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劇団 #ノーミーツ #むこうのくに 演劇ならではの「ライブ感」を感じたフルリモート演劇 8月に追加公演あり

ライブ感は演劇の大きな魅力

演劇の面白さはライブ感と作り込みの両方だと思う。
ブロードウェイで行われているようなロングラン公演だと作り込みの魅力が大きくなる。一方で、長くても1週間程度の小劇団の公演は、台詞の一つ一つまでライブ感に満ちている。
かつて僕が見た小劇場での演目では、
-本物の動物が客席に突っ込んでくる
-観客をかきわけて登場したユンボが舞台を破壊する
などの演出があった。
エンジンのにおい、クローラーのきしみ、飛んでくる破片、動物の息づかいなどはCGやVRなどでは再現できないものだし、そんなときにスマホをとりだしたり、他のことに注意を向ける余裕はなくなる。
そうした大仕掛けでなくても、舞台暗転のときの圧倒的な暗さや、「見える距離で生身の人間が青筋立てて叫んでいる」こと、聞こえてくる役者の息づかいなどは、他の方法では提供できない圧倒的な解像度で、聴衆を引き込む。

リモートでもライブ感に満ちたノーミーツの公演

一方で、人間は8bitのゲームでも感情移入して、泣くほど感動できる生き物だ。今回のリモート演劇「むこうのくに」は、ブラウザ越しに画面の中でしか見れない代わりに、巧みな脚本と演技、チャットルームなどの工夫で、「画面の向こうにリアルな人間がいる」「今行われていることに自分が参加している」ライブ感を観客に与えることに成功していた。

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演劇のほとんどはこうしたテレビ会議のような画面で進行する。一方で僕たちは今の状況で、画面の向こうで生身の人と話すことにすっかり慣れ、それも「ライブ」として受け入れられるようになっている。
脚本も演技も、演劇でないと成立し得ない、「作り込みとライブ感のバランス」に満ちていた。
技術や機能の話というより「今ここで、この形式で演ずるコンテンツとしてどう作り込んでいったか」にこの公演の価値があると思う。

前回の公演も大成功だったようだし、興味を持ったので僕はたぶん今後の新作(第3回の公演)も見るだろう。どこまで演劇として進化しつづけられるのは興味ある。
何しろやっぱりハンデばっかりだ。生じゃないから暗転しても部屋は部屋だし、見ながらTwitterしたりできるし、スピーカーから出てくる音等含めて、どうしても劇場に比べて苦しい所は多い。
お客さんの目線も今は、「ちゃんとエンターテイメントになってるかどうか」ぐらいの、あんまり高くないところにある気がするし。

ゆるい演劇ファンとしてとても楽しめた

僕はそれほどたくさん演劇を見てるわけじゃない。都内で働いて @yositosi @todesking といった演劇好きの友達とよく遊んでいたときに、シベリア少女鉄道とかゴキブリコンビナート、キャラメルボックスみたいな小劇団をよく見たけど、トータル20回は行ってないと思う。
その後は海外に出てしまったので、ブロードウェイなどのプロ演劇は年に3-4回見るけど、小劇場とはすっかりご無沙汰になってしまった。
今でも劇を見るのは嫌いじゃなくて、機会があれば一人で自分で探しても見る。今回は オンライン対談の縁から@kyun_kun に誘ってもらい、久々に演劇を見る機会になってよかった。

@yositosi  は大学時代などに年間100回近く見てたらしく、そのレベルの演劇ファンはいっぱいいるのだろう。普段から演劇をよく見る人が、これを見てどう思ったのかもぜひ聴いてみたい。

8月に追加公演やるようなので、興味持った人はぜひ。


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