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出世商人(文春文庫)㊀

 物語は五人の見習い小僧が汗を流しながら丸薬の製造に取り掛かっているところから始まった。五人の内、一人丸薬の原料を練っている小僧が主人公の文吉である。文吉は一人前の商人を志し、十一歳から遠州屋と言われる薬種問屋で五年間奉公を続けている。それなりに重要な仕事も任せられるほど当主からは信頼されていた。しかしその日は丸薬を街中で売って回る振り売りをしている際、腹痛で苦しそうにしている婆さんに丸薬を無料で与えたこが遠州屋の当主にバレて説教された。文吉はお小遣いが無しになったこともありかなりショックを受けながら久しぶりに実家へ帰った。すると実家では育ての親で艾屋三川屋の商いをしていた父治兵衛が亡くなっており、文吉は悲しみながらも一人になった母のため三川屋を継ぐか奉公を続けていくかという問題を突きつけられた。
 三川屋の商いはというと利が三,四十文程度のわずかなもので、安価な艾を仕入れそれを振り売りと店売りに分けて販売していくといったものであった。現状を打破すべく考えをめぐらす文吉であったが、そこに常陸府中藩松平家で藩医を務める手塚良仙の倅で良庵と名乗る身なりのいい侍が三川屋を尋ねてきた。手塚良庵は自身の家の下女が助けられたこと聞き文吉を訪れたたという。また、蘭方の医者である良庵は現在新しい丸薬を作り始めていることもあり、その販売を三川屋に手伝ってもらいたいという商いの話を文吉に申し出た。文吉は悩み返事を先送りにした。


 手塚が引き上げてしばらくした頃、三川屋に宇平次と名乗る強面の商人が破落戸二人を連れ尋ねてきた。宇平次は紙を取り出し、返済期日は七月十五日だと告げられた。紙を確認すると三川屋店主である治兵衛の署名がさた三両三分の借用証書であった。文吉は声が出ないまま借用証書を読んでいくが、期日までにもう半月を無いことを知った。宇治兵が帰った後、文吉は他にも借用証書があると踏んで、母おぶんに文吉は問いかけた。おぶんは出し渋ったが借用証書を四枚すべて出し、その金額を合計すると、十三両になった。


翌日は、父治兵衛の葬儀となり、町の人が参列する中文吉は墓地の前で両手を合わせながら三川屋を継ぐことを決意した。葬儀に参列していた遠州屋の木瀬之助からは文吉をあと半年か一年したら給金がもらえる手代の地位を与えるとの話があったが、文吉はその誘いを断ることにした。
文吉は早速金策に取り掛かるが、まずは期日の迫る柊屋の二両三分をなんとかしなければならなかった。(遠州屋から退職金として一両貰った)
文吉は町内の質屋から隣町の金貸し屋も回るが相手にしてくれる所はどこにもなかった。すると悪臭を放つ物乞いのお爺さんが近寄ってきて、幸運にも文吉に金貸し屋を紹介してくれることになった。連れて行かれた場所では二両三分貸して、八月までに三両二分耳を揃えて返すという条件で交渉が成立した。ただし返せない場合は孤島に連れて行かれ死ぬまでそこで働かされるといった脅しも添えられた。

早速文吉は借りたお金で柊屋への借金を返し、艾の売り振りに出かけた。

 この辺で断念します、万が一ここまで読んでる方がいたらすみませんでした。そもそも人や店の名前などのその他にも漢字が難しすぎて読むのが苦痛であったにも関わらず要約を始めてしまい、このままでは本を要約していくという行為自体嫌になりかねないので放り投げることを決心しました。
またここまで要約を試みましたが、これで要約になっているのかとても
疑問が残る結果に終わりました。というか一切できなかったと個人的に感じています。
 そして、5巻までのシリーズ作品となる出世商人ですが2巻までしか読み終わっておらず、読んでいる時は24歳、中働の女中のお邑と文吉ペアを推してました。
 万が一ここまで読んでいる方がいればごめんなさいと感謝通り越して感激です、ありがとうございました。

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