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ことばにする。

僕は、話すのが苦手です。
正確には話すこと自体は楽しくて好きなんですが、言葉を綺麗に伝えようとすることが苦手です。

今回は、この話したり書くことで言語化すること、もっと広く言うと「ことばにすること」について書いてみたいと思います。

なにがいいのか分からなかった。

これまで、何度かnote.を書いてきましたが、最近こんなことを言われることが増えました。

「言語化できないなんて嘘だ」
とか
「素直な言葉を聞けて読んでて楽しい」
とか。

・・・はて。
なんでこんなにも嬉しいフィードバックが返ってくるんだろう。
自分の中でモヤモヤし続けてる状態の言葉がすごくある中で、「あ。これなら書けそうだな。」と思えるものしか書いてないのに。心の上澄みの部分しかことばにしていないのに。
正直、自分の言葉を棚卸しするためだけのツールだったはずのnoteがなんでそんなこと言ってもらえるの・・・?っていう感じでした。
感想を言われても「(なんかよくわかんないけど)ありがとうございます。」くらいの感覚。

でも最近、この感覚がある意味間違ってなかった、というか、そのままでいいんだなって思わせてもらえた出来事がありました。

僕の知り合いで、デザイナー兼まちの小さな本屋さんの書店員をしている人がいます。
その人からも僕のnoteに対する感想をいただけたのですが、ついでに(?)「読んでいたらこの本を思い出しました」と紹介していただいたのがnoteライターでもある頭木弘樹さんのこの本。

まだ読んでる途中なので下手なこと書けないですが・・・
(この読んでるワクワクをいち早く言葉にしたくて見切り発車しちゃいました。ごめんなさい。)
なんというか、「理路整然と言葉にできてしまっている綺麗に並べられた言葉よりも、言葉にできない思いやモヤモヤを多く含んだ文章の方がよほど人間味にあふれている」ってことが書いてあったんです。

正直、この本に出会えて僕は心の底から嬉しかったです。
素直に言葉を紡ぐことって大事なんだな、モヤモヤの状態を言葉に乗せていいんだなって思わせてくれました。
そして、作中には著名な作家である安部公房のこんな言葉が引用されていました。

言葉表現に対する不信と絶望を前提にしなければ、作品に自己の全存在を賭けるなどという無謀な決意も、生まれてくるわけがないのである。

”消しゴムで書く”安部公房全集20 新潮社

この言葉に出会った時、自分の足元にある想いだったり考えだったりを臆病に心の底へ引っ込め続けることがどれだけ無意味であるかを教えてくれた気がしました。

いまとなっては、noteを書くことがすごく好きだし、自分の等身大の言葉をそのまま綴ることが好きになりました。
なにより、いただいた感想をそのまま素直に受け取ることができるようになりました。
そして、この本を通してその思いがより一層強くなりました。

この本を紹介してくれたMさん、本当にありがとう。心の底から嬉しかったです。

はなすこと。

つらつらと「書くこと」については書きましたが、僕にとっての一番の課題(?)は、話すこと(会話すること)です。

なんというか、その時話している会話の話題に適した別の話題を放り込もうとするのですが、超絶口下手なせいで「いきなりこいつ何言ってんだ」的なムードを醸し出しちゃってること、よくあるんです。(というか、「またやっちまったな〜」って自分自身がよくわかってます。)
以前どこかの記事で「会話のテンポに乗り遅れる」的なこと書いた気がするんですが、本当に下手くそなんですよね。

でも、先ほどの本を読み進める中で、これもある意味で治す必要のないものかな、と思えてきました。
と言うより、考えて、考えて、タイミングを見計らって、思い切ってポンって出す言葉だから変な反応が返ってくるんじゃないかなって思えてきたんです。

もっともっと相手の話すことに耳を傾けて、そこから思えた素直な言葉をそのまま返すのが一番なんじゃないかなって思うんです。
時にマイナスなフィードバックは相手を不快な気持ちにさせちゃうことがあるかもしれませんが、変に取り繕って相手の期待に答えようとし続けるより、まずは自分自身の等身大の思いを届けることこそがシンプルでなおかつ大事なことなんじゃないかなと。
相手の期待を考えちゃうから無意味に思慮しちゃって変なこと言っちゃうし、それなら「いいね👍」とか「サイコーじゃん🙌」とか、逆に分からなかったら「わかんない」って言うとか。(当然こんな薄っぺらいことだけではなく、その時々の自分の感想をちゃんと返すことも大事だと思います。)


素直であり続けることが、言葉という等身大の鏡をつかって映し出せる自分を表現することにつながることなんじゃないかなって思いました。

半分くらい本の紹介っぽくなっちゃいましたね。ごめんなさい。

おわり。


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