のめり込む自分と俯瞰的な自分を使い分けよう
2人の自分がいることに気付いていますか?
学生であれば運動会や学校行事のときに、すごく盛り上がって我を忘れているような人と、逆に冷めた目で距離を取っている人っていませんでしたか。
社会人になっても音楽フェスやスポーツ観戦などで普段とは全く別人のように大声で盛り上がれる人と、静かに鑑賞、観戦している人がいるかと思います。
前者の人から見ると後者の人は、
「雰囲気悪くしているな」、もしくは
「せっかく来ているのにもったいない」と感じるかもしれません。
逆の立場なら、「あんなに興奮できるなんてすごいな」もしくは
「よくそんなに恥ずかしげもなく盛り上がれるな」と感じているかもしれません。
前者は主観が強く、目の前の物事にのめり込んでいくタイプ。
後者は客観が強く、目の前の自分をもう一人の自分が見ているタイプ。
これを専門用語でそれぞれ「アソシエイト」と「ディソシエイト」と言います。
アソシエイトとディソシエイト
このアソシエイトとディソシエイトは完全な白黒で分けられるものではありません。
同じ人でも場面や状況によってアソシエイトが強くなったり、ディソシエイトが強くなったりします。
音楽フェスや観戦しているときはアソシエイトになれるのに、人前で発表するときはすごくディソシエイトで他人の目が気になりすぎてしまう人もいます。
逆に発表や仕事ではアソシエイトで集中できるのに、娯楽などはディソシエイトが強くて周りほど盛り上がれなかったり。
そして大事なのは、どちらが良いとか悪いとかではないということです。
ただ、それぞれのメリット・デメリットがあるので、その場に合わせて自分で選択できるのがベストです。
簡単にそれぞれのメリット・デメリットを説明します。
アソシエイトのメリット
・1つの物事に集中できる
・ストレス発散に適している
アソシエイトのデメリット
・周りが見えなくなる
・複数の視点からの判断ができなくなる
ディソシエイトはこの逆になります。
つまり、周りをよく見て多角的な判断はしやすいが、集中力は散漫になりやすくストレスもたまりやすい。
自分がどちらのタイプになりやすいか、なんとなくわかる人も多いかと思いますが、それぞれの特徴もあるのでその一部をご紹介しますね。
アソシエイトの特徴は、前かがみに座りやすく、下を向いて歩く、直接話している人の声しか聞こえなくなる、など。
ディソシエイトの特徴は背もたれに寄りかかって座り、前上方を向いて歩く、直接話している人だけでなく、周りの声も聞こえる、など。
自分がどちらの傾向が強いかなんとなくわかりましたか?
さて、それではこの2人の自分をどうやって使い分ければ良いのでしょうか。
2人を意識して使い分けよう
一番簡単な方法は、上で書いたそれぞれの特徴を形だけでも真似してみることです。
つまり、アソシエイトになりたい場合は椅子に前かがみで座って肘を膝の上において考え事をしてみる。
ディソシエイトになりたい場合は椅子の背もたれに寄りかかって上を見上げてみる。
やってみるとわかりますが、上を向きながら自分だけに集中するのは結構難しいです。
例えば陸上選手が試合前などに胸に手を当てて下を向いているシーンなどを見ますが、あれもアソシエイトに意図的になることで集中力を高める効果があります。
逆に団体競技などで上を向いて深呼吸したりするシーンでは、ディソシエイトの傾向を強めることで全体を俯瞰的に意識できるようにする効果があります。
何度も言いますが、どちらがいいというものではありません。
自分にどのような癖があり、それがどんなメリットやデメリットを持つのかを知り、必要に応じて切り替えられれば良いのです。
思いっきりのめり込んで、ストレス発散したいときはアソシエイトに、
全体を俯瞰して冷静に対処したいときはディソシエイトに、
2人の自分をコントロールして、ワクワクの日々を送ってみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
理学療法士
JARTA認定スポーツトレーナー
平山鷹也
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