99%の悪意と1%の事実

坂道テレビの拡大版を観ました。
私にとって最も衝撃的だったのは紅白円陣での平手の細さでした。欅坂としての最後のパフォーマンスをするにあたって様々なことがあったんだろうと思えて涙を抑えきれませんでした。

このタイミングでまたしても某週刊誌の記事が出ました。
平手ファンとしては腸が煮えくりかえるような思いですが、ビジネス的には最も効果的なタイミングを見計らう商魂にだけは感心します。
アンチも他オタもケヤオタもみんなツイッター等を見ている時間帯ですから、どうやっても目に留まらざるを得ません。
このような平手バッシングの記事が続いていることについて、運営の意図は別で書きたいと思いますが、週刊誌がなぜあのような内容をどんなネタで書いているのか、内容は嘘なのか本当なのか、ビジネス発想の観点から私なりの推測を書いてみたいと思います。いつものことですが、あくまで私なりの推測でしか過ぎませんので、本気で信じないで下さいね。

多様な物の見方
人は、その育った環境など様々な内的外的要因から、非常に多様な考え方を持っています。ビジネスの世界では「価値観の違い」という言葉で表わされることも多いです。日本はほぼ単一民族(アイヌ民族もいます)ですし、宗教の影響が少なく、全国で国が検定した教科書で学習しているので、大きな価値観の違いは生まれにくいと言われています。鎖国の時代はそれで良かったのかもしれませんが、今はビジネスでは国際的な競争を避けて通れる時代ではありません。
そのため、ダイバーシティとかその次はインクルージョンだとか言って様々な価値観をうまく使ってビジネスを生み出そうとしています。
たとえば、リンゴというものを、目の前で見ていない人に対して説明して下さいと言ったらみなさんはどう説明するでしょうか?
「真っ赤で握りこぶしより少し大きな果実で、上の方に茶色い枝の端が付いています」「酸味と甘みのバランスが取れていて、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です」と説明する人もいるでしょう。でも「青くて茶色い反転がそばかすのようにあります」「ゴルフボールぐらいの大きさです」「柔らかく煮てパイに入れて食べるものです」という説明もあるかもしれません。はたまた「ハイヒールの片割れです」とか「ビートルズのメンバーです」「ものまねタレントです」「アップル社のマークです」という説明も間違ってはいません。
このように、ひとつのものを違う価値観で見れば様々な見方ができるのです。
ご存知の方も多いと思いますが、グローバルな視点で見るととかく対立軸で語られることが多く、全く異なる価値観と思われているキリスト教とイスラム教も、元はどちらも中東起源でアブラハムの宗教と呼ばれ同じ神を信仰しているのです。

実際にあったことは何?
では、今回の記事で「リンゴ」に相当する実際にあったと思われるものは何でしょうか?
かなり強引ですが、私は以下の10個ぐらいではないかと思っています。
①平手は秋元Pを信頼していた
②秋元Pは平手の才能を高く評価していた
③平手は握手会で襲撃されそうになりそれ以降握手会に出なくなった(発煙筒事件)
④平手と秋元Pは曲やパフォーマンスについても良く相談していた
⑤漢字とひらがなの合同選抜の話があり平手やメンバーが反対した
⑥長濱ねるはとても活躍していた
⑦長濱ねるが漢字専任になった
⑧長濱と志田には信頼関係があって何でも相談していた
⑨志田も長濱も卒業した
⑩1月に平手の脱退、鈴本と織田の卒業、佐藤の休養が発表された
いかがでしょうか? ⑤以外はファンなら誰もが知っている話ではないでしょうか?
同じ事実を元に、悪意を持った憶測による記事を関係者の伝聞という形で書くとあのような記事ができあがるのではないかと思っています。

悪意を抜いたらどうなるの?
では、この事実(上記⑤も事実だと仮定して)を違う視点で書くとどうなるでしょうか? 私は記者さんのような美文は書けませんが、以下のようなものを例として書いてみました。(もちろんフィクションです)

