440万円は何処へ?金沢方式の弊害

とある金沢市議会議員のブログ。全体で1.9k投稿もあるうち、アメンバー限定記事は2022年5月投稿の1件だけ。その内容はホテルで開催された金沢市四十万公民館会館祝賀会の模様を伝えるものだ。

市議のテーブルに並ぶ豪華な料理の写真、フォークだけでも5本確認できる。名札とキリンラガーの瓶ビールもばっちり。会費はいくらだったのか気になるので招待状をもらった人に尋ねたところ、

日時 令和4年5月21日 午後5時 
会場 金沢国際ホテル2階 フォレストフォート
会費 なし

とのことだ。この豪華ディナー付祝賀会の開催費用は一体どこから出たのだろう。

市議は市からの出席者について言及している。村山金沢市長、野口教育長、安宅生涯学習課長とのことだが、市長は冒頭30分のみの出席で、祝辞の後引き上げたようだ。英断だと思う。



前置きが長くなった。令和4年6月定例議会について。黒沢和規議員の「金沢方式」についての質問と村山市長の答弁

東京出身の黒沢議員は元金沢市職員。「金沢方式」に一定の役割は認めながらも公民館の設置費用などを住民が「税外負担」することに疑問を持っていたようだ。

そして市長も東京出身。「金沢方式」という行政の在り方について『正直、ほんとに、驚きました』と原稿に目を落とすことなく、真っ直ぐ前方を見据えて述べた。

そして、

『庁内横断のプロジェクトチームにおいて、「金沢方式」の課題を整理し今後の方向性を考える』

と表明した。

私見だが、ハコモノとしての公民館は山間部の過疎地を除き廃止が可能だと思う。公民館は生涯学習の場とされるが、学校などの施設は生涯学習のために「貸し出さなければならない」とされている。というわけで、小学校を利用すれば公民館を全廃しても公民館の担っていた活動の継続は可能である。

現に公民館主催の社会体育大会や各種スポーツ大会は小学校や中学校のグラウンドで行われている。建物の設置・維持にかかる支出がなくなればより活動が充実できるはずだ。幸いにも金沢市の公民館は概ね小学校の校区ごとに設置されており、地域住民は学校を使った活動に馴染みがある。

公民館の建設に住民負担があったため、市が一方的に公民館の行く末を決定することは難しいだろう。議員や住民らが声を上げる必要がある。しかし、他の市町村住民にはない「税外負担」をなくそうという観点では市はリーダシップを発揮すべきである。



金沢市四十万公民館の話に戻る。総会資料によると四十万公民館建設期成同盟会は解散時、4,410,136円の残金があった。これは地域住民の「税外負担」であり本来、住民に返還すべきものである。しかし本日まで、返金がないばかりか、公民館報の会計報告にもこれと思しき金額が記載されていない(=公民館には見える形で引き継がれていない)のである。これが表題の疑問である。

そもそも「金沢方式」がなければこのような裏金(残っていれば)または使途不明金(最悪の場合)の疑念は発生しないのである


村山市長と黒沢議員には改革を期待します。
他ではどこも採用しない、ありえない「金沢方式」から全国から視察が殺到するような「金沢方式」への転換を成し遂げようではありませんか!
プロジェクトチームの皆さんにもエールを送ります。


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