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【メタ勉17】「メタバース2.0」のビジネス機会について解説します(前編)

記事執筆日 2022/9/26

昨年10月のFacebookの社名変更を契機に始めたこの「メタバース2.0チャンネル」ももうすぐ2万人に到達する勢いで参加してくださっている皆様に感謝感謝なのですが、

そもそも「メタバース2.0」って何?

商売に繋がるの?といった基本部分を説明していなかったなぁ、と今更ですが思いたったので2回に分けて解説いたします。「メタ勉」シリーズのコラムでもかなり重要な部分です。

まず初めに私の解説のスタンスを明確にしておくと、別に本を書きたいわけでも、学者でもないので、発想の根源は「商売になるか否か?」という一点です。なので定義や理論の正当性?よりも、商売に活用・展開するためのメタバースの「ビジネス的因数分解」を主としています。

<メタバースの基本構造>
ネット上に作られた「3D(立体)空間」で「アバター交流」が出来るという部分を基本構造とし、様々なデバイスで利用活用ができる状況をメタバースと定義します。

<メタバース1.0と2.0の比較>
まずはじめに、「2.0」って言うんだから「1.0」って何よ?という考察が必要でして詳細は下記の比較表を見て頂ければ分かるのですが、「1.0」とは現在のメタバースを牽引するClusterやVRchatの事を指しています。

*注意:時代の流れを定義しています。
良し悪しや上下を論じたいわけではないのでお間違い無く。

この「メタバース1.0」の共通項はどちらも2017年あたりにサービス開始された老舗のサービスという点に加え、「ダウンロード型」のアプリで利用する形態です。この1.0ゾーンに比較して2.0と言っているのは「Webブラウザ」で実現するメタバースの事を指しています。

なぜWebブラウザが2.0という進化系の表現になるのか?

皆さん今一度考えてみてください。

例えば。。。このグループでは毎日、管理人の北村が毎朝7:30に5つ、毎夕16:00(土日は15:00)に独断でチョイスした5つのニュースを流しているのですが領域的にメタバースだけでなく、先端テクノロジー含め、NFTやWeb3系もターゲットにしていますよね?

つまり

従来の「ダウンロード型」のメタバース系アプリはストア(AppStore/PlayStore/Oculus Store/Steam)からの配信が大前提となっており、ストア管理者の規制上、NFTやトークンといったビジネスモデルは連携しづらいんですね。

出来ないといっても過言ではないですよね?

なので、何の規制もなく自由にビジネスモデルが作れるWebブラウザ型のメタバースゾーンを「次なるメタバース」として2.0という定義にしているのです。

ちょっと細かくなるのですが、このWebブラウザ型のメタバースも2種類に分かれるので整理したのが下記の資料である「メタバースの現在地」と題したゾーニングマップです。

<ゾーニングマップの解説>

このマップは縦軸が利用するデバイス、そして横軸が提供形態で2つの状況整理をしています。

■1つ目は「メタバースの定義」です。

縦軸は「3Dソーシャルネットワーク」をどのデバイスに向けて提供されているのか?という点を整理しています。HORIZON WORLDSの様にVRデバイス向けのアプリもあれば、Clusterの様にマルチデバイス対応のモノもあります。

つまり「メタバース=VRデバイス」という定義はすでに狭義の解釈となっており、広義には「3Dソーシャルネットワーク」であると言う点です。

これらの資料は私がメタバースセミナーを行うときに活用している資料なのですが、「メタバースとは3Dソーシャルネットワークのことである」と説明しています。

スマホで数億人が利用するROBLOXやZEPETOといったグローバルトレンドがこれからのメタバーストレンドを牽引していくことは間違いないと思っています。

私は25年以上ゲーム業界を見続けているのですがVRトレンドも同じ流れが見てとれると考えています。最初はアーケード(ゲームセンター)という専用施設から家庭用ゲーム機(プレステ他) 、そして個人(PCやモバイル)へと言う流れでした。

<ゲームデバイスのトレンド>
アーケード→ 家庭用ゲーム機→モバイルゲーム→ PCゲーム*モバイル=ガラケー/スマホ

2000年当時、業界人ほど表現力の低かったガラケーをゲーム機の未来として認めない風潮がありましたがその認識は3年で一変したのは懐かしい話です。性能や表現力よりも「ユーザー数の多さ=ビジネス可能性」がメインになるんですね。

敢えて、この段階で定義の確認をしているのですが、この部分の解釈次第で我々のビジネス機会が大きく変わってくるからです。私はVRデバイスにこだわらない派でありこの解釈の方がビジネスチャンスは大きくなるという意見を持っています。

■2つ目は「ビジネスモデル考察」です。

【横軸A】がダウンロード型アプリ
→3Dソーシャルネットワークをどのデバイスを対象にして展開するのか?がポイントです。ブラウザ型に比較してダウンロード型のアプリは最初に最低限必要な基本データをダウンロードさせてしまうので表現領域が広く、高くなると言う特性を持っています。綺麗な空間表現にこだわる場合はこのスタイルは必須ですね。

【横軸B】がDLアプリ+ブラウザ混合領域
→ダウンロード型の表現領域が広く、高くなると言う特性に加えて、ブラウザ型の自由度の高さを組み合わせるパターンです。The SANDBOXやDecentralandといったNFT不動産といったビジネスモデルを採用できるのが特徴です。アプリが介在するので現在は両サービス共にパソコンのみの展開となっています。メタバースのルーツとも言えるSecond Lifeもこの領域です。

【横軸C】がブラウザ領域です。
→管理人である私がプロデュースする昭和メタバース「宝島」や池袋ミラーワールド(テレ東)が展開するゾーンですね。HIKKY社がドコモと準備している次期領域もこのゾーンです。この領域は表現領域も低く、収容人数も少ないといった制限はあるのですが、マルチデバイス(スマホ、パソコン、VRデバイス)対応であることに加え、クリックだけで簡単にメタバースに入れる手軽さを特徴とするゾーンです。

後編へ続きます。

後編は「宝島」はなぜブラウザ領域を選択したのか?という理由と「次なるビジネスチャンスは3Dホームページ!」を解説いたします。

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