クラウド系会計ソフトVS.弥生会計

会社を経営し始めると、まず現実的な問題になるのが、「経理をどうするか」です。

これ、かなり悩ましい問題になります。どんなソフト(アプリ)を使ったらいいのか。なかなか素人だと解決が難しい。

昔から会計ソフトはたくさんありました。「大番頭」とかご存じでしょうか?(懐かしい)。現状、インストールするタイプのものは、弥生会計や、会計王(ソリマチ)などが有名です。JDLなど税理士向けの会社が出しているソフトなどもあります。これ以外にもいろいろあります。

私は現状「弥生会計プロフェッショナル」を使ってます(日本マイコンの頃から)。インストールするタイプのもの。今どきの言い方をするとオンプレミスです。クラウドではないです。

ただ、銀行明細の取り込みとか、バックアップに関してはクラウドも併用しているような感じです。自分ではいいバランスと思ってます。

最近は、「マネーフォワード」とか、「フリー」とか、クラウドの会計ソフトも出てきてます。使ったこともありますし、お客様で現に使っている方もいらっしゃいます(弥生会計のクラウド版は使ったことないです)。その上での感想です。フリーは初期の頃に触ったのですが、余りにひどかったので、その後触ってません(今は改良されてよくなっているんじゃないでしょうか?)今挙げた2つ以外のクラウド版ソフトもあるかもしれません。それは触ったことがないですし、知らないので、評価対象外とします。

弥生会計とクラウドソフトでの比較では、私はやはり弥生会計が使いやすいです。マネーフォワードとかが格別悪いとは思わないのですが、もう少しなんとかならないのかな、というのが正直なところ。それなりに出来ているとは思うものの、操作性でかなわないです。

一つ例を挙げると、弥生会計は、ボタン一つで昨年の元帳と比較できるんです。例えば売掛金の元帳を開いていて、「前期末はどうだったっけ?」と気になることがあります。

これ、マネーフォワードだと前期にまず戻って、改めて元帳を開かないといけない。ところが弥生会計は、その年度にいたままで昨年の物を見ることができて、地味に助かってます。経理をやったことのある人ならこの便利さがわかるはず。

あと、どうしてもクラウドなので、微妙な時間差が生じます。これはやむを得ないと思うものの、キビキビさではインストールしているソフトには劣るので、気になると言えば気になる。これは慣れの問題かもしれません。

仕訳の追加についても、これはクラウドなんで仕方ないのかもしれませんが、弥生会計の方がスムーズ。弥生に慣れているせいかもしれません。実際、自動化が進んでいるとはいえ、やっぱり手動で仕訳を追加しないといけないんです。そのときに弥生の場合は元帳開いてドンドン追加できますが、クラウドの場合はそこまでスムーズではない。ちょっと一手間かかるというか。イライラします。

銀行明細の自動取り込み(自動仕訳)などは、きちんと設定すればクラウドでも遜色ないと思います。

残高試算表などは一覧でぱっと見れるので、マネーフォワードの方が見やすい気がします。弥生だとスクロールする感じ。

クラウドの最大の利点は、誰でも見ることができる、つまり税理士さんとお客さんの間でデータを共有できるという点でしょう。これはインストールするソフトではできない話です。

正直、慣れの問題も相当ありますし、使い方(設定)の問題もありますので、一概に言えませんが、弥生会計は法人の場合、勘定明細や概況書も作ってくれるので、そういう面でも一歩先を行っていると思います。消費税の申告書も一応出ますしね。

弥生の回し者と思われそうなので、弥生のダメなところも書いておきます。会計ソフトではないですが、弥生給与のクラウド版は使いにくいです。操作性が悪い。どこでどう設定するのか、わかりにくい。あまりお勧めしないです。

以上、一ユーザー(ある程度経理に詳しい人)の意見でした。参考まで。クラウドを勧めない、ということではないです。長年、弥生会計を使っていた人の意見ということで、当然弥生側に有利になりますから、そこは考慮してもらった方がいいです。最初からクラウドの会計ソフトを使っていれば、特に何も気にならないのではないかという気もします。きっと、何の問題もない、使いやすいと感じているユーザーの方もいらっしゃると思います。それは否定しないですね。

実際にソフトを選ぶ場合は、お試し版とか、無料トライアルみたいなのがありますから、一度自分で触ってみることをお勧めします。ただ、素人の方だと何がどういいのか(悪いのか)もわからないかもしれません。

クラウド陣営には頑張ってほしいなと思います。クラウド陣営はまだまだ発展途上ではないでしょうか?期待はしているんですが。。意外にクラウド上で会計ソフトを動かすのは(プログラム的に)難しいのではないかと感じます。




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