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ほぼノンフィクション小説【創成期】

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※現在執筆進行中です。 これは実体験に基づいたエピソードを小説家したものです。 母との死別、引きこもりをした少年がどうやって人生を取り戻していったか、それらをストーリーとして記…
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#絶望

【創成期】 プロローグ  第1章 (1/3)まとめ

本作品は筆者の引きこもり経験から抜け出した体験に基づいて執筆したものです。 ーーーーーー…

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P10 慣れない手紙

彼が去ったと思われる時から1時間ほどたった頃、ようやく私は玄関に向けてそっと歩を進めた。 …

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P9 無の弾手

頻繁に過去に飛ぶ私の意識を呼び戻すように、また玄関のチャイムが鳴った。 2年の引きこもり…

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P5 幻想とうつろ

私が「死」というものを理解したのは12の時だ。 前の宵、おやすみの言葉をかけた相手が、翌日…

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P3 窓外のハイエナ

がやがやと甲高い女性の話声が聞こえる。 どうやらそれは薄いカーテンと窓で仕切られた家の外…

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P2 小さな世界の均衡

その日の1日はいつもと同じ、取るに足らない1日になるはずだった。 目覚め、食し、戯れ、再び…

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P1 「虚構の世界」

かつて私は、自分を”誰よりも孤独で救いようがない人”だと考えていた。 今考えれば非常におめでたい話だが、当人とっては世界の真実だった。 もちろん、そんな逸脱した主張を聞かせる相手はいない。 聞かせようと思う相手もいなければ、言ったところで誰も私の言葉に真剣に耳を傾けるわけではないのだ。 そう思っては日々、心の隙間に虚無を広げ、私は納得していた。 私は誰よりも、救いようのない人だと。 人が孤独を感じるのは独りぼっちの時ではなく、 自分だけの空間が肥大化してしまった

【創成期】 プロローグ

人が人生のどん底に落ちた時、そこからどうやって這い上がるかを、考えたことがあるだろうか。…

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