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【読む映画】マクドナルドは飲食業じゃない〜ハンバーガー帝国のヒミツ〜

真っ赤な看板に、黄色の特大アーチ。
安くて美味しいハンバーガーに、絶妙な塩加減のポテト。
読むだけでお腹が空いてしまうようですね。

本日は、マクドナルドがどのように世界を席巻したのか?
その裏にいた“真の創業者”と“商業主義の権化”の物語を描いた映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を記事にしていきます。

マクドナルド誕生

世界中で愛されているマクドナルド。
今では言わずと知れた世界企業ですが、創業当社はマクドナルド兄弟が営む地元で有名なハンバーガー屋さんに過ぎませんでした。
当時は今のロゴではなく、あまり目立たないものでした。(下写真参照)
ちなみに“ゴールデンアーチ”と呼ばれる現在の看板は「一目でマクドナルドだ」と分かるように作られたものです。

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(引用:ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ)

ミルクシェイク用ミキサーの営業マンだったレイ・クロックは8台もの同時発注をしたマクドナルドに強い関心を抱きました。

「どんだけ儲かっているんだ?」興味を持った彼は州をいくつもまたぎ、マクドナルド兄弟に直接会いに行きました。
そこで、レイは店舗のあまりの効率性に興味を持ちます。
注文した瞬間にすぐに完成品を受け取れる完璧なシステム。
お店は大繁盛。
レイはマクドナルド兄弟をディナーに誘い、創業ストーリーを聞かせてもらうことになります。

兄弟の商売の始まり

マクドナルド兄弟の最初の起業は小さな映画館の経営でした。
1929年の大恐慌と重なり、すぐに赤字転落。
次に目をつけたのが飲食業でした。
近所のホットドッグ屋が人気なのを聞きつけてすぐにパクります。
このスピード感と上手くいっているものをすぐに取り入れるTTP(徹底的にぱくる)がこの兄弟の強みでした。(のちにこの強みは鈍化してしまうのですが...)

ホットドッグ屋の次に、ハンバーガー屋を起業。
当初は多くのメニューを展開していましたが、スタッフのミスが目立ち経費が膨らみます。
そこで早速PDCAを回したところ、87%もの売上が実はたった3つのメニューから成り立っていることを知ります。
ここからマクドナルド兄弟の「徹底的にムダを削る」ミニマリスト思考が力を発揮します。
ウェイトレス、皿やフォーク、ジュークボックスなどの直接的に売上に貢献していないものを全て廃止。
経費を一気に削り、利益率を上昇させます。

彼らが削ったもので一番インパクトがあったもの...それは「待ち時間」でした。
待ち時間を極限まで減らす為に、テニスコートにチョークで店内図面を描いて、シュミレーションを行いました。
どの動線にすれば一番ムダなく、効率的に商品を提供できるのか?
何度も図面を書き起こし、実際にスタッフをテニスコート上の擬似キッチン上で動かし、究極の配置を発見。
6時間ぶっ通しでこの作業を行なったそうです。
この物事を徹底的に極める姿勢が世界企業の礎を築いたんですね。

イノベーションは、批判と共にやってくる

当時はお客様の車のもとまでウェイトレスがお迎えに上がり、そこでオーダーをとるのが主流。
当時は包み紙から直接ハンバーガーを食べる風習もなく、クレームの嵐だったそうです。
革命は常に批判とともにやってくる。
iPhoneが販売開始された時も散々の評判だったのを思い出しますね。

そんな批判にめげずに営業を続けた結果、
革新的なシステム、味の良さからクチコミが広まり、すぐに人気店になったマクドナルド。
これこそがマクドナルド創業期のエピソードです。

フランチャイズ業への大転換

レイ・クロックはフランチャイズ(FC)でアメリカ中にマクドナルドを展開することを強く提案。
しかし、兄弟はその時すでに数店舗で実施していて、これ以上は増やさない意思を固めていました。(品質の低下を恐れた為)
ですが、レイの持ち前の話術で兄弟は説得されます。
その後、異常なまでのスピードで出資を集め、多店舗開業します。

