21. 出町ゆかり議員 VS 市役所職員
前回の記事では、3月25日の高槻市議会で、出町ゆかり議員が、「学童の指導員の地位向上の要望」を出していたのをご紹介しました。
そして、その後の6月24日の議会で、出町ゆかり議員は「学童とは何か?」を市役所の皆さまに説明して下さいました☆
学童保育というのは、「子ども・子育て支援法」という法律によって、「各市町村が行う子ども・子育て支援事業」。
そして「児童の身体的・精神的及び社会的な発達のために、必要な水準を確保するものでなくてはならない」場所。
子どもの学童の現状を見ていると、「法律でそう定められていたのか!?」と、個人的には驚愕しました(笑)。
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出町ゆかり議員の質問から引用:
※上記URLで議員名を検索すると、令和6年3月25日の議事録を閲覧できます。
さて、6月24日の高槻市議会で、出町ゆかり議員は、高槻市の公立学童保育室で、18人の児童の利用待機が決定されたことを受け、「保護者会から陳情書が出された」ことを議題に挙げました。
出町ゆかり議員の質問 :
また、10人以上の待機児童がいる場合、臨時室が開設される学童もあるのですが、何故18人の待機児童が出ていながら臨時学童保育室を設置しなかったのか?
そして、その経緯を保護者に、どう説明したのか?
と、尋ねたところ、、、
学童保育臨時室の開室については、下記の要件のすべてを満たさなければならない、とのこと。
1. 申込みをした子どもが住んでいる近くに公立・民間の学童保育室がないこと
2. 小学校の余裕教室など、場所の提供を受けることができること
3. 学童指導員の確保ができること
そして、「お申込み頂きましたが、おたくのお子さん学童に入れませんよー」という保護者への説明は、「誰かが辞退して、学童に入れることになったら連絡しまーす。民間学童に空きが出た場合も、そっちに入れるよー」と教えた、とのことでした。
この市の答え方、確かに事実そのまま言ったのでしょうが、「今、場所がないから、あなたのお子さんが入れる学童はないねー」って、あまりにも無責任というか、陳情された親御さんの悔しさが筆者にまで伝わってくるような気がしました。
出町ゆかり議員の質問:
という出町ゆかり議員に対して、市の回答は?
子ども未来部長の答弁:
出ました。高槻市の「把握しておりません」発言。
これって、議員さんとしては「調べて教えてください」とか、「調べて、市役所の方でも現状を把握してよ。そうしたら、問題が深刻なのが分かるでしょ?」という意図だと思うのですが、「把握しておりません=わたしゃ知らないよ」と答えたあと、もちろん、調べるってこともないんですよねー。
さて、これまで筆者が「子ども未来部」と話してきた内容を振り返ると、公立学童に入室できなかった子どもに対しては、高槻市は執拗に「民間学童」を勧めてきます。
筆者のような一市民の立場では、もうそこでゲームオーバーしちゃうんですが、出町議員、その件にも切り込んでくださいました!
出町ゆかり議員:
出町ゆかり議員が、高槻市にある民間学童の在り方は、「もはや学童ではなく、ビジネスである!」。
高槻市に公立学童の惨状を訴える度に「民間学童を増やして~」と、民間学童に責任転嫁する受け答えをされ、とても嫌な思いをしてきた筆者です。
「なんで、こんなに嫌な気持ち、やるせない気持ちになるのだろう?」と思っていた筆者ですが、出町ゆかり議員の質問内容で、「これか!!!」と気づいた筆者。
そうなんです!
民間学童保育は、「学童保育」じゃなくて「ビジネス」なんですよ。
べつに習い事をさせたいわけじゃないし、色々な特色ある放課後を過ごしてもらいたいわけじゃなく、「子どもらしい生活ができる場所」を必要としているだけ。
「社会全体で子育て」「地域全体で子育て」という言葉は、筆者が子どもを授かる前からたくさん耳にしてきました。
しかし、「子育て」を始めた途端、子どもをターゲットにした営利団体にお金を払わなければいけなくなる。営利団体の一番の目的は、当然ながら「利益(数字)を上げること」。
利益(お金の収益)を上げるためにつくられた居場所が、果たして、子どもの健全な成長をサポートする居場所になるのでしょうか・・・?
子ども未来部長:
なぜ、出町ゆかり議員が「保育料が高いということを保護者は承知の上で民間学童に行っているのか、違うだろう?」と訴えたか?
それは、公立学童が十分でないから、民間学童を申し込まざるを得ないからであり、保育料はかからないにしても、「必要経費」が後から後から上乗せされる民間学童の仕組みでは、保護者も「入ってみてビックリ!民間学童、こんなにお金かかるの?」と困り果てながら、払う以外に選択肢がない保護者の立場を理解しているからです。
それにしても、市役所側の「いやいや~、それは保護者も合意の上だと思うよー」という答弁は、さながら悪代官のセリフのように感じます・・・。
そもそも、選択肢をつくらず、母親が仕事を辞めるかどうか、選択を迫られる状況を作り出し、民間学童という「ソレ以外に選ぶ道がなかった」という保護者と子ども達に対して、「合意の上で選んでいると思う」とは、あんまりな答弁です(泣)。
出町ゆかり議員:
現在の学童の状況や、高槻市の対応を見ていると、「そんなもん」とマインドコントロールされそうになるんですよね。
「子どもを育てるって、そういうこと」=「子育て罰を受けるということ」
しかし、前回記事と今回記事でご紹介した出町ゆかり議員の質問内容から、国の決まり、法律に照らし合わせても「高槻市役所の主張がおかしい」ということがハッキリと分かります。
この事実を多くの方に知ってもらいたい、と願う筆者でした。
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