9月12日の米主要企業決算

■9月12日(木)

◆アドビ (ADBE)

アドビ (ADBE) は2024年度第3四半期の決算を発表しました。全体として悪い決算でした。

EPSは4.65ドルで、予想を0.11ドル上回りました。

売上高は54.1億ドル (前年同期比+10.6%) で、予想を4000万ドル上回りました。

営業利益は25.2億ドル、純利益は20.8億ドルでした。また営業キャッシュフローは20.2億ドルでした。

RPO (残存履行義務金額) は181.4億ドルでした。

同社の主力製品であるクリエイティブクラウドの売上高は31.88億ドル (前年比+9.6%、前期比+2.0%) でした。

またドキュメントクラウドの売上高は8.07億ドル (前年比+17.8%、前期比+3.2%) でした。 

●セグメント別売上高

デジタルメディア部門は39.95億ドル (前年比+11.2%、前期比+2.2%) でした。
また年間経常収益 (ARR) は前期比+5.04億ドルの167.6億ドルでした。

デジタルエクスペリエンス部門は13.54億ドル (前年比+10.2%、前期比+2.0%) でした。

●来期の見通し

同社は来期 (2024年度第4四半期) の見通しを発表しています。

EPSは4.63~4.68ドルと見込まれ、予想を0.015ドル下回りました。

売上高は55.0~55.5億ドルと見込まれ、予想を7500万ドル下回りました。

デジタルメディア部門の売上高は40.9億~41.2億ドルと見込まれています。

デジタルエクスペリエンス部門の売上高は13.6億~13.8億ドルと見込まれています。

同社は言わずと知れたクリエイター向けソフト「Adobe Creative Cloud」を主力製品に携える企業ですが、ここ最近の売上高の伸びがほんのり鈍化しています。
そのためコロナ禍の株価を未だに超えられない中、来期見通しが悪化したことで時間外取引にて-9%程度の下落となりました。

ただしサブスクリプション収入がカギを握る中で売上を着実に伸ばしていることには変わりなく、長期で見れば引き続き株価は底堅いと思われます。


◆クローガー (KR)

クローガー (KR) は2024年度第2四半期の決算を発表しました。全体としてそこそこの決算でした。

EPSは0.93ドルで、予想を0.02ドル上回りました。

売上高は339.1億ドル (前年同期比+0.2%) で、予想を2.1億ドル下回りました。

燃料除く既存店売上高は+1.2%で、予想を0.21%上回りました。

FIFO (先入れ先出し) 営業利益は9.84億ドルで、予想を720万ドル上回りました。

グロスマージンは22.6%で、予想を0.6%上回りました。

●通期の見通し

同社は通期 (2024年度) の見通しを発表しています。

EPSは4.3~4.5ドルと見込まれ、予想を0.04ドル下回りました。

FIFO営業利益は46億~48億ドルと見込まれ、予想を1000万ドル上回りました。

設備投資額は36億~38億ドルと見込まれ、予想と一致しました。

フリーキャッシュフローは25億~27億ドルと見込まれています。


※当記事はファンダメンタルズにおいて事実の正確さを満たすために尽力していますが、万一事実と異なる点等ございましたらお気軽にご教示ください。

※企業決算は売上高やEPS、ガイダンスを考慮し、更に市場の反応とトレンドなど総合的な観点から「良い」「そこそこ」「悪い」と三段階評価としています。
この評価は飽くまでも個人の評価であること、見る方によって十人十色の受け止め方があることをご了承ください。

※決算の来期予測 (ガイダンス) などで "○○ドル~○○ドル" のような範囲で示された場合、その中央値 (0.72~0.78ドルであれば、0.75ドルが該当) を以て予想と比較する慣例があります。
また決算発表の予想をすべて超えていても、前期や前年比との比較で成長度が落ちたと判断されれば株式が売られやすいことにも注意が必要です。

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