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JAPANESE ROCK 80's 名盤選

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79年から93〜94年頃までの日本のロックを盤単位で紹介。 音楽的な側面から検証・紹介していきます。
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#80srock

58枚目 ARB「W」(1982年)/ワークソングを歌いはじめた硬派な社会派バンドの最初の到達点

58枚目 ARB「W」(1982年)/ワークソングを歌いはじめた硬派な社会派バンドの最初の到達点

ARBは2018年でデビュー40周年。10月にはドラマーのKEITHを中心に、EBI(b)、田中一郎、斉藤光浩、内藤幸也(g)という元メンバーたち、MAGUMI(Lä-ppisch) 、延原達治(THE PRIVATES) 、宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))ほか、大勢のゲストが集まり、40周年を記念するライブが新宿ロフトで行われました。しかし、そこに石橋凌の姿はありませんでした。

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57枚目 YBO2「GREATEST HITS Vol.1」(1992年)/ノイズとインプロヴィゼーションの裏に潜んだポップ感覚

57枚目 YBO2「GREATEST HITS Vol.1」(1992年)/ノイズとインプロヴィゼーションの裏に潜んだポップ感覚

YBO2(イボイボ、後にワイビーオーツーに統一)は、雑誌フールズ・メイトを創刊した北村昌士を中心に、84年に結成されたバンドです。北村はトランス・レコードという、これまた80年代を代表するインディ・レーベルを主宰しており、そこでは<ポジティヴ・パンク>と呼ばれる音楽性を持ったバンドや、より実験的な色彩を持ったバンドのレコードをリリースしていました。その中で最もリリース枚数が多かったのがYBO2でし

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56枚目 浜田麻里「In The Precious Age」(1987年)/浜田麻里に見る90年代への視線

56枚目 浜田麻里「In The Precious Age」(1987年)/浜田麻里に見る90年代への視線

超ひさしぶりに書きます。

浜田麻里さんは今年でデビュー35周年。デビューの時が20歳ですから、今年で◯歳とかそういうことはいいんですが(笑)、あのパワフルな歌唱とハイトーンが今でもまったく変わらないのは驚愕です。

いわゆる”ジャパメタ”といわれるジャンルは、91~92年頃を境に失速していきます。そんな中で人気を高めていったのが(JAPANが付く前の)Xと浜田麻里でした。どれもヘヴィメタルらしさ

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