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2,30代から考えるべき、フリーランス50歳の壁

こんにちは。
エンジニアのキャリアの最適解を日々模索しつつ、エージェント活動に勤しんでいるROSCAの鈴木です。
現在月におよそ100名程度のフリーランスエンジニアさんとオンラインでお話をしているのですが、最近よく感じることがあります。

それは、50歳以降のキャリアを考えていない方が多い、ということです。「今後のキャリアの展開をどう考えられてますか?」と質問をすると、意外にも「あまり先のことは考えてないですね。」とか漠然と「このスキルを身に着けたいですね。」という"今"に対する回答がほとんどで、年齢を重ねてからどう生き残っていくかの戦略を考えている方はほとんどいません。

今回は実際50歳以降の案件探しのハードルがどれくらい高いのか。また、面談の際に僕がお話している50歳以降のフリーランスとしての生存戦略をお伝えしたいと思います。

もし、この記事を読んでフリーランスとしてやっていくのは難しいと感じた方は、45歳までに転職することをおすすめいたします。正社員の転職にもこれまた年齢の壁があるためです。
このトピックについては、後日別途執筆してみようと思います。

最近のフリーランス動向 

内閣府が出しているデータ(2019年時点)によると、フリーランスは年々増加傾向にあり、その数は「306 万人~341 万人程度」と推計されています。
これは全就業人口の5%で、年々増加傾向にあります。(グラフの赤い部分です)

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さらに、フリーランスエンジニアの方と面談していると、「友人が独立してるから自分も誘われて独立した」というような声も多く、近年「独立するハードル」が非常に下がってきている、ということが考えられます。

これはエージェント企業も増え、企業側もフリーランスを採用する企業が増えてきたことから、「人材優位」な状況となったことで、仕事が受注できないというリスクが一気に下がったためではないでしょうか。

水面下で進んでいるフリーランス「50歳の壁問題」

そんな状況の中で、新たな問題として浮上してくるのが、「50歳の壁問題」です。今までフリーランスとして働く人が少数派だった時代では、基本的に実力のあるエンジニアしかフリーランスとして独立するという道は選びませんでした。ただ、近年の傾向を見ると1,2年の経験で早々にフリーランスとして独立する道を選んだり、単純に報酬が増えるからという理由だけでフリーランスとして独立する方が非常に増えています。

要はロースキルまたは、ミドルスキルのフリーランスが増えているという状況です。この層は20~40代が多く、今は顕在化はしていませんが、50歳を迎えると、今までの潤沢に案件紹介を受けられた状況が一変、紹介を受けられる数が激減し、希望に満たない案件に参画せざるを得ないといった状況になってしまうのです。

企業はなぜ50代エンジニアの採用に消極的なのか

ここで疑問に感じるのが、49歳と50歳の間にそんな壁あるの?あまり変わらないでしょ?という部分です。
これは理由があって、エージェント業に携わっている人間なら、誰しもが知っていることですが、公にフリーランスを募集している案件のほとんどは、非公開で年齢制限がひかれていて、その殆どは40代まで。となっているんです。
これは僕の体感ではありますが、95%、20件のうち19件は40代までと年齢制限がかけられているのではないでしょうか?

当然エージェントがエンジニアの方に案件を紹介する際には、年齢制限が設けられているなんてことは伝えないので、ここで大きな情報格差が生じているわけです。

フリーランスとして50歳以降も生き残っていくためには

じゃあ、50歳以降もフリーランスとしてやっていくのは無理なの?という話になるのですが、全く無理というわけではありません。なぜならば今までフリーランスとして独立して50代、60代と活躍しているエンジニアの方は現実にいるからです。

僕の持論ですが、50歳以降も継続して活躍されてるフリーランスエンジニアの方には2つの特徴があると思います。

1つは、ベーススキルが高いこと
これはドライな話かもしれませんが、企業はミドルスキル以下の50歳以上のフリーランスは求めていません。なぜならば、同様のスキルセットで30代、40代のフリーランスは市場にたくさんいますし、ロースキルやミドルスキルの仕事は積極的に自社の社員に任せ、成長を促そうとするからです。
結果として、50歳以上のフリーランスエンジニアに求められるレベルは上がっていきます。

2つ目は、書類選考の「40代まで」という年齢制限を通過するチャネルを開拓することです。具体的にはいわゆる「コネ」です。
どこのエージェント会社に依頼しても、採用サイトから応募しても、顔が見えないと経歴書の時点で「50代か、、ちょっと厳しいかな」となってしまいますが、人脈なら別です。

今まで参画してきた現場のキーパーソンと交流を持ち続けるとか、エンジニアイベントに出席してどこかのコミュニティに所属、どこかの企業のCTOとつながっておく、等方法は色々ありますが、そういった「チャネル」を最低でも1つ、できれば複数開拓することが非常に重要になります。

一事業者として「競争戦略」を考え続けることが大事

まとめにはなりますが、とりあえずメリットありそうだからフリーランスになるとかではなくて、一事業者として市場での自分の立ち位置を正確に理解し、状況に応じた的確な戦略をとっていく。当たり前のことですがこれが一番大事な部分です。

「今」仕事があふれてる状況だと、戦略を考える必要性は希薄になりがちですが、長く幸せなフリーランスライフを送るためにも是非今一度自分のアクションを見直してみてはいかがでしょうか?

もし、この記事を読んで自分のキャリアの壁打ちをしたいという方がいらっしゃれば、こちらのROSCAフリーランスからご応募ください!

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