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Charlie Burg, zannie...今週のおすすめ 5 best Songs:2022-34

いまだに1975の夢に浸り続けてしまっているブログの中の人です。余韻に浸りすぎて全く更新できていませんでしたが、今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

ポッドキャストも始めているのでぜひのぞいてみてください〜

Charlie Burg

デトロイト出身でNY拠点に活動するベッドルームポップアーティスト、Charlie Burgが待望のデビューアルバム『Infinitely Tall』を〈FADER Label〉からリリース。彼自身が経験した人生を5曲ごとを3つの章に分けて構成された15曲入りのアルバムに仕上げているそうです。
西海岸の風を感じるような仕上がりに、Stevie Wonderの風も感じさせるファンクやソウルを織り交ぜたグルーヴ&メロウな作品となっています。壮大な70~80年代的なロックのテイストや、ジャズ、民族的な要素もブレンドさせて、よりムーディーでとろけるようなサウンドに。そこに優美で甘い彼の歌声が溶け合い、最高に極上の音楽となっています。まるでTom MischとRex Orange Countyがセッションしたような、ジャズとポップスが程よく混ざり合った絶妙な音像が、彼の特筆すべき才能かと思います。
ちなみに彼の所属するHard Car KIdsも去年出したEPを個人的なベストにセレクトしているのですが、そちらも最高なのでぜひ併せて聴いてみて下さい。


zannie

この企画で今年の初めに紹介した、NY・ブルックリンで活動するシンガーソングライター、Zannie Owensによるプロジェクト、zannieがデビューアルバム『How Do I Get That Star』を〈Kill Rock Stars〉からリリース。
4年の歳月をかけて制作された今作は、カントリーやフォークを基盤にしつつも、ローファイな質感のヘロヘロな感じや、サイケデリック、ブルースなどバラエティーに富んだ11曲を収録。そこにシルキーで透明感漂いつつもハスキーな美声が重なり合う作品に仕上げています。どこか怪しげで不穏なムードを醸し出しつつも、幻想的で美しい音像にまとめ上げているのが面白いです。Angel OlsenやWeyes Blood、Phoebe Bridgersに通ずるような才能を持ち合わせたアーティストかと思います。


Telenova

オーストラリア・メルボルン拠点に活動する3人組バンド、Telenovaが新作EP『Stained Glass Love』をリリース。コロナ禍でデビューしたにも関わらず、すでにオーストラリア国内の新人の中ではかなりの人気を博している彼ら。
その魅力は90年代的な煌びやかなサウンド中に潜んだ、メランコリックさを感じられる独特なポップサウンドにあります。哀愁漂うシルキーな美声も相まって、儚さや綻びも感じつつも、どこか強固さも感じられるリズム隊のムードの塩梅が素晴らしいんですよね。影響受けた音楽を掘り下げた記事を見ると、JamiroquaiやYeah Yeah Yeahs、Vampire Weekendとなるほどと思うアーティストともに、The Mars VoltaやLimp Bizkitが並んでいるのは斬新でした。


Silvana Estrada

メキシコ拠点に活動するシンガーソングライター、Silvana Estradaが新作アルバム『Marchita』を今年の1月にリリース。あまりにもよかったので、ここで紹介します。
全くこのアーティストのこと知らなかったのですが、彼女の情熱的な歌声に一瞬にして心を掴まれました。フォークやボサノヴァ、ジャズをベースとしつつも、基本弾き語り系のサウンドで、そこにストリングスやウッドベース、アンビエントなどを加えた幽玄な音楽を奏でています。ソウルフルで温かく包み込みような美声ですが、孤高のような存在を感じさせる歌声を帯びているのがまた魅力です。


diveliner

LA拠点に活動するSSW/プロデューサー、divelinerが新作『God's Racetrack』をリリース。SoundCloudを中心に2016年ごろから楽曲を発表していまして、2018年あたりからPigeons & Planesから注目されるようになります。
エモラップ的なアプローチをしていますが、本人は「みんな僕のことをラッパーだと思ってたんだ。シンガーになりたかっただけなんだけど、本当に歌い方を知らなかったんだ」と語っています。よくよく聴くと、グランジっぽいギターサウンドや、インディーロック的なビート、エレクトロポップのトラックのアレンジをしていて、そこにR&B的なメロディーやヒップホップなどを絡めた独特な音楽の攻め方をしています。今ではJean DawsonやKennyHoopla、binkiなどがそういった新たな道を切り開いて行っているので、彼もそれに連なるような素晴らしい才能を感じます。

Spotify更新しています〜


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