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牛乳に含まれているホルモンで乳ガンになるの?

妊娠している乳牛から搾乳された牛乳には、大量の女性ホルモンとインスリン様成長因子IGF-1が含まれているために乳ガンを誘引する、という説である。

これは本当なのか?

この説も、先のカルシウムが骨粗鬆症の原因と言う説と変わらず、『分からない』だ。カルシウムの説の根拠も乏しいものだったが、

これは日本人での検証も行われていないので、さらに根拠が乏しいものとなっている。

戦後、牛乳を飲む量が増えた、乳ガンの診断率が増えた、イコール牛乳のせいという公式がここでもよく使われる。

さらに、イギリスの学者が、自らの乳ガンを乳製品を立ち切ることによって克服したとある。それはその人個人の問題で、では他の個人、他の人種に通用するのだろうか。

前も言ったとおり、日本人で行った研究結果をしっかり出すべきだと思う。もし、それで乳ガンを誘引するという結果が出るなら、著書でなく、しっかり研究論文として世に送り出してほしいものだ。

しかし、これはまだ、乏しくとも根拠が書いてあるだけましだ。

ひどい作者は、女性ホルモンとインスリン様成長因子IGF-1という名前だけ出して、ガンや不妊の原因になると書いてあるだけだ。

完全に読者をバカにしている。もしくは、読者を全て内分泌・外分泌の専門家とでも思っているのだろうか。

ここまで読んで、やっぱり賛成派の回し者と思われる方もいるかもしれない。僕はあくまで中立。牛乳が安全にしろ、危険にしろ、無理矢理飲ませるものではないと思っているし、現在の関係団体や学校給食のやり方もおかしいと思っている。

だが、ここで大事なのは事実であって、『かもしれない話』ではない。

ガンになる確立は遺伝子レベルで調査出来る時代だ。大衆への問題提起ではなく、個人レベルでのアプローチの方がよほど大事ではないか。

牛乳でガンや不妊になるといった根拠の乏しい喧伝に惑わされず、今後、乳製品と自分、そして家族がどう付き合っていくのか、真剣に考える時代が来たと、牛乳屋として思っている。

野菜や魚のように、信用できる酪農家を選ぶ自由。

そんな世界が来るように、強制される牛乳に根拠の乏しい理屈を叩きつけるだけでなく、戦後から70年以上続く今の形をどうやったら変えていけるか、みんなで考えていく世の中にしていきたい。

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