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Plumm, For Breakfast, Rosie Alena...今週のおすすめ 5best Songs:2022-23 | abstract pop

今週の個人的なおすすめ新人アーティストを紹介していきます。
あまり先週のリリースの中で新人系のリリースがデグってもあまりピンと来るものがなかったので、少し前の作品からも紹介しようと思ってセレクトしたらUKの新人多めとなりました。
そして最近友人の勧めでポッドキャストも始めてみました。このnoteで更新している「5 best Songs」の内容を話したりしているのでよかったら覗いてみてください。先週の更新が以下になります。

「abstract pop」の「5 best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotify更新しています〜

Plumm

サウスロンドン拠点に活動するシンガー・ソングライター、Plummが新作EP『Chameleonic』をリリース。ここまで個性豊かなでエキセントリックなアーティストは久々に出会ったかもしれません。ロンドンからなぜこんなに才能豊かなアーティストばかり出てくるのか…。本当に不思議でたまらない。彼女自身、Brit School出身の人で、オーケストラなどの経験を経て、現在のソロのスタイルに落ち着いたとのこと。
彼女はDavid BowieやLed Zeppelinなどグラムロックからハードロック、さらにはNina SimoneといったR&B/ソウル、ジャズからも影響を受け、それを彼女の独特な感性のろ過装置を通して、荘厳でダークな質感を持ちつつ、ロマンティックな音楽を生み出しています。
なによりも彼女の幅広い歌声がなんとも素晴らしい。繊細でシルキーな歌声や、ソウルフルで力強くハスキーな歌声まで。作品通して音楽のムードが散漫でもあるため、それに合わせてさまざまな表情を見せてくるこの才能は天下一品。さらにここまで「ジャンル・レス」という言葉が合うアーティストがいるのかというくらい、実験性に満ち溢れつつも、しっかりと"Plummの音楽"が出来上がっています。これはまたまたやばいアーティストですよ。間違いない。今のうちから確実に要チェックです。そのヤバさがわかるライブ映像どうぞ。


For Breakfast

UKの新たな音楽シーンの道を切り拓いたblack midiやBlack Country, New Roadといったバンドが現れて以降、エクスペリメンタルな志を持つバンドが多く現れています。それこそ今年アルバムが話題となったcarolineやdeathcrashもそうかと思います。
そんな中でロンドンから7人組のバンド、For Breakfastが頭角を表し始めつつあります。彼らは先日新作EP『Trapped in the Big Room』をリリース。濃密で洗練された4曲で、彼らのすざましさを体感するのにうってつけ。
ポスト・ロックやサイケデリック、ノイズ、ジャズ、エレクトロなどを融合させた、カオティックな音楽性には驚きです。また楽曲の展開の緩急も素晴らしく、一聴すると散漫しているように聴こえますが、ハードな部分と緩やかな部分の計算された作りが本当にかっこいい。ブルートやサックスといった管楽器もアクセントとなっていて、彼らのバンドサウンドには欠かせない存在ですね。幽玄な奥ゆかしさもあるのに、その中でメラメラと燃えるマグマが常に爆発しているような。これはライブを見たいぞ〜


Rosie Alena

ロンドン拠点に活動するシンガー・ソングライター、Rosie AlenaがデビューEP『Pixelated Images』を〈untitled (recs) limited〉からリリース。このレーベルはdeathcrashやELSAS、Famousなどで知られています。
彼女自身、Carole KingからLana Del Rey、そしてLianne La Havasからインスパイアを受けたと語っていますが、まさにクールでハスキーな歌声はLana Del Reyを彷彿とさせるもの。そこに絡み合うハープやピアノ、ストリングスなどによる、幽玄でたゆたうサウンドもセンス抜群です。
ほんのりとポスト・クラシカルを感じつつ、アンビエントやエレクトロニカのムードに、R&Bやジャズ、インディーなど織り交ぜた彼女の音楽性は、いまのロンドンのシーンでもオリジナリティー高く、洗練されていると感じます。今後も要注目です。


Maebh

UKのカンブリア拠点に活動するアーティスト、Maebhがデビュー EP『By The Way』をリリース。BBC Radio Introducingの「Track of the Week」を獲得したりと徐々に話題になり始めています。
流麗でオーガニックな質感のサウンドで、メロウで甘美な歌声が絡み合う音楽性は、心の安らぎを与えるよう。ソウルやファンク、民族的な要素を掛け合わせた独特な浮遊感とグルーヴに、インディー・フォークやドリーム・ポップなどをブレンディングさせた、爽やかで陶酔的なムードに仕上げています。まるで木漏れ日が気持ちよく、ゆったりとした桃源郷にいるような、柔らかくノスタルジックな音楽でかなり最高。


Future Husband

ナイジェリアをルーツに持つオランダ拠点に活動するSSW、Adura Sulaimanによるソロプロジェクト、Future HusbandがデビューEP『I Love You Foever』をリリース。
清涼感のあるバンドサウンドの中に、繊細で滑らかな美声が折り重なる、うっとりするような音楽に仕上げています。音楽性としてはインディー・ロック〜ポップなバンドサウンドの中に、R&Bやファンクなど混ぜ合わせたオルタナティヴ・ポップを奏でています。ギターの歪みのダイナミックさも楽曲のところどころに入っていて、その展開の抑揚があることで、よりシネマティックで感動的な音楽にしているのも彼女の魅力です。






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