今お子さんとの接し方に悩む、すべての保護者の方へ

外出できない日々が続き、いかがですか。元気な人、元気でない人。疲れている人、イライラしている人、意外と楽しいって人、不安な人。いろいろいると思います。

わたしは普段、フリースクール「Riz」という、学校に行っていない子を対象とした教育施設を運営しています。中学1年生から高校2年生までの子が、毎日ゲームをしたり勉強したり、時には悩み相談をしたりして過ごす場所です。

しかし、東京都教育委員会より都立学校向けに休校要請が出ていることを受け、また感染拡大を防止するため、4月6日よりRizも休校の措置を取りました。正確に言うとオンラインコースは稼働しているのですが、現在在籍する子どものうち100%が通学コースを利用しているため、実質休校状態です。

この状況で、ご家庭でうまく対応できないのは当たり前

休校してからまだ1週間ですが、日々保護者の方や中高生たちから、不安の声が届いています。単に「家の中で過ごす」というのと、「家の中で過ごさなければならない」というのとでは、精神的な負担も違います。

「もっと子どものサポートをしないといけないのに」と自分の至らなさを感じて自責している保護者の方もいらっしゃるかもしれません。実際、そういう声も届きます。

うまく対応できないのは当たり前です。未知の状況で、対応策も曖昧で、先行きの見えない中、みんなが不安な夜を過ごしています。

特に子どもにとっては、自分の中のフラストレーションを理解したり、適切に処理するのは至難の業。これまで身体を動かすこと、人とお喋りすること、お出かけすることで消化できていたストレスやモヤモヤが、全部自分の中に留まってしまうのです。読書や映画鑑賞だって、元々好きな子はいいけれど、これまで全くしてこなかった子がすぐに馴染むかといえば、そんなこともありません。

ストレスをうまく消化できず、つっけんどんな態度になったり、ゲームに没頭したりしている子も多いと思います。ご家庭はその分のフラストレーションも受け止めなくてはなりませんから、保護者の方も大層つらい思いをされているでしょう。

だんだん、家庭の歯車がうまく噛み合わなくなっているのを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「イラついたまま子どもに接してしまった」
「ゲームばかりする子どもにモヤモヤする」
「つらい感情でいっぱいになっている」

その苦しみの原因は、あなたの足りなさではありません。あなたは既に、十分に頑張っています。この孤独な日々を生き抜いているというだけで、花丸なんです。

とはいえ、まだしばらくは、今の状態のまま生きていかなければなりません。わたしたちができることは少ないのですが、せめてその気持ちを溜め込まないでほしいなと思います。不安でたまらない方、お話聞きます。いつでもご連絡ください。(→Twitter

ストレスがうまく消化できないとつっけんどんになってしまうのは、子どもだけではありません。わたしも、あなたも同じです。モヤモヤやイライラをぎゅ~~っと押し込んでも、無くなってはくれません。ぐつぐつと煮込まれたまま、わたしたちの中に溜まり続けます。

でもわたしたちは、ちょっとだけ感情を言葉にするのが得意なはずです。

たくさんの感情の名前を知っています。
人に助けを求める時の言葉を知っています。
自分を助けてくれるサービスや人に出会うための方法を知っています。

いっぱいいっぱいになる前に、どうか吐き出してください。どうしようもないことや、解決したいわけではないことでも、言葉にして話すだけでちょっとだけ楽になるかもしれません。

もう既にいっぱいいっぱいな人は、「いっぱいいっぱいなんです」って教えてくれるだけでも大丈夫です。答えを代わりに見つけることは難しいけれど、一緒に悩んで一緒に考えることならわたしにもできます。

Twitterやってないよ、って方はこのnoteのコメント欄に書き込んでいただいても大丈夫です。必ずお返事します。

今悩んでいるのは、あなただけではないから

10代からの相談を受け付けているサービスも提供していますが、1週間で30人~50人の方から不安の声が寄せられています。今日だけですでに10人の子とやりとりが行われました。

「感染者が増えていて、自分もかかるんじゃないかと不安」
「学校が再開した時のことを想像すると、今から怖い」
「夜眠れない。ずっとSNSを見てしまう」

様々な不安や悩みの声が聞こえてきます。わたしたちは毎日真摯に向き合い一人ひとりと対峙していますが、実際にできることの少なさ、自分たちの力の小ささを感じて、歯痒い気持ちになります。

オフラインの場所があったら「ここにおいでよ」と言える子に対しても、今は「そうか、それはつらいね」と理解を示すことしかできません。今はそういう時期なのだと頭では理解していても、心までまるっと納得できるわけではありません。

みんな不安です。みんな悩んでいます。
今、あなたが悩んでいるのは、あなたの心が弱いからではありません。

そして、みんなが不安だからといって、誰かと比べて「自分はまだ元気だから」とか「自分はまだ恵まれているほうだから」と遠慮する必要はありません。確かに世の中には住む家のない人や食べるものが足りていない子もいますが、あなたの悲しみや不安がそれで小さくなることはありません。

自分の感情を、相対評価ではなく、絶対評価で見つめてください。

不安なら不安でいいです。つらいならつらいでいいです。泣いてもいいし、泣けなくてもいいし、笑ってもいいんです。しんどくないなら、思い切り楽しんでいいです。

「悲しい」「つらい」「寂しい」「怖い」なんでも大丈夫。あなたの言葉を聞かせてください。

小中高生、10代の方はこちら。安心できるRizのスタッフが、あなたに寄り添います。(LINEを利用します)

こちらはどなたでもご利用いただけます。学校などに関係のないご相談でも大丈夫です。たかれん個人がお聞きします。(Twitterを利用します)

小さくても、わたしが今、できることを。「#子育てを一緒に」

この状況になって、「自分には何ができるんだろう」と毎日考えています。
幸いわたしはメンタル的な負担が軽く、元気に過ごせているので、何か小さくてもお力添えできないかなと模索中です。

そこで、今「#子育てを一緒に」タグを作ってみることにしました。わたしは常々、子育てを親御さん二人、あるいは一人だけに任せているのを不甲斐なく思っています。特にこの時期は、助けを求めにくい親御さんが多いはず。

今、ちょっと元気のある方。ちょっと余裕のある方。全国の保護者の方に伝えたいメッセージがある方。このタグを付けても付けなくてもいいので、今こそ情報発信をしてみてはいただけないでしょうか。

「今日もうまくいかなかった」とため息をつく保護者の方の背中にそっとブランケットをかけるような、そんなメッセージを発信していただけたら嬉しいです。(集まらなかったら、わたしが勝手に保護者の方への愛を綴っていきます(笑))

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お悩みのご相談やお話し以外にも、わたしにできそうなこと、お願いしたいことなどあれば、お気軽にお声がけください。無敵のスーパーマンにはなれませんが、あなたの困りごとをちょっと軽くするくらいならできるかもしれません。

すべての家族に、お子さんに、親御さんに、あなたに。穏やかな一日が訪れますように。

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