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美男画

感想欄を文字数オーバーしたのでついでに加筆

『美人画』はあっても、『美男画』って聞いたことありませんよね?
人物画で男性が描かれているものでも、それが表すのは『美しさ』ではなく、『強さ、たくましさ』が表現されています。

美術からみるフェミニズム ~21世紀美術館『フェミニズム展』を訪れて~|WannaBeME|金沢大学|note

これは思い込み(ジェンダーバイアス)ではないでしょうか?
「美男画」って呼び方はしなくても、それに類するものはあるのでは。浮世絵とか。
女性視点はおいておいたとしても、少年愛や男性同性愛のあった古代ギリシャ・江戸日本等で、男性から男性への『美しさ』という視点がなかったはずはない。

春信は華奢で中性的な若衆を得意とし、歌麿は遊女や町娘の恋の相手として色気のある若衆や青年を描きました。(略)
若衆は浮世絵でも女性と見まがう美しさで描写されています。

『江戸の美男子 -若衆・二枚目・伊達男』 春信・歌麿・北斎・国芳が描く男性たち | 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art

勝川春章「桜下詠歌の図」

激モテイケメン美少年。ジャニーズコンサートかよ。

こんな美術展もあったっぽい。

2021.9.23 - 11.3 美男におわす - 埼玉県立近代美術館 The Museum of Modern Art, Saitama

江戸時代から現代まで、日本の視覚文化のなかの美少年・美青年のイメージを、浮世絵・日本画・彫刻・挿絵・マンガ・写真といった幅広いジャンルから紹介します。
 人々の理想が投影された多様な男性像を、「美人画」ならぬ「美男画」として提示することで、男性を美しいものとして表現すること/見ることに光を当てます。

noteに感想書いてる人がいた
「美男におわす」展@埼玉県立近代美術館|yomotsu|note

現代では多様性が尊重されるようになり、男性もメイクできるという認識、
『男性の美しさの追求』が広がりつつある

美術からみるフェミニズム ~21世紀美術館『フェミニズム展』を訪れて~|WannaBeME|金沢大学|note

「現代の多様性の尊重」というより、日本においては、近代西洋化のアップデートで失われた価値観が復活した感があります。

「男性が化粧をしなくなったのは明治維新以降のことです。歴史の物差しから見れば、男性が化粧をしない時代は、わずかだと言えますね」
(東北大学大学院の阿部恒之教授)

“メンズメイク” 1000年前から当たり前? | NHK | News Up | ジェンダー

「日本にはもともとユニセックスをめでる美意識がある。男は男らしく、女は女らしくといった性差が生まれたのは明治以降だ」
『男はなぜ化粧をしたがるのか(集英社新書)』前田和男

武士も貴族もみ~んなしてた?男の美学が宿るメンズメイクの歴史を大解剖! | 和樂web 日本文化の入り口マガジン

阿部恒之
東北大学を卒業後、(株)資生堂ビューティーサイエンス研究所にて心理学研究員として勤務。(略) 2005年より現職。


化粧心理学のご紹介 … 阿部 恒之 | 日本化粧品工業連合会
資生堂出身で「化粧心理学」が持ちネタらしい



前田和男
翻訳家、ノンフィクション作家、実業家、選挙参謀。

肩書を見るに、そのへんの妄想歴史エッセイではなく、それなりに裏付けがあるんじゃないかな。知らんけど

『フェミニズム展』だから「フェミニズム視点で見る」のは構わないですけど、
現代のフェミニズムやLGBT含むジェンダー論は、キリスト教的女性観・同性愛/トランス観の揺り戻しみたいな感じがあります。
そういった背景のない(逆に女装男子ヤマトタケルが国家公式英雄の)日本にそのままコピペした論は違和感があります。(例えば、古来より歴史的に虐げられてきた、など)

「(男性像は)『美しさ』ではなく、『強さ、たくましさ』」というのは西欧的?米国的?価値観・ジェンダーバイアスじゃないかなーと

例:海外版でムキムキマッチョなパッケージになる日本産ゲーム

外国人「日本と欧米のゲームパッケージデザインをひたすら比較していく!」 【海外の反応】

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