
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1.現状を整理する力
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この力は、クライアントの現在の状況を分析し、改善点を特定する能力を指します。
なぜ重要か
企業が抱えている悩みの根本を辿ると”売上”と”採用”が多いです。
その手段としてSNSや動画、ホームページ、広告などがありますが、多くの企業とお話をしていて感じるのは「自社の根本の悩みを解決する手段は何が効果的なのか」を判断ができない、優先順位をつけることができないということ。
ここめちゃくちゃ重要なのですが、
クライアントワーカーから案件獲得の相談を受けていて感じるのは、企業側とクライアントワーカーで前提の認識がずれていることが多い。ということ。
それは何かというと、
企業は自社のことをあまり理解できていない。ということ。
マーケティング部などが社内にある企業は課題が具体的で、そのために必要な人材にやってもらいたいことも明確。なので言われたことをやるだけでもOKだと思います。ですが、ほとんどの企業は”売上が上がってない””採用が取れない”などの悩みの抽象度が高く、その手段として”なんとなく”広告やSNS運用が必要なんじゃないか?という風に考えます。
この状態で言われた業務内容を遂行できます!という人材はたくさんいるので、企業も判断基準がない中で”なんとなく”人材を採用しているのが現状です。
なのでまずは現状を整理する手伝いをしましょう。
実践方法
大きく分けて2種類。
☑︎商談する前にリサーチして仮説を立てて整理する
∟メディアやSNSなど発信しているツールをチェックしボトルネックを探す
∟競合他社はどのような戦略を行なっているのか比較分析を行う
∟ボトルネックの解消に役立つロールモデルがないかを同業や別事業から探す
∟市場規模や近郊エリアがどのような状況なのかを調べる。
☑︎商談中に質問して整理する
大事なのは「現状→未来→過去→現状」で質問することです。
現状:いまの課題は?
未来:どういう状態になるのか理想か?
過去:そのためにこれまでどんなことをしてきたのか?
現状:いま理想の未来に向けてできていないことは?
具体的には別途お渡ししている「商談中は最低限これだけ聞ければ大丈夫!10個の質問リスト」を参考にしてみてください。
あとは事前のリサーチで出てきたわからないことや疑問に思ったことをまとめておくだけで問題ありません。
商談での具体的なアプローチ
☑︎リサーチ結果を整理し、スライドにまとめる
☑︎クライアントとの顔合わせで、リサーチに基づく質問や洞察を提示
リサーチしたクライアントの現状の情報は簡易的でいいのでスライドにまとめてください。耳で聞くだけよりも「視覚」的にまとまっているとクライアントの理解度が変わり、次でお話しするニーズの深掘りの質が変わってきます。それをもとにクライアントの現状を説明、質問ですり合わせを行なっていくと良いです。
私が駆け出しの頃に、インスタ運用代行の案件を取れたのは、このリサーチを丁寧に行なったからだと思っています。
その当時の資料は個別MTGの時にお見せしますし、コピーして使ってもらっても構いません。お声がけください。
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2.ニーズを掘り下げる力
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この力は、クライアントが表面的に述べる要望の背後にある本質的なニーズや目標を理解する能力です。
なぜ重要か
先述したようにクライアントは意外と自社のことをわかっていないことが多いです。言い方を変えると課題に対して言語化できる企業が少ない。
なので、企業が表面的に話すことは根本を辿っていくと異なっていることが多い。
例えば、自社の強みや魅力は?という問いかけに対して、企業が答えていることと実際に顧客からもらった感想が異なっている。なんてことはあるあるです。
実践方法
大きく分けて2種類。
☑︎「なぜ?」を繰り返すことで根本原因を追求する
一般的に、5回「なぜ」を繰り返すと、根本的な原因にたどり着くことができるといわれています。これは大手企業でも取り入れられている手法です。
例えば、下記のようなクライアントの表面的な悩みに対して、
課題(事象):自社サイトのコンバージョン数が前月比で低下してしまった。
なぜ1:サイトのセッション数が前月比で低下したから。
なぜ2:ユーザー流入につながるメルマガの配信本数が減っていたから。
なぜ3:メルマガの配信が計画的ではなく、月によって配信数にばらつきがあるから。
なぜ4:メルマガの掲載コンテンツに困ってネタ切れしてしまっていたから。
なぜ5:前もって掲載コンテンツについて検討できずにいたから。
解決策:定期的なメルマガ配信ができるように配信予定を計画し、掲載コンテンツの準備を整えられるように時間とリソースを確保する。
要因ごとに事象から分岐させ、「なぜ」を突き詰めていきます。出てきた解決策から優先順位を決めて、具体的なアクションに結び付けられます。
☑︎ペルソナ分析によるターゲット顧客の深い理解を行う
