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レコード・コレクターズ誌 2022年2月号「 この曲のベースを聴け!」

レココレで定番化してきたパート別「名プレイ100選」。
楽器をやっている人は各楽器ごとに聞き分けたりもしてるだろうけど、一般リスナーには新しい視点を与える企画かもしれません。

で、僕は、王道のクラシック・ロックはパイセン方にお任せして、他の人が選ばなさそうなヘンな視点で選びました。
つか、自然にそうなっちゃうw
多くの人に納得できない選曲だな~と納得していただけるでしょうw
1つポイントを言えば、プレイの凄さというのもあるけど、曲の中でどんな役割を果たしているかもベースの聴きどころだと思うんですよ。

掲載される100曲のリストが届いて、あっこれ忘れてた!と思ったのが、’Til Tuesday「Love In A Vacuum」。
いとしのエイミー・マンさまを忘れるとは何たる不覚!

「Forget Me Nots」が載らないのは納得がいかない!
って、みなさんそういうの何かしらあるんでしょうねw

僕が書いたのは●をつけた5曲。
◯はほかのライターさんが書いている曲。

楽曲名 / アーティスト名 / ベース・プレイヤー / 収録盤
●Walk On The Wild Side / Lou Reed / Herbie Flowers / Transformer
ロックの中のWベース。
◯Miss You / The Rolling Stones / Bill Wyman / Some Girls
ビル・ワイマンのベースの独特な間の取り方、グルーヴ感が分かりやすいかと。
Nashville West / The Byrds / Skip Buttin / (nontitled)
スキップ・バッティンの他パートとバトっているようなリードベース的存在感
With Or Without You / U2 / Adam Clayton / Joshua Tree
ただのルート弾きなのに、これがないと成り立たない存在感。
TNK (Tomorrow Never Knows) / 801 (Phil Manzanera) / Bill MacCormick / 801 Live
ジャケットも含め、70年代UKプログレのベースを代表して。ビル・マコーミックはマッチング・モウルのメンバー。
●Coyote / Joni Mitchell / Jaco Pastorius / Hejira
ハーモニクスを交えたプレイ。
Stranger in My Own Home Town / Elvis Presley / Tommy Cogbill / Back In Memphis
アメリカンスタジオ録音。南部の音。トミー・コグビルの音はどこかカントリーを感じる。
L.A. Woman / The Doors / Jerry Scheff / L.A. Woman
ベース入りのドアーズ。この疾走感はベースのおかげ。
◯I Love The Sound Of Breaking Glass / Nick Lowe / Nick Lowe / Jesus Of Cool
ニック・ロウはリズムというよりサウンドの一要素的な不思議なプレイをする人。
Eyes Of The World / Grateful Dead / Phil Lesh / Wake Of The Flood
フィル・レッシュの自由気ままなふわふわした音使い。
Starless / King Crimson / John Wetton / Red
歪み系ベーシストといえばこの人。1曲の中での音色の使い分け。
●Let’s Stay Together / Al Green / Leroy Hodges / Let’s Stay Together
ハイ・サウンド。歌メロの裏ラインを弾くベースの基本。美しすぎるベースライン。
Billie Jean / Michael Jackson / Louis Johnson / Thriller
あらゆるシーンで援用されたベースリフ。
Womans Gotta Have It / Bobby Womack / Mike Leech / Understanding
マッスルショールズ産のニューソウル。印象的なベースラインを弾いたのはデヴィッド・フッドかと思いきや、マイク・リーチ。
Forget Me Nots / Patrice Rushen / Freddie Washington / Straight From The Heart
スラップの名リフ。R&Bベーシストが一度は通る道。
◯If You Want Me To Stay / Sly & The Family Stone / Rusty Allen / Fresh
J-POPにも援用されまくっているベースライン。
Heaven Must Be Like This / Ohio Players / Marshall ‘Rock’ Jones / Skin Tight
OMAR「There's Nothing Like This」のルーツ的な”空気を作る”リフ。
Street Walking Woman / Marlena Shaw / Chuck Rainey / Who Is This Bitch, Anyway
16ビート、4ビート、キメがめまぐるしく展開される、これもベーシストなら一度は通る道。
●What Is Hip / Tower Of Power / Francis ‘Rocco’ Prestia / Tower Of Power
ミュートの鬼。
●P-Funk (Wants To Get Funked Up) / Parliament / Bootsy Collins / Mothership Connection
オートワウをかけた音色と完全にフリーなプレイ。

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