文例
オーディションでいち早く平手のポテンシャルを見抜いた秋元は平手を欅坂のセンターに据え、デビュー曲のサイレントマジョリティで大成功を収め新しいアイドル像を創り上げた。
平手もまたその期待に応え、若干14歳の中学生でありながら天賦の才能を発揮して様々な提案を行い、自らの才能を不断の努力で磨き上げ、多くの多才なクリエイターと共に今の欅坂の姿を創り上げた。この楽曲を届けるというスタンスは多くの人の共感を呼び欅坂は破竹の進撃を続けることとなった。
一方、金儲けをしたい運営サイドは少女たちを売り物としか思っておらずグラビアや握手会など従来型アイドルビジネスも強いていたが、14歳の平手は健気にアイドルでもあり続けようと自らを鼓舞して頑張っていた。
だが、2017年6月24日(FC結成日であり平手の誕生日前日)行きすぎたアンチが発煙筒と刃物を持って握手会を襲撃する事件が発生。幸い未遂に終わったが、翌日以降も握手会を強行し平手らを「欠席」扱いにしようとした運営との溝は深まっていった。
運営としては握手会で稼がなくてはならないため、当時はまだ人気が無かったひらがなけやきのメンバーを選抜という形で欅坂に入れることで握手会の人数を増やし、あわよくば選抜総選挙(AKBグループではこの投票権付きCDが最も売れる)も行うことを画策したが、楽曲に共鳴してくれているファンを大切に思う平手にとってはとても許せることではなく、メンバーと一緒になって反対すると共に秋元Pにも訴えたため、この案は実現されることはなかった。
襲撃事件やアンチによるSNSや握手会での心ない発言で心に深い傷を負い、笑顔が消え握手会に参加できなくなった平手に変わって、アイドル的な活動を担っていったのが長濱ねるである。最終オーデションに母親の反対で参加できなかったにも関わらず、その高いアイドル性と頭の良さに着目した秋元Pらスタッフの計らいでひらがなけやきとして活動を始め2ndシングルからはひらがなと漢字の兼任として活動を行っていた。彼女はこれ以降兼任を解かれ、水着を含めた写真集を出したり多くのテレビ番組で笑顔を振りまいたりとハードな活動を続けさせられてきた。疲れきった長濱は同世代で気の合う志田によく相談していたが、志田も心身を壊して故郷新潟へと一時的に帰っており、心配した長濱が新潟を訪ねた際に志田とその幼なじみが週刊誌の餌食となってしまい2018年5月から休養し11月に卒業することとなってしまった。アイドル的な活動を平手に相談するわけにもいかなかった長濱は相談相手を失った形となり、まさに充電する間も無く放電し続けるような状態となってしまい、2019年3月に卒業を表明することとなってしまった。長濱も志田もまた運営の金儲け主義の犠牲者と言えるだろう。
平手は、長濱や志田とは寮が同じで初期からお互いを信頼しあって活動を続けており、この二人が抜けた後は心の支えを失っていた。
運営はこのタイミングで、以前できなかった金儲けアイドル路線に舵を切り選抜制や9thからの路線変更を行うこととしたが、平手には反対する気力は既になく、ただ自分がその路線には進めないために脱退を申し出た。盟友の鈴本はこういった中でモチベーションを下げて活動できなくなり、アーティスト肌の佐藤もまた不調が続くようになっていった。
最終的には、CM等の契約が切れる1月に脱退、卒業、休養することとなり、先日の発表となったものである。

物の見方と表現の仕方
いかがでしょうか?
同じことを元にしても、視点を変え表現を変えると大きな違いが生まれくる例として書いてみました。
多様なものの見方や価値観は尊重しつつも、事実と憶測はきちんと整理することはとても重要であり、私自身もそのようなことができる人間になりたいと常々願っています。まだまだ未熟で叶えられませんが。

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