私の場合、深掘りしていくために「例えば〜」というキーワードをよく使います。具体的な事例がイメージできると顧客も考えやすいです。そのためには先述しているリサーチの段階である程度顧客像を仮説立てることが重要。
ロールモデルになる事例や同じエリアでうまくいっている事例をもとに「例えば、同業だと〇〇という形で発信している内容は効果があるようなのですが、御社でこのような事例はありますか?」など
そもそものターゲット顧客の理解においては最近はAIも活用しています。
よく使うのは「Insight Journey」です。
知見のない業態において、ペルソナ像の悩みなどの仮説の土台を作ってくれます。これを元に具体的な深掘りに繋げていきます。
商談での具体的なアプローチ
☑︎ヒアリングで深掘りの質問を行い、真のニーズを引き出す
☑︎提案書にクライアントが気づいていない潜在的なニーズを盛り込む
事前にヒアリングしたい質問とその答えの仮説まで考えられると良いです。
「他社では〇〇という悩みを抱えていることが多いみたいなんですが、御社ではこんな悩みはありませんか?」のように深掘りをしていきましょう。
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3. 課題解決の未来を見せる力
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この力は、現在の課題が解決された後の理想的な状態を具体的にイメージし、クライアントに提示する能力です。
なぜ重要か
私の場合はヒアリングと提案で打ち合わせを2回に分けることが多いです。
理由としては、ヒアリングの打ち合わせで深掘りやおおまかな方向性を出した後に、課題解決の施策や提案書を落ち着いて作成するためです。
クライアントの都合にもよるが、ヒアリングの打ち合わせの翌日から1週間以内が理想です。1週間を超えると成約率が落ちる印象があります。理由としてクライアントが打ち合わせの内容を忘れるから。
ヒアリングの打ち合わせの最後に次回提案の日程を決めてしまうことをおすすめします。
注意点としてはヒアリングの打ち合わせ後に「提案資料を送ってください。」と言われて、資料だけを送ってしまわないようにすることです。
相手はあなた以上に忙しいがゆえに、意外と資料を読んでくれません。どんなに素晴らしい資料でも、資料だけでは50%も伝わらないと思っています。説明の場を設けることを意識しましょう。忙しい方であれば先に資料を送り、10分だけ時間をもらって、かいつまんで話すなども大事です。
実践方法
大きく分けて3種類。
☑︎ROI(投資対効果)予測を具体的な数字で示す
企業が気になる部分として「いくら費用がかかって」「どんな効果が」「いつぐらいに出るのか」が大部分を占めます。お支払いいただく費用の回収見込みの仮説を話せるように準備しましょう。
☑︎成功事例や類似ケースを用いた説得力のある未来像を提示する
多くの方がここで「自分の実績じゃないといけないんじゃないか?」と考えますが、事前リサーチで見つけた事例やコミュニティ内で他の人が支援した内容を知っているだけでも説得力が出てきます。クライアントが納得できるものであれば実績がなくてもお願いしてもらえることは多いです。私がさまざまな業種を支援させてもらっているのもここが要因だと思います。
商談での具体的なアプローチ
☑︎プレゼンテーションで視覚的な未来像を示し、インパクトを与える
☑︎具体的なKPIと達成までのタイムラインを提案書に盛り込む
提案する内容にクライアントが取り組むことで”解決できること”と”こんな未来が待っている”というものを明確にしましょう。全体像を見せることができれば全体のマーケティング支援を巻き取ることもできますし、全体が巻き取れなくても「いきなり任せていただくのは難しいと思うので、まずは作業の部分を任せていただいて〜」みたいな提案も可能です。
ただ、最初から作業案件を受ける意識ではなく、全体を整理してから1つの作業を受注することでその後の継続につながる可能性が跳ね上がります。
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4. 実行支援の流れを見せる力
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この力は、目標達成までの具体的なプロセスを明確に説明し、クライアントに実行可能性と安心感を与える能力です。
なぜ重要か
クライアントは「どのくらいの価格で」「どんなことをしてくれるか」が簡潔にわかると真剣に考えてくれます。それと同じくらい大事なのが「どのような流れで支援してくれるのか」「自分たちは何をすればいいのか」が明確になっていると納得感を得られます。
実践方法
大きく分けて3種類。
☑︎支援した場合の仮の全体スケジュールを作成する
いつごろまでに何をしてくれるのか?いつから実装されるのか?いつまでに何を準備すればいいのか?何を考えればいいのか?などがガントチャートで可視化されているとイメージが持ちやすいです。
☑︎クライアントに考えてもらうTODOリストを作成する
クライアントは自分たちの作業量や用意するものがわかると動きやすくなります。TODOリストがあることによってどこまでこちら側で巻き取るのかなどの線引きも明確になります。
