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読書録:趣味は何ですか?高橋秀実

趣味らしい趣味がない、という著者が切手収集、登山、88カ所巡りなど様々な趣味に耽溺しているふつうの人の話を聞き、いくつかは体験しながら書いていく。
エッセイとノンフィクションの中間のような感じで面白い。「そのおこだわり、俺にもくれよ」というマンガのシリーズがあるが、それにも似た面白さ。

全編を渡って、普通の人間が趣味にハマって耽溺するうちにストイックになっていく面白さを描いているが、中盤のエコロジーあたりから、ゴールを忘れてプロセスにハマっていく、人間と目的についての面白さが際立ってきて、淡々とした書きぶりと相まって、読んでいていろいろリフレッシュできる効果を感じた。

これは高野秀行の「間違う力」で紹介されていて読んだのだけど、高野秀行の著書含めてこういう「純粋に読んでいて面白い、何の役に立つのかはいまいちわからない」ような本、ネット時代になってからあまり見なくなった気がする。。。


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