ですが、フランチャイズの大本のオーナーであるマクドナルド兄弟はNOマン。どんな提案にも消極的で商業主義に反対する性格です。
当然、商業主義を重んずるレイとは馬が合いません。
FCの管理者をしているレイの利益は雀の涙ほど。
ついには担保としていた自宅まで取り上げられる可能性も浮上します。
そんな時、銀行での交渉中にとある男と出逢います。
これがマクドナルドにブーストをかけることになるのです。



帝国の始まり

銀行であった男から「土地なんです。土地こそがお金の源泉であり、あなたは実質的支配者になれる。」
その言葉に説得されたレイは単なる飲食店フランチャイズのやり方から脱却することを決意しました。
Franchise Realty Corporationを創業。不動産業で新たな船出をすることになりました。
マクドナルドのFC加盟店は、Franchise Realty Corporationから物件を借りることを契約書で取り決めました。

賃貸収入により、同社は莫大な利益を得る構造を手にしたわけです。
これこそがマクドナルドの拡大にブーストをかけ、加速度的にFC展開が進めた勝因と言えます。

冷徹なビジネスマン

その後、マクドナルド兄弟とのトラブルは増加の一途をたどり、
270万ドルでレイ氏はマクドナルドに関する権利を正式に買い取ることにしました。
買収契約は締結され、マクドナルド兄弟は一号店の名前もThe Big Mと改称せざるを得なくなったのです。
のちに、レイはその店のすぐ近所に大型マクドナルドを出店し、The Big Mは数年で廃業に追い込まれてしまいました。
良いプロダクトだけでは永続的な成功は得られないのだと...綺麗事だけではご飯を食べることはできないことを証明していますね。
ファイナンスの知識と、横断型で広い視野を持ってビジネスを掛け算する思考があったからこそ今のマクドナルドがあるわけですから。

「マクドナルドは飲食店ではない。不動産業だ。」

世界企業の礎を作ったのは常識を破壊するような大胆なアイデアとその実行スピード、そして、
時に冷酷とも言える商業主義がもたらした不動産業への転換だったわけですね。

「レイ氏が成功したのは運が良かったから」と思う人もいるかもしれません。
しかし、私はそうは思いません。

チャンスの神様は、行動を起こす者の前にしか姿を表しません。
そして、そのチャンスの神様をみても何もひらめかない人が大半です。

レイはマクドナルド兄弟からミルクシェイクミキサーの同時発注を受けた時に「ん?」と思えました。
そして、その違和感を察知しただけでなくすぐに彼らに会いに行きました。
「遠いから、行けない」「時間がない」「お金がない」彼がもしそんな言い訳をして自分自身にストップをかけていたら、
今のマクドナルド帝国は存在していませんでした。

感情が動いた時に、その感情を流してしまうのではなく即行動。
直感に従うことの重要性をこの映画で学びました。

自らの強みである話術で人を巻き込んで、
最終的には完全に飲み込んで自分の養分に変える。
この強引さと貪欲さこそが今日のマクドナルドの生存力を作り、今のグローバルカンパニーの背骨を作ったと考えています。

レイ・クロックが人間性に難ありな冷徹な経営者として描かれているところがスティーブ・ジョブズと重なる部分がありました。
「成功は大胆な者を好む。」のことわざはやはり正しいのだと思わざるを得ません。
経済的な成功だけを求めて、人を蹴落とす起業は個人的には好きではないです。
ですが、世界企業を創るレシピには、人から嫌われることを恐れずに大胆不敵に革命を起こすスパイスが求められていることも事実だと思います。

もし、あなたが起業するなら、どんな会社にしたいですか?
そして、どんな起業家のスタイルを目指しますか?

現在、26歳の私は90株式会社という「世界で一番、人の可能性を信じる会社」を経営しています。
代表取締役としての歴はまだまだ浅いですが、ビジョナリーで熱い起業家でありたいと思っています。
いろんな方とお話して、人と人をつなげるパイプ役でもありたいと願っています。
この記事を読んで、感想や意見を送る相手が欲しければぜひ私にメッセージを送ってくださると嬉しいです(^ ^)
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