☑︎支援で使う資料や分析データを準備する
実際に使う資料を見せることやシステムの裏側を見せることも効果的です。過程が資料や数字でわかることでイメージが鮮明になってきます。
商談での具体的なアプローチ
☑︎提案書に詳細なアクションプランと必要なリソースを明記する
☑︎プレゼンテーションで進捗管理と結果測定の方法を具体的に説明する
このアクションプランや数字データが明確であればあるほどクライアントはイメージがしやすいです。これまで実績がなかったとしてもここは具体的に準備できるようにしましょう。あなたがイメージできていないものをクライアントがイメージできるわけがありません。自身でのリサーチすることも大事ですが、コミュニティや横のつながりに頼って準備することも大事です。
03.実績よりも大切なこと
実績が少なくても、これらの4つの力を効果的に活用することで、クライアントの信頼を獲得し、案件を受注することは十分に可能です。ここで重要なのは、以下の点に注力することです:
クライアントの課題を深く理解する
業界知識を深め、クライアントのビジネスモデルを理解する
クライアントとの対話を通じて、表面的な要望だけでなく、根本的な課題を把握する
具体的かつ実践的な解決策を提案する
4つの力を組み合わせて、納得感のある提案を行う
クライアントのビジネスに即した、実現可能な計画を提示する
継続的な価値提供を約束する
単発の施策ではなく、長期的なパートナーシップを提案する
定期的な報告と改善のサイクルを明確に示す
信頼関係の構築に注力する
誠実かつ透明性のあるコミュニケーションを心がける
クライアントの声に真摯に耳を傾け、柔軟に対応する
継続的な学習と成長を示す
最新のSNSトレンドや技術に関する知識を常にアップデートする
各案件から得た学びを次の提案に活かす姿勢を見せる
04.実績を作る方法
一方で、見せるもの(実績)を積み重ねることも重要です。以下の方法で、効果的に実績を作ることができます:
小規模なプロジェクトや自主制作から始める
友人や知人の小さなビジネスのSNS運用を手伝う
自分自身のSNSアカウントを運用し、成果を出す
ポートフォリオを作成する
デザインや動画などの制作物をまとめる(ここで注意したいのはただ作ったものをまとめるのではなく、制作の意図や背景を補足で説明すること。〇〇というニーズに対してこういう意図で制作したを言語化する。←これがほんとにできている人が少ない!)
実際に運用した場合の報告資料や分析データを作成する
どのように支援するのかがわかるようなヒアリングシートや報告資料を用意する。
運用した場合にどのような分析をするのかがわかる資料を準備する。
05.まとめ
実績が少ないことは、決して大きな障壁ではありません。重要なのは、クライアントの課題を深く理解し、効果的な解決策を提案する能力を示すことです。
4つの力(現状を整理する力、ニーズを掘り下げる力、課題解決の未来を見せる力、実行支援の流れを見せる力)を磨き、それらを効果的に活用することで、実績が少なくても十分に案件を獲得することができます。
また、駆け出しの頃であればあるほど、小さな成功体験を積み重ねていくことが大事です。それは受注という「結果」ではなく”事前に決めていたニーズの深掘りができた””リサーチした仮説があっていた”などの「過程」で得られる成功体験です。それらが徐々に実績を築いていくことにも繋がります。重要なのは、常に学び、成長し続ける姿勢を持つことです。
06.最後に
自信を持ってクライアントの課題に対して解決策を提示しましょう。デザインやライティング、広告運用など、スキルを専門的に学んでいない企業にとっては、あなたの知識や提案は十分に価値があります。
もし仮にうまくいかなかったとしてもそれは失敗ではありません。
「うまく行かなかった」という経験が得られます。
チャレンジしないことには成長はない。
もし今あなたが”最短で”現状を変えたい!ということであれば『伝える力(ソフトスキル)』を学ぶことをオススメします。
これまで上手くいってなかったのは「スキルがなかった」「実績がなかった」わけではなく、相手にうまく伝えられていなかっただけ。なんて人はこれまでのサポート生でも多いです。
ソフトスキルで相手の印象がガラッと変わりますよ。
「本気で変わりたいなら。」
行動を変えてみましょう。これは誰でもできます。
何かあれば下記のLINEから連絡もらえれば1つ1つ本人がお返事してます。ご相談でもnoteの感想でもなんでも良いので、良かったらご連絡くださいね。
https://line.me/R/ti/p/%40588nldsi
ちなみにこのLINEは登録しても変なセールスは流れてきません。
その理由は今回のnoteを読んでくださったあなたなら理解してもらえるかと思います。
※そんな中でもセールスや案件獲得の相談をよくいただくので、希望する方には「Zoomでの60分無料ロードマップ作成会」を行なっております。LINE内でロードマップ作成を希望する旨をメッセージください。
あなたの成功を心から応援しています!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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