鑑賞の授業 水墨画

 私は大学での専攻が洋画と版画だったため、水墨画の知識と技術は素人に近いものである。ただ、日本の伝統文化として後世に良さを伝えたいという思惑を指導要領から感じ取ったので、初めて題材に選んだ。
 中学生には筆記テストがあるため、鑑賞の授業がテスト内容となる。教科書にもある雪舟の『秋冬山水図』から雪舟の生きた時代や中国の雪崖の写真などをプロジェクターで見せながらプリント授業を進める。
 (ところで秋冬山水図の中央あたりに描かれている空は伸びるような縦線は何なのだろう?具体的な物には見えないが。厳しいと断崖絶壁を現した線なのだろうか…そんな事も生徒に投げかけてみた。)
 次なる水墨画の巨匠としては、長谷川等伯と伊藤若冲の2人を挙げた。若冲は京都の錦市場の出身などのサイドストーリーも織り交ぜて。
 テストに出るからかプリント作成には真面目に取り組んでいたが、生徒は終始つまらなそうだった。実を言うと私も水墨画にあまり魅力を感じられないのだ。中学生の興味あるカルチャーと水墨画、離れすぎてる気がして難しい。

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