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炎上しない仕事の進め方

コンサルタント時代に色々な先輩に叩き込んでいただいた結果、自然と身についていた効率的な仕事の進め方について、みなさんの参考になればと思い、言語化しようと思います。(後輩やインターン生に対して指導する際に、イチから説明するよりもこれを読んでもらうほうが早いという狙いもあります。)

私も元々は、段取りが上手くありませんでした。結果、仕事にかなり時間がかかっていて、遅くまで働くことでなんとか日々の仕事を回していました。
ただ、毎回今回紹介する内容をやるようになってからは比較的手戻りなく、効率的にタスクがこなせるようになった気がします。
今回紹介するアプローチはどんな種類のタスクでもある程度応用できる方法だと考えています。
基本的には上司やクライアントに頼まれたタスクが対象ですが、範囲を拡大したらプロジェクト全体の運用にも適用できる考え方です。

タスクを依頼されたときにすること
1.目的、納期、成果物のイメージを確認する

まずどんなタスクでも目的を明確にすることが重要です。大枠の目的、つまり何に使うか、どうなったら成功かさえずれていなければ、そこまで大きな認識のずれは生まれません。逆に、目的が合意できていないと後で「全然違う!」となるリスクが格段に高まります。
あわせて、納期も確認しましょう。よく「なるはやで!」という上司がいますが、これは危ないです。「なるはや」が2時間後なのか、今日中か、今週中でいいのかはっきりさせましょう。
成果物イメージも荒くていいので早い段階ですり合わせましょう。ここが擦り合っていないとあとで「なんか違うんだよなー、やり直し」という地獄のループに入ります。
人によっては明確な指示を出さない(出せない)上司もいます。そんなときでも自分から明確にさせにいきましょう。

スケジュール設定
2.実施するタスクを作業時間の見積りが可能なレベルまで分解する
スケジュールを立てるときには、具体的に動き始められるレベル、言い換えれば作業時間見積もりができるレベルまでタスクを分解しましょう。やることがはっきりしない状態で作業に取り掛かるのは辞めましょう。
その上で、スケジュールを作成するのですが、この時タスクの所要時間をボトムアップに積み上げるのではなく、ゴールから逆算するようにしましょう。
この段階で、間に合わないことが確実なら早めにアラートをあげる、優先度の低いパートは削るなど、対応が必要になります。早めにリスクが共有されていればチーム内でなんとかなりますが、納期ギリギリだと妥協せざるを得ません。そのような状態は避けたいですね。

また、タスクを細かく分解することで、集中しやすくなる、進捗を可視化、共有しやすくなる、小さな達成感を積み重ねられるのでモチベーションを保てるなど、副次的なメリットもあると言えます。

3.人の協力が必要なタスクは先に固める
多くの場合、仕事を完全に一人で完成させることは少ないでしょう。
他者にヒアリングしたり、一部タスクを依頼したり、レビューしてもらったり、協力が必要になります。この辺りの調整が後手に回ると、往々にしてボトルネックになります。
人に頼む事がある場合は、できる限り前もって予定を抑えに行きましょう。
また、設定したレビュー、会議などがマイルストンになり、それに向けて作業を進められるようになります。
特にレビューに関しては、「出来てから上司の予定抑えて見てもらう」ではなく、「設定したレビューまでに見せられるようにする」というマインドで進めると、結果的に仕事が早くなるように思います

タスク実施
4.前例がありそうなら探しに行く
タスクの種類にもよりますが、完全に新しい仕事というのは多くはないです。社内外に経験者がいるのであれば頼りましょう。パクるのではなくて、先人の知恵を借りてショートカットするからこそ、限られた時間の中で自分ならではの付加価値を載せることができます。活用可能なフォーマットやフレームがあるのにそれをゼロから開発する必要はありません。

5.難しくて重要なことから始める
人間の性として、どうしても取り掛かりやすい簡単なタスクから始めたくなってしまいます。ですがそこをぐっとこらえて重要度の高い、難しい課題から始めましょう。簡単なタスクであれば、最悪根性で乗り切ることも、人に振ることもできます。難しい部分に頭が使えるよう、余裕のある内に取り組みましょう

6.作業時間を計測し、見積との差分、その原因を把握する
特に最初のほうは、想定した作業時間と実際の作業時間に差分が生まれると思います。
この差分をきちんと把握し、なぜ差が発生したか、どの部分は想定より早く、どこは遅かったのか理解しましょう。そうすることで自分の得意なタスク、苦手なタスクがわかりますし、次以降の見積の精度が高くなります。
見積時間という制限時間を設けることで、作業自体が早くなり、改善点も明確になります。どうしても苦手で、時間がかかるタスクがあるのであれば、それは他の人にお願いしてしまうというのも一案です。

レビュー
7.目的、ステータスを伝える

レビューを受けるときは、どのような状態で、何を見てほしいのか最初に伝えましょう。
文言、体裁レベルまで見るべきなのか、大枠の流れだけ確認すればいいのかによって、聞く側の注意するポイントも変わるからです。ここがずれた状態でレビューを開始すると、“まだ完成していない図の体裁を延々と指摘される”など、双方にとって不幸なレビューが始まります。

8.極力シンプルに話す、全部読み上げて説明はしない
レビューの際に、資料の内容を全部読んで伝えようとする方がいますが、相談したい部分をピンポイントに伝えるほうがいいと思われます。
基本的に話すより読むほうが早いので、内容理解自体は読むことで済ませ、論点に絞って議論するほうが効率的です。
余談ですが、アマゾンでは会議の開始時にドキュメントを配り、冒頭の数分間は各自それを黙ってじっくりと読み込むそうです。これも聞くよりも読むほうが効率的だという考えに基づいているのでしょう。


9.必ずメモする、理解があっているか確認する
指摘を受けた事項は、極力メモするようにしましょう。いろんな指摘を受け、議論しているうちに、大概1,2個は忘れます。記憶力に期待しすぎず、メモに残しましょう。
個人的には、レビューする側、受ける側の両方が見える形でメモをすることをおすすめしています。そうすることで指摘に対する認識のずれをなくせると考えています。

いかがでしたでしょうか、わかってはいるもののやりきれないことも多いのではないかと感じます。(私自身も常に100%できているわけでもないです。。)

コミュニケーションのとり方は上司やクライアントの好みもあるので確認が必要ですが、今回紹介した内容を徹底していくと、無駄な作業や認識のずれが少なく、効率的にタスクが進められるように思います。試してみてくれるととても嬉しいです!

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