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90年代の音楽を知らないアナタへ その50 WEAK(93)/SWV ライブはいつも下手。でも曲は歴史に残る名スロー

SWV(=SISTERS WITH VOICES)はデビューから順調だった。プロデューサーはテディライリー。マイケルジャクソンの「DANGEROUS」を大成功に導いた、当時、時の人として絶好調だったひとりである。

そんな彼が手掛けた新人グループが、ファーストシングルの「RIGHT HERE」を筆頭に、次々とヒットを飛ばしデビューアルバムは300万枚という大成功をおさめ、まさかの90年代を代表する名グループアーティストとして名を残すことになったのである。

わたしが大好きな、いや、R&Bを愛聴しているすべての人が大好きといっても過言ではないのがこの「WEAK」というバラード。

「あなたの愛がわたしを弱くさせるの」という、恋に落ちた女性の気持ちを淡々と歌ったラブバラードなんだけど、若い新人が歌うには歌詞がポエティックで、文学的な匂いすら漂う切り口。なんなら演歌っぽい。ただ、このギャップがなかなか素晴らしいと思う。若さ故のバカっぽい内容ではなく、客観的でしめっぽい内容になっているのが、心情に訴えるので今でも通じる所以なんじゃないだろうか。初恋に当てはまるのはもちろんだけど、不倫でも良いし、長年連れ添った相手でも良い。どんなシチュエーションにも当てはまるのが良い。

そんな歌の良さが純粋に老若男女に受け見事ポップチャートNO.1に輝き、歴史的な1曲となった。それ以来、TVや授賞式、ライブステージなどで彼女たちの歌を聴く機会が増えたわけだけど、兎に角SWVはライブではダメだった印象。

兎に角いつでもダメ。スタジオ録音では綿密に組み立てられるためか、極上なハーモニーも聴き心地が最高なのだけれど、ライブではテンションが上がり過ぎているためか、特にフロントパーソンのCOCOがいつも暴走しちゃうのだ。当時はちゃんと聴きたかったからその下手さが凄く嫌だったのだけれど、最近YOUTUBEでいろんなライブを見てみると、やはり下手なんだけれど、彼女たちも若かったんだなと、妙にシンミリしている自分がいる。

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