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いくら払いたいかは人それぞれ~1,000円のジーンズは安いのか高いのか?~

こんにちは。私は、デジタルマーケティングの会社で働いている自称マーケターです。最近のお気に入りは、ミルクキャラメルを食べながらコーヒーをちびりちびり飲むこと。疲れたときにおすすめです。

このnoteではコーヒーカップを片手に、マーケティングの仕事で大事にしていることや、データを眺めて思ったことを自由につぶやいています。
今回は、あるものの値段を「高い」と感じるか、「安い」と感じるかは人それぞれ…、ということを、私の経験をもとにお伝えしたいと思います。

私は以前、スーパーで販売員をしていました。パソコンを買いたいというお客様を案内する途中に話がはずみ「なぜ近くの家電量販店で同じ商品をもっと安く購入できるのに、このスーパーで購入しようとしてくださるのか?」と聞いたことがあります。
そのお客様は「家電量販店は広すぎるし、壊れたときの修理をしたくても、どの店員さんに聞けばよいかわからないけれど、こちらではレジで聞けば、いつでも丁寧に対応してくれるの。だから私はいつもこちらのお店で家電を買うのよ。」とおっしゃいました。

家電が壊れたときは、基本はその家電のメーカーさんに修理を出すことが多いので、どのお店経由で依頼しても、値段もクオリティも同じことが多いと思います。ところがそのお客様は、物の値段以外のところに価値を感じ、コストを払ってもよいとお考えだったのです。
「アフターサービスへのアクセスのよさ」=「レジにいって聞けばよい。家電売り場が広すぎないから、たくさん歩かなくてよい。売場が混みすぎず、いつも店員がいる…など」

ホテルのコーヒーが、一杯2,000円することもある、というのと少し似ているかもしれません。ホテルのコーヒーはこだわりの豆をつかって、こだわりの淹れ方をしていると思いますが、それ以外にも上質なサービス、上質な空間を演出するためのコストも含まれています。コーヒーの「味」を味わいたい人は、コーヒー専門店へ。「コーヒーを飲む上質な空間」を味わいたい人は、ホテルへ。同じ「コーヒー」でも、不随する何に価値を感じるかで、人はどこでそれを購入するのか、いくらで購入するのかが変わってきます。

以前の記事で、高額のジュエリーが「手元で現物を確認できないにもかかわらず、通信販売で飛ぶように売れた」という話をしました。

高額ジュエリーを迷いなく通信販売で購入するお客様がいる一方、スーパーの販売員だったころ、1着1,000円のジーンズをよくよく吟味してから購入されたお客様にお会いしたこともあります。
そのお客様は、1,000円のジーンズを試し履きして何度も鏡を見て考えていましたが、1日目は購入なさいませんでした。次の日にまた来店してもう一度試し履きをした後、そのジーンズをお買い上げいただきました。
高くはないジーンズでしたが、丁寧に時間をかけてお買い上げいただいたのが嬉しくて、今でもその光景を覚えています。

世の中には、1着1,000円で購入できるジーンズを「吟味して」購入する方もいれば、1点数百万円するジュエリーを通信販売で見かけた瞬間にすぐ購入する方もいらっしゃるようですね…。

これらの経験から、私は2つのことを感じました。

1,000円のジーンズは安いのか高いのか?

まず、1,000円が高いと感じるか安いと感じるか、は「人それぞれ、もの次第」。100万円が高いと感じるかか安いと感じるかも「人ぞれぞれ、もの次第」。
そして、価値を感じて大事に使った1,000円と、使い捨て感覚でその場しのぎで使った1,000円では、同じ1,000円でも得られる喜びが異なるのではないか、ということです。

商品によって、ブランドによって、人のお財布の中身によって、同じものでも価値はそれぞれ。「自分の財布を基準に判断しない」ということを肝に銘じておきたいと思います。


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